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あんた、夏休みの宿題どうしよう思てるん?(468文字)




本人も驚くほど、この夏「おばけのQ太郎」にはまった息子。


Qちゃんを読み、Qちゃんについて語り、
Qちゃんを並べ、表紙を眺め、並び替えてはうっとり。
Qちゃんを書き、Qちゃんと同じようにいびきをかき眠る。
もう彼がQちゃんに見えてくる。

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家にいても、時間があっても、
いつまでたっても宿題をする気配はない。
忘れているのかと、それとなく話にだしてみると、しっかり覚えているよう。


なるべく口出しをせず様子をうかがう。



どんどん始業式に近づくも、一向に宿題を持ち出す日がこない。
やっぱり気になる。

私は彼に声をかけた。

「あんた、夏休みの宿題どうしよう思てるん?」


意図せぬ声が出た。
《あほんだら、撃てるもんなら、撃ってみぃ》ばりの凄み。

ただ、「どうしようと思っているか知りたい」
心からの質問。
そこに積み重なっていた歳月が加わると、
妙になにかが醸し出され、ただの疑問が凄みを帯びた。

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たった一言で息子は涙目に。
そこからようやく動き出し、今日の登校日までに無事に宿題を終わらせた。

彼との会話が理解できるよう、
息子が寝てから読書灯のもとでオバケのQ太郎を読む日々です。

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