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「臨機応変」は生きる知恵。(934文字)



長期化している上海市民閉じ込め政策。

ガチの隔離なため完全外に出られない。

食料は買いに行けない。




なわけで、きまぐれ頻度のランダム配給。

一度も配給がないところや野菜のみ、

ステーキ肉がくるなど、

いろいろなところがあるけれど、基本的には世帯にワンセットが何日かにいっぺんやってくる。

量も中身もコープのようには選べない。

日本人にはなじみのない野菜や食材だってある。

周りはもれなく、

「太刀魚祭り」



パックに新鮮な切り身がちょこん、なんてもんじゃない。

そこは中国。

いつのものかわからない太刀魚が大量にくる。


太刀魚って中国の市場ではわりと定番

市場では「びろーん」昆布かベルト並みに店頭に鎮座。

幅を利かせすぎ、魚屋さんにちかづくとうっかり太刀魚が服にペト。

「太刀魚=やっかいな存在」という認識から、私は中国で太刀魚は買ったことがない。

けれどそんなことは言っていられない。


友人らは工夫と知恵で乗り切る。

塩こうじにつけこみ焼く。

生姜、ニンニクで唐揚げ風。

太刀魚バーグに中華蒸し。




夫にも太刀魚が届くかとおもいきや、

まさかの

《あひるさん》



料理はほぼしない夫。

どうするのかと思ったら、

躊躇なく丁寧に解体し、調理。


このひとはサバイバルでも生き残る。

また実感。






中国の人も、

自家栽培を始める人

高齢者用配給弁当でまるまる肥える人

食べ物ないよ~!と窓から叫ぶ人

予想どうりの逞しさ。


生き残るためには柔軟性。

それと適度な皮下脂肪。



「今日はこれつくったよ」

送られてくるごはん、

どんどん料理の腕があがってく。


息子が新学期で持ち帰った新しい教科書にはやなせたかしさんについてのお話が。

やなせさんは自身の戦争体験から「真のヒーローとはなにか」をかんがえつづけておられたそう。そして

「飢えている人に食べ物を差し出す」

「困っている人を助ける」

それこそが正義であるとの考えにたどり着いた。


カップヌードルの安藤さんも、終戦後飢えで苦しむ人々を目にして、
ラーメン作りに邁進されたそう。



「はい、どうぞ」

そうやって腹ペコのひとに美味しいアンパンをくばってくれたら一瞬でこころ鷲づかみ。

武器を使って正義を振りかざさすのはヒーローでもなんでもないのかも。


30円で売られていたコオロギチップス、普通においしい☆



なんでも美味しく元気もりもり!

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