サルでもわかるNISA講座 その18「NISA投資と為替リスク」

「ニーサって為替リスクあるの?」と田中要次に聞けばあっさり答えるだろうな。
「あるよ。」

勿論、それは海外資産に投資する場合。国内資産に投資すれば為替リスクはないけどね。

eMAXIS Slimオールカントリー(←よく引き合いに出すけど、一番NISA口座で売れてるやつだからね)は、国内資産への投資は5%だから95%は為替リスクを取った投資ということになる。交付目論見書には「為替変動の影響を大きく受けます」と書いてはあるけれど、あまり留意されてないんじゃないかな。

ここまでずっと付き合ってくれている人は、もうリスクがあるからダメなんて考えはもってないはず(だよね?)。で、問うべきは「そのリスクはリターンに寄与しているのか」ってこと。

例えばアメリカ人がアメリカ株を買う場合は当然為替リスクはないよね。手持ち資金が円の日本人投資家が敢えてドル資産を買う理由として考えられるのは、積極的理由としては「ドル高を予想して超過リターンが期待できる」というものか、消極的理由としては「円投資では得られることができないリターンが期待できる」というものであるべき。

為替のボラティリティは株のボラティリティよりも小さいから、十分なクッションがあるというのが後者の理由をサポートすることになるはずなんだけど、前者の理由から海外資産に長期投資をするのは非常に危険だと思うんだよね。

自分がNISA投資で外債投資を勧めない理由は、為替のボラティリティが完全に債券のリターンを凌駕していて、ほとんど為替リスクだから。そして為替リスクはなるべく取りたくないのは次に挙げる理由。

投資のリターンをプラスにするには、「右肩上がり」の確証が大前提。株式のマーケットが長期的にそうであることは、人間はポジティブなモチベーションを持っている動物である帰結だということは以前述べたけれど、「ドル円は?」って聞かれたら全く分かんない。10年後、20年後にドル円が70円になってても200円になってても、多分その時には驚いてないんだと思う。

為替レートはその通貨の購買力の対比なわけだけど、自分の感覚では短期的には行き過ぎることがあっても、中期的にはそれなりの水準に回帰するけれど(「ミーンリバージョン」ね)、長期的には全然違った水準でその「それなりの水準」が形成される可能性があるようなものだと思ってる。

10年とか20年とかってのは十分に長期で、それだけの先を見通すってのはそれこそ「神のみぞ知る」なんじゃないかな。超円安になっていたらバンバンザイだけど、超円高になってたら「うーん、日本株買ってた方がよかったじゃん」ってことになりかねない。

だからこその長期の積み立てって戦略はリスクの取り方としては正しいんだけど、それはやはり自分のほかの資産とのバランスかな。日本に住んでいれば資産の多くが円建てであり、外貨のリスクってのはそれほど多くないはず。だからNISA投資を通して少しずつ外貨リスクを取るってのはあり。でも「ニーサに貯金の全額ぶっこみます!」って場合は、「だったら、為替リスクを取らない国内資産への投資と為替リスクを取る海外資産への投資に分けた方がいいんじゃない」って思ってんですけど。Make sense?

(Face Book 2/8/24の投稿を転載)

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