記事一覧
日記1111-1115
11/11
買ったばかりのトイレットペーパー袋を小脇に
11/12
満を持しておかわりコーヒー
ふかふか絨毯あるいて足が休まる
11/13
あくびして出た涙の跡が冷える
(布団の中がいちばんあったかいに違いないのになぜ人はわざわざそこから出て気休め程度の服を着て活動するんだろうといつまでも布団にもぐりこみ真っ直ぐに疑う
往生際が悪いとも言う)
11/14
歩きながらネイルを修正する
基
日記1106-1108
11/6
パン屋が休みである
地下鉄を潜りっぱなしで六本木
コートも着てないのにイルミネーション
11/7
暗闇にシラサギを見い出す
寝ようとするまでに時間がかかる
おにぎりじゃ足りない
5分のコーヒータイムじゃ足りない
どうでもいい話が足りない
元気がでない理由を探してたら頭上に星
11/8
コーヒー缶から少しずつ水をこぼしながら歩く人
格子が歪んでゆうゆうとすり抜けら
日記1101-1105
11/1
愛想笑いもできないときの顔の筋肉
11/2
あとでのんびりするために今あせって過ごしているこの時間はじゃあ何
焦りたくない本当は一秒たりとも
11/4
日記帳がまた使い終わる
避けていた更衣室を借りてみたらすごいラク
敬遠していた喫茶店に入ってみたらすごいイイ
11/5
花屋にポインセチア
蝉の抜け殻を埋葬する
ジム並みに汗かいて誇らしい
日記1030 『リュック修理』
たまった洗濯物を銀色の空洞に放りこむ
のりが乾いたパズルを木枠にはめる
完成したパズルを夜な夜なピースに戻し箱に仕舞う
フランケンを紙で折る
リュックを修理に出して長めにお辞儀
引き落とされるがために入金をする
日記1028 『満月夜』
網戸はりかえてイイキブン
丸く切り抜いたような満月
ワイングラスの奥に知った顔
寒い帰り道、賑やかに喋る
街灯の光が無効化する月明かり
日記1020 『強風の見える窓辺』
モーニングしにお店に向かうところからもうにんぐ
電車にひとつだけ空いていた穴にするりと落ちて眠る
強風の見える窓辺ではみんな何もしないで居る
日記1019 『気が急く』
朝からあわただしい。状況がというより自分の脳内が。そこまでつめつめじゃなくてもいいはずなのに、なぜかやることをつめつめしてしまう。気が急く。はじめはここらで休もうか、という気がまだ起こるのに、ひと休みするタイミングを逃してからは疾走する脳に歯止めをかけにくくなる。
一時停止するにしても再び走り出すにしても、走り続けているときの倍はエネルギーが要る気がして、それだったらと、ずっと走りっぱなしでいる
日記1017 冷たい自販機
JILLSTUARTの彼女が隣りでぐっすり眠る車内
すすきを背負ったおじさんがホームを歩く
声は小さく言葉少なげだけど気持ちが伝わる
自動販売機がぜんぶ〈つめた〜い〉
甘い食べものなのか
あったい飲み物なのか
パワーのつくごはんなのか
知り合いのいる店での会話なのか
見知らぬ店での愛ある料理なのか
ただただお酒が飲みたいのか
なにか新しい境地に至りたいのか
なにもいらなくてただ分かり合いた