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『お父さんが、欲しいです』

漫画でも、文章でも、「お父さんの人生を描き表し尽くすこと」それ一色。

そして想いも、お父さん一色である。

描いて書いて、触れ合って、「お父さんという人」を余すことなく、知り尽くし、表し尽くし、触り尽くし、堪能し尽くし、食い尽くし、捧げ尽くし、与え尽くし、全くお父さん 一色に自分を練り上げたい。

私とお父さんは 夫婦である。
私とお父さんは「個人」と「個人」である。
私はお父さんという「人間」に対し、「人間」として、今一度 向き合いたい。

お父さんの深淵。
私はまだまだそこまでは、おそらく辿り着けていないからだ。

お父さんへの探求。
お父さんへの好奇心。
お父さんへの希求。
お父さんへの欲望。

そしてお父さんへの、このどうしようもない初恋みたいな想い。

お父さんをこっちにたぐり寄せて、もっともっと たぐり寄せて、お父さんという人間の中に潜り込み、お父さんに浸り、同化したい。

全くのヒトツニナリタイ。

このとても近くてとても遠い人、お父さんの中にズブズブと入っていきたい。

お父さんに溺れたい。
お父さんを思って泣きたい。
お父さんに甘えられたい。
お父さんに甘えたい。

お父さんの視界に常に入っていたい。
お父さんを笑わせたい。
お父さんを感動させたい。
お父さんに褒められたい。

お父さんにいいことがしたい。
お父さんとスキンシップを取りたい。
お父さんに構いたい。
お父さんから構われたい。

もっとベタベタとズブズブと、お父さんと密着したい。
もっと無邪気にあどけなく、お父さんと触れ合いたい。

ときには 自分が女であることを、お父さんに褒められたい。
ときにはお父さんの男の部分に、身を委ねたい。
それはセックスをするとかそういう意味じゃなく。

本当はこういうことを、もっともっとやりたい。
本当はこういうことに、自分を見失いたい。
本当はこういうことに、自分を賭けたい。
本当はこういうことに、日常の全てを彩りたい。

私の欲求は果てしなくて、恥ずかしいから言えないけれども、でも今年は言う。

「お父さんが欲しい」

と。

今年は、今年はお父さんに、これらすべての私の想いを、真っ向から全部、伝えると決めたのだ。

貪欲に、お父さんを欲したいのだ。

お父さんが死ぬとき、私はお父さんの全部を自分の中に取り込んでいるくらい、お父さんを吸い尽くしたい。

お父さんを記憶し尽くしたい。

お父さんの匂いも言葉も声も体温も何もかも、私の体に全部うつるように。

私はシャイなのは やめた。
私は今年はアマゾネスになってやる。
今年こそ、今年こそ、自分の口からお父さんに言うのだ。

お父さん 膝枕していいよ、しようよ。
お父さん 添い寝しようよ、私寝相よくするから。
お父さん 抱きあおうよ、抱っこして。
お父さんキスしようよ、もっと べちゃべちゃに。
お父さん 鼻ペロペロしよう!子供みたいに!

お父さんにたくさん言うのだ。
そして お父さんと するのだ。

今までよりもっともっともっともっと。
お父さんと抱っこしてあって、お父さんとキスして、お鼻ペロペロして、膝枕 もして、お父さんのお布団で一緒に眠って。

もう べったり べったり、遠慮せず それをやるのだ。
今やらずにいつやるのだ。
お父さんと私の時間は極端なぐらい有限だぞ! 
悔いのないくらい やるのだ。
それも毎日毎日、1日に悔いを残さないくらいやるのだ。

いつも私は照れてしまって、なかなか自分から言えない。
いつも私は 照れてしまって、時々しかやれない。

今年は、照れても言う。
今年は、照れてもやる。

お父さんが持っている時間を、全部私にください。

私は、一人でいる時 ばっかり、「お父さん、大好きです」と、真剣に言う。
こっそり、お父さんへの想いを呟く。

そういうのはもうやめにする。
お父さんにはっきり言う。

「お父さんが、大好きです」

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