トランク一つ分の荷物で6か月暮らしてみたら。(1254文字)


トランクにスカスカの荷物をつめ、上海から1月に帰国。コロナ禍で身動きが取れなくなり今日から6か月目にはいる日本生活。


この期間で、
「必要なもの」はわずかしかないことと、
「なくてもなんとかなるけれど、あったら便利なもの」のありがたさが身に染みる。


究極のミニマリストが書いた本。

先日買った、中崎タツヤ氏(*)の「もたない男」
本屋さんのレジで、面識のない店員さんに、「なかなかシュールな本選びましたね」と囁かれた本。よんでびっくり、思わず囁いた店員さんの気持ちがわかった。

 著者である中崎さんは、「あったら便利」を徹底的にそぎ落とす。
 パソコン、電話、時計、カーテン、バイクのフェンダー(泥除け)、布団。
ボールペンはインクが減ってくると軸を削り、本は読み終わったページから順次破棄。
自身の原稿や書籍も廃棄し、執筆用具も漫画家生活を終えた後に廃棄。

中崎さんには「笑わそう」なんて気はさらさらないだろうけれど、ここまで徹底して体をはっていると芸人さんのよう。

(*)漫画家。ビックコミックスピリッツで26年にわたり「じみへん」を連載。2015年、還暦を機に断筆。


必要なものはわずかしかない。
だけれど、「あったら便利なもの」は時間と心のゆとりをくれる。
旅行と違って、生活していくには少しばかりのゆとりがほしい。

今回の帰国で買ったもの。

(消耗費類や書籍、おもちゃ類など、数えきれないものを買い足したけれど、特別入用になったものは以下の通り)

私-夏用の衣類、靴、カバン、傘、携帯電話、財布
夫-出張用カバン、カッターシャツ、仕事用スラックス、ジャケット、ハンカチ、靴
息子-ゲーム、学用品もろもろ、カバン、財布

「トランク一つ分ちゃうやん!」そうです。荷物どんどん増えています。
給付金ありがたく使っています。

6月17日から一部営業再開しはじめた中国ビザの申請サービス
現段階ではまだ特別な事由がある場合のみの受付で、まだ普通の会社員がビザを申請できるようになるのは先だろう。


中国が懐かしい。かといって、帰りたくない複雑な心。

修理の件である会社に問い合わせすると、電話口のオペレーターが片言の日本語を話す中国人。
そんなときには嬉しくなって余計なことを話しかけそうになる。
 「MADE IN CHANA」の商品は、「タオバオなら安くで手に入るのに」と惜しい気持ちになる。


時には中国の市場で買い物する夢を見、
ライチやキュウリ、アボカドをみるとワイルドに歩き食べる人たちを懐かしく想い浮かべる。


でも願わくは、まだもう少し日本にいたい。
物の整理はわりと躊躇なくできる方だけれど、心は複雑。簡単には割り切れない。


日本を去る前日には、荷物と今回の思い出をギューギューにパッキングすることに汗をかくだろう。
丸めたり、圧縮したり、隙間を利用したり、きっと詰め方次第と工夫で結構入るもんですよ。


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中国では、あるきながらゆでたまご食べちゃう。
日本ではしない。
When in Japan, do as the Japanese do.
もちろん時と場合によって。







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