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逆転の発想‼︎〜スイカに塩をかけ始めた人の発想、すごいよね‼︎の巻〜

【逆転の発想】

世の中は常にアイデアに溢れており、新しいものが定説を覆していきます。

例えば、米菓子の「おかき」はシケっていたら美味しくないですよね。

しかし、逆転の発想であえてシケらせている「濡れおかき」というものがあります。

濡れていることで逆にうまい‼︎という発想のお菓子です。

常識を覆した食べ物の代表例かもしれません。

弱点を逆に強みに変える発想は我々人間も真似をしなければならないモノですよね。

ちなみに「濡れおかき」は今から60年前に千葉県で発明されたそうです。

発売当初は不評続きだったそうですが、口コミで人気が高まっていき、市民権を得たそうです。

個人的には普通のおかきが好きですけどね。

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【スイカに塩】

どうも、スイカよりもスイカバーが好きな野村泰弘です。

夏といえばスイカですよね、もう皆さんは食べられましたか?

スイカの食べ方は人それぞれだと思いますが、塩を振って食べる人がいます。

私がこの塩を振る食べ方に出会ったのは小学生の時でした。

父親がスイカに塩を振っているのを見て、

「甘いモノになぜ塩っ辛いモノを?」と疑問に思ったのを今でも覚えています。

確かに改めて考えてみると不思議ですよね。

なぜスイカに塩をかけると美味しくなるか?

これについては科学的に証明されていて「対比効果」というそうです。

人間の舌には塩味、甘味、苦味、酸味、旨味といった5つの味を感じる事が出来る「味蕾(みらい)」と呼ばれる器官があります。

塩をかけたスイカがこの味蕾に触れると塩味と甘味が「対比効果」を生み出してよりスイカがより甘く感じる様になるというのです。

実際にスイカが甘くなったというわけではなく、塩味を加えることで甘くなったように錯覚しているだけなのです。

簡単にいうと昔悪かったヤンキーが更生して、

今は市民を守るおまわりさんをやっていますみたいな番組を見ると

善悪の「対比効果」からギャップが生まれて凄く良い人に見えるっって事ですね。

「対比効果」改め「ヤンキー更生理論」ですね。

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【誰がスイカに塩を振り始めた?】

しかし、そもそも最初にスイカに塩を振り始めた人は一体誰なんでしょうか?

その最初の人は「対比効果」

私でいうところの「ヤンキー更生理論」が分かっていたのでしょうか?

もしかしたらヤンキー上がりで更生した人間が

スイカに塩を振り始めたのかもしれませんね。

しかし、調べて見るとスイカに塩を振ったのはヤンキーでもなければ、

更生したおまわりさんでもありません。

なんと戦国時代、茶道で有名な「千利休」さんだそうです。

戦国時代のスイカの食べ方は

スイカに砂糖を振ってより甘くして食べるのが一般的だったそうです。

そんな中で茶室にてお弟子さんが

砂糖を振ったスイカを千利休さんに出したところ、

千利休は砂糖のかかっていないところだけを食べて、あとは残してしまいました。

そして、

「スイカには本来の甘さがあり、砂糖をかける必要はない。むしろ塩をかけた方が甘さを引き立たせるんだ。いいか、ヤンキーが急に更生するとギャップがあるから物凄くいい人に見えるだろ。あれと同じだ・・・」

と弟子に告げたそうです。
(後半の千利休の言葉は私の妄言です、利休さんすいません。)

茶聖と呼ばれた千利休さんはやはり味の違いが分かる男だったようですね。

その後、このスイカに塩をかけるという文化に江戸時代にかけて広まっていくようになるそうです。

確かに今ではスイカに砂糖を振る人は見た事ないですよね。

ちなみにカレーに隠し味でリンゴや蜂蜜を入れるのも「ヤンキー更生理論」

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【欠点を強みに】

「スイカの話」も「濡れおかきの話」も本来の定説を覆した例です。

砂糖を振っていたスイカに塩をかける。

シケっていては美味しくないおかきをあえて湿らせる。

最初は非難されたこともあったでしょうが、

粘り強くそのモノの良さを見出していくことで周りから認められる存在となっていったのです。

仏教には「変毒為薬」という言葉があります。

「毒も変じて薬となる」という意味です。

人間誰しも欠点がありますよね。

しかし、その欠点は見方を変えれば、強みにもなっていきますよね。

口下手で話すことの苦手な女性、

でも、逆を言えば、物静かでおしとやかな。

デリカシーがなく、土足で人の心にガンガン入りこんでくる男性。

でも、逆をいえば、本音を真っ直ぐ素直に伝えてくれるピュアボーイ。

全ては見方であり、考え方なのです。

自分が持っている欠点という名の毒というのは上手く使えば、良い薬になります。

しかし、いちごには塩を振らずに練乳をかけるのはなぜなんでしょうか?

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【3つの毒を薬とする】


ちなみに仏教では

人間は心の中に3つの毒を持っていると言われています。

「貪る心」・「怒る心」・「物事の道理をわきまえない心」の3つです。

この3つの心が大きくなっていくと毒が身体中にめぐり、

本来の自分を見失ってしまいます。

例えるのであれば、

「貪る心」は多くを求めすぎる心です。

お金を稼ぐ事に貪る人は全てが「お金・お金・お金」になりすぎてしまい、

大切なモノを見失ってしまいます。

世の中にはお金では決して買うことの出来ない「心」「友情」「愛」などがあるはずなのに、

お金に盲目になってしまし本来の人間としてのあり方を見失ってしまうのです。

この3つの毒が人間を壊していきます。

しかし、この人間が持つ毒ですら、上手く行けば薬になるのです。


「好きなあの子に振り向いてもらう為に勉強を頑張ろう‼︎部活を頑張ろう‼︎面白くなろう‼︎」

好きな人を「貪欲」に求める気持ちが勉強の活力となりそれによってプライベートや恋愛までもが伸びていき、自身の成長につながる事がありますよね。

進研ゼミのマンガでよく見るあれです。


「怒る心」もそうです。

「ムカつくわ〜。絶対あいつを見返してやる‼︎」

怒る心を持つ人は怒りを自分のエネルギーに変えて物事に取り組むことも出来ます。


世の中の道理をわきまえられないヤンキー達は地元をこよなく愛しているので、更生した場合、地元を物凄く愛して地域貢献をしてくれることもあるかもしれません。

全ては見方であり、発想を180度変えるだけで、人間は生まれ変われるのです。

毒を薬に変えるにはやっぱり自分を見つめる事が大切。

自分の欠点を見つけ、悲観せずに、前を向く必要があるのです。

ちなみにスイカに塩は許せますが、酢豚にパイナップルを入れるのだけはどうも納得がいかないです。

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【小言】

ちなみに私は中2に時に好きな子に振り向いてもらう為に、

誰よりも面白くなろうとお話の勉強をいっぱいしました。

結果、その人と付き合うことはありませんでしたが、

お話の勉強を中2からやっていたので、

お坊さんになった今、人前で話す事が全く苦ではありません。

私の好きな人を貪欲に振り向かせようとした毒の心が16年後に薬に変わり、

人にお経を伝えているのです。

ちなみに私はヤンキーではなかったですが、いざという時に仲間の為に熱くなれるヤンキーには憧れを抱いています。

普段はコンビニの前とか怖いけどね、、、

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【自己紹介】

野村泰弘 (のむら たいこう)
1991/10/28生まれ 福井県福井市出身 日蓮宗僧侶

福井市の中心に位置する足羽山内のお寺「弘法院大師堂」執事長を務める。

難解で近寄り難いイメージの強いお経を今の人にも分かりやすく伝える事を信念に

お坊さんをしています・・・

お経の中身って意外と面白いんですよ。

お寺・お経・仏様・お坊さん、なんだか堅いモノに感じますよね。

意外とそんなに敷居の高いものではありませんよ・・・

【足羽山 弘法院 大師堂 】

〒918-8021

福井県福井市門前町 宝石山17−1−1

TEL: 0776-36-8772

Email:taishido.asuwayama@gmail.com

URL: https://asuwayamano-otera.com/


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