見出し画像

真夏の地中海沿岸ヨーロッパ旅の思い出Vol.1

夏休みにヨーロッパを旅行してきた。
一年ぶりのヨーロッパ訪問となった今回の旅で訪れたのは、スペインカタルーニャ州の大都市であるバルセロナと、南フランスのプロヴァンス地方に位置するアルルとマルセイユ。
昨年は北部のオランダ、ベルギー、フランスのパリを訪れたのだが、今回の旅先は雰囲気が変わり、地中海沿岸特有のゆったりした空気を楽しんできた。

それぞれの街の具体的な思い出は、また時間をおいて深く振り返りたいと思う。
当記事では、旅先で撮影したストリートスナップ写真を見返しながら、数記事に分けて時系列で記憶を記録しておこうと思う。

アブダビ経由でバルセロナへ

17時過ぎのフライトで関西国際空港からアブダビへ。中東系の航空会社が好きでよく使うのだが、エティハド航空は初めてだったので非常に楽しみだった。サービスも機内食もなかなか満足度が高かった。
ザイード国際空港はドバイ国際空港ほど派手ではなく、広いこともあり過ごしやすかった。しかし空港内の冷房がかなり効いていたので、上着を忘れた自分にはかなり寒かった。次訪れる際は忘れずに持って行こう。

Day1

バルセロナの空港に着いてからは、空港バスで市街地へ移動した。メトロより2ユーロ程高いが、エアコンが効いており、暑い中荷物を持って乗り継ぎする必要がないのでおすすめ。安全面でもメトロよりは良いので、気を使う必要が少ないと思う。
Plaça de Catalunyaで下車。13年振りぐらいのバルセロナ市内で撮影した最初の一枚。こんな感じだったっけ?と、記憶の曖昧さを感じた。
スーツケースを転がしてまずは宿へ歩いて向かう。宿は市街地東部のArc de Triomf付近に取った。早朝に着いたのでチェックインはできなかったのだが、頼み込んで荷物だけ預かってもらうことにした。
荷物を預けたら、宿近くのカフェで一服。バルセロナのコーヒーシーンやカフェ文化にも興味があり、今回の旅でもいろいろとリサーチしてきたので、また別記事でまとめようと思う。
バルセロナも夏真っ盛りなので日差しが強く、歩いていると汗をかく。しかし湿度は低く、日陰は涼しい。また暑いとは言っても普通に外を歩くことはできるので、長時間外を歩くことすらできない日本の夏はヨーロッパと比べて過酷すぎることを実感した。
到着初日ということもあり、カフェや美術館のような涼しい環境でゆったり過ごすことにした。まずはバルセロナで絶対に訪れたかった美術館の、Museu de l'Art Prohibitへ。
ここでは、政治やジェンダー、宗教などのあらゆる観点から表現として抑圧されてきたアートが多数展示されている。このマクドナルドのドナルドのアートもインパクトがすごい。旅中に訪れた美術館についても、また別記事で詳しくまとめたい。
アートを堪能し昼過ぎに鑑賞が終わったので、新市街まで散歩。カフェでランチしたかったのだけれど、週末だからか閉まっている所が多かった。
ランチ難民になり、疲れたのでコーヒー休憩なども挟みつつ、無理しすぎないようにした。ヨーロッパのカフェはバッチブリューの文化があるので、待つことなくすぐに美味しいコーヒーを安く楽しむことができる。
歩いて適当なレストランを探しつつグラシア地区へ向かって歩く。あてもなくぶらぶら歩くのも楽しい。
メキシカンのトルティーヤ屋さんが開いていたので、ここでかなり遅めのランチ(PM3時過ぎ)にした。完全にスペイン語しか通じないお店で、ローカル感があった。実はスペイン語は昔勉強したことがあるので簡単なことなら何となくわかるのだが、流暢に喋れないので苦戦した。
Enchilada Verdeを注文。ボリュームがあり味付けも最高。チーズが重めだったけれど、美味しかった。
食事を終えて近所を歩いていると、人だかりを発見。映画館らしい。予定もないし、あえてバルセロナで映画を観るのも良いなと思った。
映画館の名前が先ほど食べたVerdeに似ている。とりあえず適当にチケットを買ってみた。
今回観たのはMEMORYという映画。事前情報も何もなかったのだけれど、複雑かつ重めのストーリーだった。疲れすぎていたので途中少し寝てしまい、終盤の話がよくわからなくなった。
PM6時ぐらいに鑑賞を終え、この日は宿でゆっくりすることにした。

Day2

旅の朝は早い。まだ涼しいバルセロナの街に繰り出し、空気感を肌で感じる。このような何でもないシンプルな瞬間こそが原体験であり、海外へ足を運ぶことの価値である。
バルセロナの旧市街には圧倒される。街は綺麗ではないが、早朝のひんやりした空気と心地良い圧迫感、荘厳さは現地でしか感じられない魅力の一つだ。
この空気感も非常に良い。観光地ではあるものの、早朝はほとんど人を見かけない。
落書き的なグラフィティが多いけれど、芸術的なストリートアートもたまにある。
バルセロネータへ向かって歩いていた際に見かけた街灯はガウディの作品。この旅で最初に見たガウディ作品。
ビーチに向かうと、水着の若者たちを多く見かけるようになった。朝から健康的で自由を謳歌している感覚になる。ヴァイブスも最高に豊か。
SUPはやってみたいけれど、短い旅行だとなかなかできないのがもどかしい。
海のある街はやっぱり良いと思う。バルセロナに住みたくなる気持ちはなんとなくわかる。
少しビーチでゆっくりして、カフェで朝食を。スポーツ終わりの若者で賑わっていたカフェでアイスカフェラテとアサイーボウルを注文。最高の朝だ。
朝一でピカソ美術館のチケットを取っていたので、再び旧市街へ。カフェでゆっくりしすぎて指定時間に少し遅れ気味だった。
建築と南国植物が融合したこんな景色はバルセロナならでは。
9時過ぎにMuseu Picasso de Barcelona(ピカソ美術館)へ。Fernande Olivierと過ごした時代というテーマでのエキシビションが行われており、とても楽しみにしていた。子供の頃に初めて行った美術展がピカソ展だった記憶がある。
もちろん常設展も充実していた。特にLas Meninasの作品群は圧巻。昔も訪れたはずなんだけれど、ほとんど記憶に残っていなかった。若いうちに旅をするのも大事だが、やはり年を取って教養をつけてから訪れることも重要だと感じる今日此の頃。
美術館の建築自体も素晴らしい。パティオの空気感が素晴らしく、シンプルで本質的な美しさを感じる。
美術館を出てからは適当に散歩をする。
途中映画の撮影に出くわし、一部通行制限がされていた。何の映画なのかは不明だったけれど、盛り上がっていた。
たまたま入った教会が美しかった。ヨーロッパの教会で過ごす時間も好きだ。
日差しが強い中、歩いて旧市街の奥深くまで入っていく。
バルセロナのカテドラルと言えば、Catedral de Barcelona(サンタ・エウラリア大聖堂)。圧巻の迫力で、観光客が大勢いた。
Plaça de Sant Felip Neriは映画などでよく登場する有名な広場。「それでも恋するバルセロナ」でも出てきた気がする。
暑いので定期的にコーヒーショップに入り、アイスコーヒーを注文するのがルーティンになっていた。バルセロナのコーヒーはレベルが高い。
できるだけ街を歩きたいと思いつつも、疲れるので適度にメトロを使うようにしていた。スペインのメトロの駅は冷房が効いておらずかなり暑いところが多い。
午後からはCasa Milà(カサ・ミラ)を観光することになっていた。カタルーニャ人にはLa Pedreraの名前で呼ばれることが一般的のようだ。自然から着想を得た曲線美が美しい。
個人的にはガウディ建築の中で、カサ・ミラが一番好きだ。実際に一部の部屋には住人が住んでいるという今なお実用的なところも良い。
内部を一通り見学し、屋上にも上がった。日差しが強すぎたけれど、開放感が心地よかった。
お腹が空いたので、見学後は飯を求めて歩く。
ビストロに入り、ご飯を注文。喉が乾いたときに飲むミックスジュースは犯罪的な旨さ。スペインは果物が美味しいので、カフェでもジュース系を頼みたくなる。
その後は別のカフェでラテを飲みながらリラックスする。
体力を回復してから、メトロで移動。バルセロナでは、メトロ内でいきなり音楽をかけてフリースタイルのラップをする若者が結構いる。僕の真隣の人がお客からお題をもらってラップするラッパーで、なにかお題の単語がないかと言われたのでとっさに「trabajo(スペイン語で仕事の意味)」と言ったら、それをリリックに入れてラップをし出した。ラップ中、周囲は結構冷めていたが、個人的には割と楽しんでいた。
もう8時を過ぎて疲れていたけれど、夜のサグラダ・ファミリアを見ておきたいと思ったので、マクドナルドでハンバーガーを食べて時間を潰しつつ、周辺をウロウロした。写真で見ても、その巨大さがよく伝わってくる。
サグラダ・ファミリアの周辺にはいつでも多くの観光客がいる。近くで建築のディティールを見ると、色んな発見があるので楽しい。写真もたくさん撮りたくなる。
シンプルにライトアップされたサグラダ・ファミリアは神秘的で、昼間とはまた違った美しさがある。一通り見たあとは満足したので、PM10時頃に歩いて宿に戻った。明日は朝からサグラダ・ファミリア内を見学する予定だ。

Day3に続く。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?