Takashi Hatta

東京大学法学部卒→ソロモン・ブラザーズ証券ディレクター→クレディ・スイス証券マネージン…

Takashi Hatta

東京大学法学部卒→ソロモン・ブラザーズ証券ディレクター→クレディ・スイス証券マネージング・ディレクター→ベアー・スターンズ証券シニア・マネージング・ディレクター→プータロー  著書『勝率ゼロへの挑戦』  ブログ→https://ameblo.jp/th0529

最近の記事

サルでもわかるNISA講座 その29 「新NISA投資 俺はこう買う!(最終回)」

とうとう最終回ですねえ。で、さきほど自分がNISA口座を持つマネックス証券で積み立て申込みを全て完了したばかり。申し込みの際の注意点をいくつか挙げて、この連載を終了するね。 まず一番は買付日の選択かな。口座によってはできない場合もあるけど、できる場合にはどうすべきかってこと。買った直後に相場が上がったり、下がったりでタイミングによる損得ってのは長期間にならせば平準化されるんだけど、それでもその選択次第でリターンが変わるなら工夫すべきだよね。時々見るのは「過去のデータを検証し

    • サルでもわかるNISA講座 その28「新NISA投資 俺はこう買う!(最終回-1.0)」

      さてさて、この連載もあと2回で終了予定。今回はこれまでのまとめとして自分が選んだ銘柄と配分を紹介するわ。そして自分は毎月20万円を積み立てるつもり。老い先そんなにないからね。月20万円だと元本積立額累計が7.5年でNISAの生涯限度額1,800万円に達するわけ。その後は月々10万円を「自分年金」として切り崩してお小遣いにしようと思ってる。 ではそのポートフォリオは以下の通り。 国内株式 「大和住銀DC国内株式ファンド」      25%(5万円) 物価連動国債ファンド 「

      • サルでもわかるNISA講座 その27「パズルの最後のピース=新興国株式投資信託」

        初めに言っておくと、NISA口座では海外REITは積立購入しないことにした。商業用不動産の賃料という将来のトレンドが不明確な商品特性であることに加え、「為替リスク+金利リスク」と分散効果を天秤にかけるとまあそこまで手を広げることもないかな、と。ということで今回お題の新興国株式投信がパズルの最後のピースになります。 新興国というと筆頭は中国。2001年にゴールマンサックスが「BRICs」と命名して新興国投資推しをして、注目されてから以降の成長は目を見張るものがあった。だけどこ

        • サルでもわかるNISA講座 その26「先進国株式投信を選ぶ!」

          これから先進国株式と新興国株式の投資信託を選ぶんだけど、大切なポイントを一つ言っとくわ。ある国への株、債券、不動産ほか色々な投資の総和は、その国の国内総生産(GDP)に連動するってこと。つまり、成長力の高い国に投資するのは正しい投資行動なんだな。そう聞くとなんか当たり前のように聞こえるかもだけど、結構理解されてないんじゃないかな。 以前、なぜ自分はオールカントリーを選択しないかの理由の一つにEUの成長力に疑問を持っているからって言ったけど、ちょっと検証してみようか。 過去

        サルでもわかるNISA講座 その29 「新NISA投資 俺はこう買う!(最終回)」

          サルでもわかるNISA講座 その25「国内REIT(リート)投資信託を選定」

          「リートって何?」「不動産投資信託のことです」って言われて分かる? 資産として「不動産持ってます」っていうと、イメージは持ち家だよね。自分が住んでるとか、あるいは人に貸してる場合もあるかもしれないけど、一軒家とかマンションの一部屋のイメージ。それに対して、REITが投資対象としているのは商業用不動産。オフィスビルとか流通用倉庫とかショッピングモールとか、あるいはホテルとか病院ということもある。中には住居用マンションってのもあるけど、一棟まるまる。そうした商業用不動産のオーナ

          サルでもわかるNISA講座 その25「国内REIT(リート)投資信託を選定」

          サルでもわかるNISA講座 その24「国内物価連動国債インデックス投信を選定」

          これまでパズルのピースが2つ集まったな。 国内株式  大和住銀DC国内株式ファンド 金     iシェアーズ ゴールドインデックス 3つ目は為替リスクのない国内資産のカテゴリーで、物価連動国債インデックス投信を選定。 例によってマネックスのサイトで検索。キーワードは「物価連動国債」。それ以外はいつもと一緒。「つみたて可能」「成長投資枠」「つみたて投資枠」「信託財産留保額なし」「運用年数5年以上~10年未満」「運用年数10年以上」「直近1年の分配金合計0円」にチェック。

          サルでもわかるNISA講座 その24「国内物価連動国債インデックス投信を選定」

          サルでもわかるNISA講座 その23「金(ゴールド)に投資する-買ってはいけない投資信託(ファンド・オブ・ファンズの手数料)&為替ヘッジについて」

          金に投資する投資信託を選ぶんだけど、投資対象が金という世の中に一つしかないものだけに、手数料だけで決めていいと思って選び始めたんだな。そしてとんでもないことを発見。 例によってマネックスのファンド検索で「金」をキーワードにソートすると、信託報酬が一番低い銘柄は日興アセットマネジメント運用の「ゴールド・ファンド」。信託報酬は0.407%。「これでいいか」と思ったんだけど、一応パフォーマンスをチェックすると5年のトータルリターンが15.01%でシャープ・レシオが1.28。2番目

          サルでもわかるNISA講座 その23「金(ゴールド)に投資する-買ってはいけない投資信託(ファンド・オブ・ファンズの手数料)&為替ヘッジについて」

          サルでもわかるNISA投資 その22「金(ゴールド)に投資する-概論」

          さて、次のパズルのピースは金(ゴールド)行きますか。パズルのピースを集めた後、それを当てはめる作業も一工夫必要な感じなんだけど、それは全てのパズルのピースが決まった後で。 自分は、金融資産の5%をプレシャス・メタルに投資していて、その80%を金、20%をプラチナに投資。それぞれの半分を現物投資としてメイプルリーフ・コイン、半分を有価証券投資としてNYSE上場の金ETF(IAUM/SGOL)とプラチナETF(PPLT)を保有してます。 金投資ってのはあまり評判がよくなくて「

          サルでもわかるNISA投資 その22「金(ゴールド)に投資する-概論」

          サルでもわかるNISA講座 その21「日本株投信を選定! アクティブ運用編」

          先週の日経ヴェリタスに「日本株投資信託2023年運用ランキング ベスト30」が掲載されてたので、このリストの中から候補を抽出。足元のパフォーマンスのいいファンドの中で、長期的に安定的なパフォーマンスを実現している銘柄を選ぶのが狙い。駅伝で言えば、調子を上げている選手の中から過去の大会で実績を挙げている選手を花の第2区に抜擢する感覚かな。 リストに挙げられた30銘柄のうち、まずNISA口座で積み立てできないと話にならないのでそれをチェック。自分が口座を持っているマネックス証券

          サルでもわかるNISA講座 その21「日本株投信を選定! アクティブ運用編」

          サルでもわかるNISA講座 その20「日本株投信を選定! インデックス運用編 Part2」

          なんか20回まできちゃったなあ。いい加減終わらせないとね。と言いながら、まだ自分の銘柄選定が終わってないから終われないんだよね。まあNISA投資を始めるのに焦る必要はないから。 前回の続きね。日本株のインデックス運用。3つの代表的な指数に基づく運用のパフォーマンスを比較すればその結果次第でいいんだけど、やはりそれぞれがどのような指数かをチェックしとこうか。 日経平均は一番ポピュラーだな。ざっくり言えば、日本のリーディングカンパニー225社の株価の平均。その225社の選定方

          サルでもわかるNISA講座 その20「日本株投信を選定! インデックス運用編 Part2」

          サルでもわかるNISA講座 その19「日本株投信を選定! インデックス運用編 Part1」

          ここまでを簡単におさらいしとくわ。昨今物価高が言われているけれど、インフレのある世界がノーマルで、物よりも貨幣の方が価値の高いデフレってのはむしろ異常な状態なんだな。日本人は、あまりにデフレに慣れ過ぎたからそう思わないかもしれないけど。そして、世界が平和でなくなればなくなるほど物価高は顕著になる。なので今後の投資においてはインフレ・ヘッジというのは非常に重要なテーマね。そしてインフレに強い資産は株式というのは金融の常識。そして、がっつり為替リスクを取りたい投資家は(現時点であ

          サルでもわかるNISA講座 その19「日本株投信を選定! インデックス運用編 Part1」

          サルでもわかるNISA講座 その18「NISA投資と為替リスク」

          「ニーサって為替リスクあるの?」と田中要次に聞けばあっさり答えるだろうな。 「あるよ。」 勿論、それは海外資産に投資する場合。国内資産に投資すれば為替リスクはないけどね。 eMAXIS Slimオールカントリー(←よく引き合いに出すけど、一番NISA口座で売れてるやつだからね)は、国内資産への投資は5%だから95%は為替リスクを取った投資ということになる。交付目論見書には「為替変動の影響を大きく受けます」と書いてはあるけれど、あまり留意されてないんじゃないかな。 ここま

          サルでもわかるNISA講座 その18「NISA投資と為替リスク」

          サルでもわかるNISA講座 その17「中間報告的な。モデル・ポートフォリオのイメージ」

          この一連の投稿は、自分が新NISAの口座で投資をしようと考えての気付きをつぶやいたことがきっかけ。なので、別にネタを探して書いているわけではなく、自分の投資を考える脳内プロセスを言語化しているものなわけ。 自分のNISA口座の設定はまだ完了しておらず(口座自体は旧NISAをやってたから新規開設の必要はないけど)、それどころかこれから1000以上ある投資信託の中(@マネックス証券)から投資対象となる銘柄を選定して、それを積立購入する設定作業が残っているという状態なう。 銘柄

          サルでもわかるNISA講座 その17「中間報告的な。モデル・ポートフォリオのイメージ」

          サルでもわかるNISA講座 その16「NISA口座でもオルタナティブ投資してみる?」

          なんかタイトルが煽りサムネ化してるなあw (気を取り直して)投資では「卵は一つのカゴに盛るな」と言われます。自分が持っている卵を一つのカゴに入れていた場合、それをひっくり返すと全部の卵が割れちゃうからカゴはいくつかに分けた方がいいよねってことで、分散投資を勧める際によく使われる格言ですな。 個別株で言えば、一つの銘柄ではなく複数の銘柄に分散するといいってことなんだけど、せっかく複数の銘柄に分けても、それらのパフォーマンスが似通っていたら、分散効果は少ないってことになるんだ

          サルでもわかるNISA講座 その16「NISA口座でもオルタナティブ投資してみる?」

          サルでもわかるNISA講座 その15「ブラックボックスには投資すべからず」

          「よーく考えよー。お金は大事だよー」ってさ、「当たり前じゃん!」って突っ込みたくなるところだけど、そうじゃない人が多いってことなんだよね。 投資をする際には、自分が何を買ってるのか分かってないと、どういう状況になれば、自分の投資のパフォーマンスがよくなったり悪くなったりという想定ができなくて、リスクの避けようがないし、損をした場合でもそこから何も学べないってことになりかねない。 具体的な例を挙げるね。今年始まった新NISAでの投資信託の買い付けランキングで1位になっている

          サルでもわかるNISA講座 その15「ブラックボックスには投資すべからず」

          サルでもわかるNISA講座 その14「複利の力 再投資型でいいんだけど」

          単利と複利の違いが分からない人はいるかな?昔話で有名な「一粒の米」だな。殿様からほうびをもらうことになって「明日一粒の米を下さい。そして毎翌日にはその倍の米を30日間下さい」って、「なんだ、そんなんでいいんだ」とケチな殿様は喜んだけど、30日の間にどえりゃー量になったってやつね。単利だったら30日間で30粒のリターンだけど、複利だったら(ってざっと計算すると)だいたい400俵。あと有名なのは、厚さ0.1mmの紙を折りたたんでいくと26回目には富士山の高さを越えるってのもあるな

          サルでもわかるNISA講座 その14「複利の力 再投資型でいいんだけど」