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#仏教

多くの人が持っている八つの誤った見解

多くの人が持っている八つの誤った見解

私たちが陥りやすい見解(考え方)には、八つ(グループとしては四つ)ほどあります。別に八つだけに限定することもないと思うのですが、昔から八つと言っていますので、まずは八つについて考えてみましょう。

[生と滅]
生じるとか滅するというのは、いわば始まりと終わりを言っています。始まりと終わりがあるということは、その間に変わりゆくものがあると考えられます。敷衍すれば、生も滅もまた変わりゆく一形態なのです

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本来の意味の宗教とは何か

本来の意味の宗教とは何か

宗教(しゅうきょう)は英語の religion を訳した言葉です。ここで、注意しておくべきことがあります。

まずは、日本語の「宗教」という語は、古くから仏教において「宗(おおもと)の教え」、つまり、究極の原理や真理を意味する「宗(おおもと)」に関する「教え」を意味していました。だから、天台宗、真言宗、浄土宗といった言い方が出てきたわけです。
 [注] 宗は、おおもと、本家、祖先という意味(例:

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禅や古代仏教は宗教ではなく自分学である

禅や古代仏教は宗教ではなく自分学である

2024年の新年を迎えて、私の仏教観/禅宗観を示したいと思います。

まず、「宗教」とは明治時代の翻訳であり、キリスト教や仏教などを一まとめにしたものだということを理解しましょう。すると、キリスト教のように「神」に依存するという教えと、自分の中にある「本性・仏性」に従うという仏教の教えが混在していることがわかります。他に頼る、自らに頼るという、大きな違いが、宗教間には混在しているのです。

そこで

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東洋思想が花開いた中国の時代

東洋思想が花開いた中国の時代

東洋思想とは、広くはインドや東南アジア、中国から日本における思想と言えます。特に、紀元前に発生した儒教、仏教、道教(主として老荘思想から来ているもの)、神道を指していると思えばいいのではないかと思います。

日本では、儒教、仏教、道教ともに、中国から渡来したものが浸透しているのです。日本での精神文化の基礎となる思想と言ってもいいでしょう。今回は、それらの三つの思想がいつ花開いたかをみていきたいと思

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