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テレビでディレクター業をやっている人。見たり聞いたり、個人的に思ったことをまとめる場所…

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テレビでディレクター業をやっている人。見たり聞いたり、個人的に思ったことをまとめる場所です。

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最近の記事

ハゲタカを追え

ブレイ・ワイアットが亡くなったそうだ。 36歳だったとか。 稀代のレスラー。 エントランス(入場)の壮大さたるや。 しかしギミックとは少しかけ離れたエントランス。 ファイアフライと評される美しさ。 どこか宗教観ただようギミックと荒削りなファイトスタイル。 しかし上手い。 テイカー無き後に、誰を追うべきか 誰もが思っていた中で、突如現れたスーパーギミック。 人々を扇動する蛍の光、しかし向かう先は闇…であったろうか。 どうにも急逝の報に触れてからぽっかり穴が空いてしま

    • 学生に問われ、少し頭に残っているコト

      自分は、ふとした瞬間の言葉が頭の中にずっと残るタチで、 幾度もその言葉に引きずられながら生きている毎日なのだが 先日、ふとした機会にW大の大学生という子と話すことがあった。 彼はボランティアであるイベントに参加していて、その場に自分も取材で入っていたという状況だった。 どうにも感覚やら何やら、全て自分には持ち得ない別の生き物のような彼だったが、一言だけずっと言われて引っかかっている言葉が。 「脚本、今でも書かれているんですか?ブログとかですか?」 ことの流れは、今自分

      • 「戦場のメリークリスマス」と僕

        今から書くことは少し鼻が伸びたようなことだと自覚しつつ。 戦場のメリークリスマス あの名曲を過去に一度だけ人前で弾いたことがある。 小学生からピアノを”習っていた”自分。 習っていたというべきか、ピアノ教室に通っていただけというか、 そんな日々を高校に上がるまで送っていた。 無論技術的には皆無、後悔はもちろんしている。 辞めるということができなかった自分の性格から ひたすらに通うという動作は辞めなかった。 (先生には感謝以上の言葉があれば、今でも伝えたい) 最後の発

        • 忘れずに書き留めておくべき「プロレス」

          もう時間がだいぶ経ったことだが… 世界的なプロレスラー、武藤敬司の引退試合を見に行った。 東京ドーム、全プロレスファンが集まったのだろう。 ゲートに向かうまで、長蛇の列が出来ていた。 入場待ちかと思いきや、それは当日券の列。 一瞬物悲しくもなったものの、並ぶ人々は スーツを着た男たちばかり。 全員が少年の目をしていたように見え、熱くなった。 当日は、私も途中参加。 第0試合から熱戦が繰り広げられていたという。 オカダvs清宮のタイトル戦が終わり、 フィナーレの幕が

        ハゲタカを追え

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        • 日記
          6本
        • 読み物
          2本
        • 浪人生という生き物
          1本

        記事

          新年と振り返り。

          あけまして! 昨年を振り返ってから仕事にしようと思い急遽。 1月 ザ・ノンフィクションという番組の放送に向けひたすらに仕事してたなと。 この放送はいろんな方面でとーっても勉強になった。 取材についても、改めて難しいなあと思ったし カメラというものの「美しさ」を初めて知った。 人の撮る映像の美しさというか 撮ることで表現するとは?みたいなことを学んだ 気がした。笑 2月 多くの芸能人と仕事した。 インタビューばかりだが、プロとぶつかって 相撲ならば、立ち会いが難しいとい

          新年と振り返り。

          官邸の空を見上げて。

          昨日、会社付近の空、いくつものヘリが、けたたましい音を上げていた。 安倍元総理が亡くなり、さまざま思うことがある。 自分はテレビメディアという場で働く者。 これまでに、朝の番組(とくダネ!という番組)も担当してきたが、 安倍さんには、もちろん直接お話する機会は無かったが、 何度もニュースとして取り扱い、議論の場を作ってきたつもりだ。 2017年、世間が小池旋風に揺れる中、僕もディレクターという肩書きをもらい、最初に経験した取材がその年の総選挙だった。 この時、モリカケ

          官邸の空を見上げて。

          12月のオトギバナシ。

          肌に少しばかりとげついたような寒さが滲み出たその日。雪が降るという訳でもなく、その感覚は毎年1日ぐらいはあるようなそれぐらいなんでもない寒さの、もっと言うならばただなんでもない一日のことを、なぜか毎年思い出す。 僕はただ何でもないというが、しかしそれはボクにとって確実に美しい記憶だったということは間違いない。 何度その景色を思い出しても、色あせることのない美しいあたたかさがそこにあるんだー その日はクリスマスの匂いがし始めた日だった気がする。 いつも通り山下達郎なのか

          12月のオトギバナシ。

          Paradiso に助けられる

          言わずと知れた名作、『ニュー・シネマ・パラダイス』。 日本公開は、僕が生まれる少し前の1989年12月らしい。 初めて見たイタリア映画だし、これ以外に好きなイタリア映画というと思い浮かぶものはない。 ほぼ全ての映画の中で、トップと言えるものだと思う。 映画を繰り返しみることがほとんど無い自分としては、この映画だけはなぜか繰り返し見てしまい、幾度となく同じ場面で涙する。 トトとアルフレードの物語であるが、そこに挟まれているのは映画。 テーマ曲を聞いていると、なぜにこ

          Paradiso に助けられる

          【生と死と仏】ちょっと読んで欲しい、今日の取材中の学び

          まず初めに、私は信奉している宗教理念などはなく、 全くのマジョリティとなった日本人的感覚の持ち主であることを踏まえた上で。 今日、あるお寺のお坊さんとお話する機会があり、 学びを得たことを少しだけ。 私には、10年以上前(いやもうそれだけ経つのか) 亡くした大切な祖父がいた。 時折この世にいない、祖父に助けを求め、愛を求めた。 しかし求めた時に答えはなく、ふとした、どちらかといえば本当に辛い時に頭の中と言ったら悲しいのだが、現れてくれていた。 そんな話をたまた

          【生と死と仏】ちょっと読んで欲しい、今日の取材中の学び

          偏見と差別

          今日の取材で思ったこと・学んだことを少しだけ いわゆる偏見されたり、差別されてしまうこともあるような方からお話を聞く機会が今日あった。 これが正解なのか、自分でもわからないのだが、 人から取材ということで話を聞くとき、自分を出したり、 別の一般論的自分を出したりと大体頭の中で、その二人が取材を受けてくれている人から話を聞いているような感じになる。 ただ今日、取材が終わり、ホテルに帰り、我に帰ると これでいいのかな、と思うような感覚になった。 というのも、ある事情

          偏見と差別

          最近の映画の”見方”がヘン。

          ちょっとこの前映画を見たときに、再確認と言うべきか、 劇場を後にした時に、如実に感じることを書き溜める。 どういう映画の見方が正しいのか、まぁ人それぞれなんだけど、 (決して体勢などの話ではなく) 基本的に最近、いや昔からなのか、ある見方が自分の中に存在する。 他の人に聞くと、セリフや映像の使い方とか(少し同業者目線が多いのだろう職業柄仕方ない) あのシーンが!など、熱くなるポイントは様々。 しかし、自分が映画を見た後に、どうにも熱くなるのがそういうことではない

          最近の映画の”見方”がヘン。

          日記(仕事・テレビのこと10月1日)

          久々のnoteを更新。 もはやどう使えばいいのかわからない。 エッセイ?読み物? さてはて… ともかく惰性的に書きたい衝動から今日は仕事について。 僕の職業はテレビの制作。裏方。 肩書きで言うとディレクター。 日記なんで、テレビがどうとかうんぬんは今日は書かず、あったことを。 今日たまたま取材交渉でお会いした方が面白い人だった。 お茶に関する人なんだけど、何より知らない世界を知ると言うのはいつもいつも楽しい! 実は自分もお茶に関するルーツがあって、なんとなく

          日記(仕事・テレビのこと10月1日)

          10年前、浪人時代を振り返る①

          誰の需要があるのかわからないけど、若林さんの新著書を読み、ふと思いつきで書き始めてみる。 昔から書くことは好きで、特に自分を知ってもらうツールとして活躍していて、大学に受かった決め手もこの書く力が勝ったことは間違いないと思う。(この話は後ほど。) 何より今思うことは、自分が「売れたい」という気持ちが強く、いずれこの掃き溜めのように書き残したことをより多くの人の目に留まるような形で再び残すことができたら嬉しいなとかも思いながら書いている。(この話はいずれまたどこかで。笑)

          10年前、浪人時代を振り返る①