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外で飲む

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外で飲む。屋外で飲む。 キャンプで、庭で、ウッドデッキで。 酒を飲む日常を、屋外で飲む非日常と掛け合わせることで生まれる新たな境地。 そんな大袈裟なものでなく、ただ、しあわせ。
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今宵、一番星を見上げて

今宵、一番星を見上げて

新松田駅、改札を出て徒歩30秒。

「YOICHI(よいち)」

2023年12月12日にオープンしたばかりの居酒屋だ。

暖簾をくぐると、テーブル席がふた席。その奥にカウンター席が伸びる。
新装した店内は、明るく清潔感に溢れていて、まだ新しい木材の香りに満ちている。

カウンターに腰掛け、地元松田の酒を注文した。

このお店、お通しを選ぶことができる。
400円で2品か、800円で5品か。
今回

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ゆらめく炎に目を細め

ゆらめく炎に目を細め

6月。
焚き火をするのであれば、曇天の下で、が正しい。そもそも晴天を見込むのは野暮だし、小雨の中の焚き火ほど、他から見て見苦しい自慰行為もない。

葉山、御用邸の裏。物々しい詰め所にて、警備が施されている海岸で、僕らは火を起こした。もちろん、健全に。

土曜日の午後は、火を起こすのに適している。平日の、溜まった家事や疲れやら、なんとなく片付けてから。
焚き火の良さは、「ついでに」できないところだ。

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サンマ

サンマ

今年の初物のサンマを食べた。
外のウッドデッキ、七輪を引っ張り出して焼いた。炭火で焼いた。
昨日が中秋の名月だったが、今夜も月がきれいだ。
酒飲みは、たいてい季節の初物に弱い。スーパーで、季節を象徴するそれら食材を目の当たりにすると、当然その日の夜の献立は、それ中心に組み立てる以外の方法を見失う。初鰹やホタルイカ、鰻や牡蠣など。サンマなんて、初物が売りに出されたというニュースを見ただけで落ち着かな

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