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マイナス成長で朝三暮四はどうなる?

おはようございます。

朝三暮四ということわざがあります。

その日に渡す果物の数は7つと同じなのに、
朝に4つ、夕方3つにするといったら
猿はその方を喜んだという笑い話です。

将来よりも今の方に価値があるからです。
笑い話ではありますが、
今の経済は基本的にその考えで動いています。

専門用語では割引率と呼ばれています。
割引率が5%ならば、来年の100円は、
今なら95円の価値しかない
という計算になります。

医療でいうと、
来年100人の命が救えるとしても、
今の95人の価値しかないということになります。

医療に置き換えると変な感じがします。
来年の100人の命は、
今年でも100の命と同じ価値であるはずです。
その場合は、割引率が0%ということです。

さて、もう少し考えを進めてみます。

日本はこれから人口減少が続きますので
経済もマイナス成長と言われています。
金利もマイナスになることがあります。
そうなると、これまでの常識とは違いますが
割引率もマイナスになります。

例えば、
経済界の人はイメージがわかないでしょうが、
割引率がマイナス5%になるとしましょう。

すると、来年救える命100人の今年の価値は、
105人となります。
来年の命の価値の方が高くなるわけです。
長い目で医療をしていこうとなります。
人口が減る中ではその方がしっくりきます。

人口の減少、経済のマイナス成長、
マイナス金利、マイナスの割引率という
これまで経験してこなかった世界は、
私たちの価値観を
根本的に変えることになるでしょう。

人口ピラミッドが崩れ、
高齢者が希少ではなく重たくなり、
長幼の序という道徳観も
崩れて始めています。

新しい価値観、新しい常識、新しい道徳とは
どのようなものなのでしょう。
楽しみです。

今日もよろしくお願いします。

安島

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