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小2まで続いた夜泣き。(1329文字)


給食の献立表をみて、材料や味付けを知り、再現する。
魚をさばき、ドレッシングも作る。

パーマンは私より上手く、地名や漢字も大人より詳しい。
どうしてこうなった?と、時々首をかしげるほど、しっかりもので頼もしい息子。小学4年生、9歳。

彼が久しぶりに風邪をひいた。
夜中に突然起きて泣いたり、眠れなくて泣いたりする日が続き、私は眠くてぼーっとしながら、7、8年間つづいた彼の夜泣き時代を思い出した。


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小さなころから穏やか、慎重。
食べることも、出すことも特に問題なく、人見知りもない。
大きなケガも病気もなく、いやいや期も軽かった。
ですが、とにかく寝なかった、コレガ。


特徴は、
*入眠一時間後、眠りが浅くなるタイミングで目を覚ます。
*横に私か夫がいないと泣き叫ぶ。
*横にいれば、泣かない。


風邪をひいていたり、疲れていたりすると、

そばにいても延々に泣き続け、幻覚が見えているときもあった。



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子どもを寝かせたあとが一人の時間。
ともだちとゆっくり電話したり、ネットやテレビをみたり、夫婦で晩酌。


そんな夜に憧れたこともあるけれど、どうしたって寝室からお呼び出しがかかる。
気持ちはハラハラ。落ち着かない。

「卒乳したら、一晩続けて寝るようになるよ」
「歩きだしたら」
「おむつがとれたら」
「幼稚園に行きだしたら」
「小学校に」


もうさっぱり、もう全然、

「どうにかしよう」としなくなった。
夜泣きなのか、夜驚症なのか、なんなのかはわからない。
ただわかったのは、

横にいてほしいんだろうということ。
横にいなけりゃ、起きるということ。


だから、息子が寝たあともずっとずっとずっとそばにいた。
横で読書や書き物をして過ごしていた。


家事や身の回りのことはなるべく済ませて寝室へいき、夫への置手紙をリビングにのこし、料理は自分であたためてもらう。
夫は早めに仕事をきりあげて帰宅しても、いつもリビングは空っぽ。


夫婦のコミュニケーション不足になることもあったけれど、なるべく話合い、気持ちがすれ違いにならないよう気を付けた。
それに、だれよりも夜泣きの大変さを見てきた夫は、協力的だった。


ずっと横にいる作戦は成功。

息子も安心、私も安心。
夜を楽しみたい欲はときどきあるものの、ひとまず落着。
友人や家族からは、「夜連絡がつかない女」と覚えてもらうようになった。

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歳月を経るとともに私は「夜泣き」への免疫がついてきた。
「泣いたらそんとき」と、ときどきそっと寝室に息子をのこし、夜をたのしむ日もつくるようになった。


お呼びだしはきっちりかかるが、それでも十分。
そう思って何度かつづけているうちに何時間横にいなくても、泣かないようになった。
あれは彼が小2のころ。

「あれ、最近タクト起きひんなぁ?!」
「ほんまや!」



すっかり唯一無二の相棒となり、私の横でコットンパックを張り付ける彼は、夜泣きしていたことなんてさっぱり覚えていない。


「お母さん、顔にある月みたいな模様って何?」
「シミだよ。これがいやでお母さんは日焼け止めクリームを塗ったり、帽子をかぶったりするんだよ」
「え~いやだ!ぼくも帽子かぶろ!」



いま私は彼との週末夜更かしが楽しくて仕方ない。
でもまだまだ成長期。
夜更かしはほどほどにしなきゃ、と息子の目の下にくっきりできたクマをみて思う。


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