【ピル】の話をしよう。
皆さん、こんにちは！本日は、日本であまりにタブー化されている生理にまつわること、特に、様々な偏見がつきまとう【ピル】について話してみよう。と思います。
それでは、さっそく参りましょう！
なぜこの記事を書くのか。
私は、この3月までデンマークに留学していたのですが、現地での生活を通して、私は今までいかに自分の身体に無関心であったかを実感する場面が何度かありました。ピルの話もそのうちの一つです。
日本では、生理に関すること、性にまつわることが全般的にタブー視されており、真面目にそれを話す機会も学ぶ機会も圧倒的に少ないですよね。
特に、ピルに関しては、私も、ついこないだまで、全く知識を持ち合わせておらず、留学中に受けた衝撃がかなり大きかったので、ぜひこの話をシェアしたいと思い、今、ここにしたためています。
最終的に選択するのは、あなたなのだけど、【他の選択肢を知るということ。自分で選ぶということ】の大切さを知ってほしいと切に願う。
そして、改めて、
あなたが口にしづらいと思っているその話題は、本当にタブーなのかどうか？
ということを、あなたに問いかけたいのです。
そもそも、ピルとは。
ピルとは、女性ホルモンを含み、女性の排卵をコントロールする薬のことを指します。毎日同じ時間に服用することで、様々な効果を期待することができます。
具体的には、
•避妊
•PMS(生理前のイライラや、食欲増大、強烈な眠気など)の軽減
•月経過多症.生理痛の軽減
•生理不順の改善
•子宮内膜症の改善
などの効果を期待することができるお薬です。現在、一般的に服用されているもののの多くは、【低用量ピル】という分類に当てはまるものです。
性教育YouTuber 助産師のシオリーヌさんの説明がとても分かりやすいので、詳しいことは、ぜひこちらをご覧ください。
デンマークでの驚き。
デンマークでの留学生活を通し、ピルの事を考えさせられた出来事は主に２つあるのですが、今日はそのうちの１つをお話しようと思います。
***
【私のルームメイトが、低用量ピルを中学生の頃から服用していた件。】
私は全寮制の学校に通っていたのですが、私のルームメイトは、デンマーク人女性。当時20歳で、私たちは同い年でした。ある時気がついたのだけど、彼女は寝る前に何か薬を飲んでいて、私はそれを何日も連続で目撃しました。もう1週間くらい飲んでるやん。
ふと気になり、「何の薬飲んでるの？」と聞いてみたら、「あーただのpill だよ。」との答えが返ってきました。
え！ただのpillとは一体？？？？？
(just a pill......?💊🤔)
当時、私の中で、英語のpillと言えば、”錠剤”という日本語訳しか頭になかったので笑。(シス単にそう載っていたのを高校時代に覚えて以来、その関連の知識が止まっていたようです。恥ずかしながら笑😓)
私は、「いや、錠剤なんは見てわかるやん笑」 と心でツッコミをいれつつ、「あ、もしかして言いづらい内容なのかな？何か持病とかあるのかな？だからぼかして答えた？プライベートな質問してしまったのかな？？」とも思ったので、「答えにくかったら大丈夫やけど、何のためか聞いてもいい？」と彼女に尋ね返したら、至って普通に「Birth-controlのためだよ。」との返答がきました。
なるほど。彼女はどうやら、”Birth-control (避妊)のためのpill”を毎日飲んでいるらしい。ん、いや待てよ？ それって日本語の ”ピル” のことか！と、ちょっと間を開けて理解した。笑(今思うと恥ずかしい)
正直、ピルの使い方を全く理解していないし、現物のシートを見るのも初めてだった私は、彼女にたくさん質問を投げかけました。そしたら、彼女は、ピルの仕組みから効果など色々丁寧に教えてくれたのだけど、びっくりしたのが、彼女がピルを飲み出したのは、中学生の頃だという事。当時、生理不順が酷いことを母親に相談したら、ピルを飲んでみたら？と勧められて、それ以来飲んでるらしい。今は、避妊の目的が大きいかな。と言っていた。
(ピルのシートを見たことがない方へ。もちろん製品によって色々見た目は違うのだけど、こんな感じの物もあります。これは、1週間の偽薬を含んだ28錠タイプ、3相生というタイプです。)
彼女と会話をしていくうちに、色んなハテナが頭にうかぶ。え、中学生の時に？？お母さんに勧められて？？生理不順を治す為に、、、、？どいうこと？？？
色々驚きが絶えなかったのだけど、今度は私が彼女に質問されました。
日本じゃピルは売ってないの？
ひとみは飲もうと思ったことない？
まさか、コンドームだけで避妊してる？
あ！！！もしかして、日本じゃピルはもう時代遅れなのか！？
どんな避妊法が普及してるの！！？
(目をキラキラさせて聞いてきます)
う、、、、、めっちゃグサグサ刺さる。これはやばい、、、、多分あなたが期待してるのと違う次元な気がする、、、。
日本でもピルは売っているけれど使ってる人は少ない気がする。
私は、今あなたと話すまで、避妊と生理日をずらす以外の目的を知らなかったくらいだし。特にPMSにも効くのはびっくりした。
そういえば、高校生の頃に飲もうかと思ったことがあるけど、ハードルが高くて真剣に検討はしなかった。
ていうか、生理関連の話を誰かとすること自体めったにないから、他の人がどうなのかは正直分からないかなぁ。
少なくとも私は飲んだことはない。
他の避妊法は日本に普及してないと思う。
今のところ、コンドーム以外は何も思いつかない。
と答えた。
すると、彼女から渾身のWHY???をいただいた。彼女のリアクションって私の感覚ではちょっとオーバーよなぁ、と普段から思っていたけど、この時はもう、心の底からこみ上げる感じだった。笑。
あんなに心のこもったWhy?を人から言われるのは初めてだったし、今後もう無いかもしれない。あれ、かなりの迫力あったよ、笑笑
いや、マジで私のほうが知りたいよ。って思ったのは覚えてるし、流石に何も知らなさすぎてヤバイなぁ。ていうかそもそも、なんで私は何も知らないんだろう。とも思った。
その後彼女は、自分主体で避妊することの大切さを熱弁してくれたのだけど、正直、もう頭がいっぱいいっぱいだったので、私がどういう返しをしていたかは覚えていない。
もう夜も遅かったので、おやすみ〜とデンマーク語と日本語で言い合って(それが私たちの習慣)、お互い自分のベッドに入った。(私は二段ベットの下の段)。私はとりあえず、ピルの事をネットで調べてみたのだけど、そこで先程のシオリーヌさんの動画に遭遇したのです。
さっき彼女から英語で受けた説明を、もう一度、日本語で咀嚼する。ピルとはなんぞや、なぜ避妊効果が見込めるのか、他にも服用目的が沢山あること、どのような副作用の可能性があるのか。などなど。
この動画は本当にわかりやすい。シオリーヌさんありがとうございます、、！
改めて思うけど、私はこれを、たった今、20歳、大学生にして初めて理解しようとしている最中なのだけど、他の国ではもっと幼い頃から知識を得る機会があるの？え、？彼女は、中学の頃から服用していたとさっき言っていたよね？
え、、何？これは私が知らなすぎるだけ？？っていうか、他の人と生理関連の話をすることがなさすぎて、周りがどうなんか全く分からん、、
色々衝撃で目がかなり冴えてきたので、その日はしばらく、スマホで色々調べていたのですが、
調べれば調べるほど、色々衝撃的な情報が出てきます。日本では、すべてのピルが保険適用な訳ではないことや、、世界には、他にも沢山の避妊方法があるのだけど、日本で認められるものが少ないだとか。デンマークに限らず、ピルを中学生くらいから服用する人も多いだとか、、。
いかに自分が、今まで何も知らずに生きてきたかを実感したよね。人権意識低すぎないか日本？これがジェンダーギャップ指数121位の国で20年暮らしてきたということか、、、、(震え)。と改めて洗礼を受けた1日でした。
今思うこと。
今振り返っても、このルームメイトとの一件は、私に大きな衝撃を与えた事件です。これを皮切りに、genderやsex educationに関する情報にアンテナを張るようになり、色んな情報をキャッチし、その度に衝撃を受けていくことになります。そう考えると、マジでルーミー有難う！
そう言えば、彼女に、Oh.....Japan....って言われたシーンも今、蘇ってきたのですが、、、うん、、私もそう思ってるんだよ、、どちらかと言えば、こっちのセリフなんだよそれ。という感じですよね。笑。
なんという世界線？？まるで、私たちは違う時代を生きているような感覚に陥ったのを覚えています。
これを読んでいる皆さんは、ピルが、避妊目的以外にも使えることをご存知でしたでしょうか？ちなみに、いつ、どこで、ピルに関する知識を手に入れましたか？
女性主体の避妊のためという、服用目的の他にも、生理不順の解消だったり、PMS(生理前症候群)や生理痛の改善、生理日をずらすこと、など、沢山の効果があって、世界では当たり前に認められていると。中学生でも、ピルの知識を持ち合わせていると。
日本では、低用量ピルの存在自体が、あまり認知されていないような気もするし、そもそも、わたしも今まで、人とそういう話をしてこなかったので周りの状況があまり分からないし、ピルは遊んでいる人が服用するもの、みたいな変な偏見を持っている人も多いような気がします。
ちなみに、私も帰国後にピルを服用しだした話を大学の友人にしたら、”え！？ひとみってそんな感じやったっけ？”と言われた経験があります。同性の友人にです。(そんな感じってどんな感じだよ笑)
私は、自分主体の避妊の為にピルを選択したのだし(それは恥ずべきものでも何でもない)、PMS軽減の為にも飲んでいます。その旨をきちんと友達に伝えましたが、女性の中でも、ピルに対して偏見を持っている人も多いのだなぁ。でも日本社会の雰囲気は実際そうなのかなぁ。と実感したタイミングです。
確かに、留学中のこの一件があるまで、私も同じようなことを思っていたかも知れないですよね。というか、ほぼ何も思っていなかった？そもそもの知識を持っていなかった。という方が正しいかもしれません。
ピルのことに限らずなのだけど、生理や、性にまつわることがこの日本社会で、タブー視されすぎていますよね。
ここでもう一度問いたいのですが、それらは、本当にタブー視すべきものなのでしょうか？？なぜタブーとされているのでしょうか？もっとオープンにしていいのでは？？そして、なぜそれを学ぶ場所がないのでしょうか？
オープンにすることで、助かる人は多くいるのでは？？と強く思います。
改めて、少しずつ変えていきたいです。
ちなみに、先日、お笑い芸人のバービーさんがあげていた、ピルに関する動画が分かり易すぎたので。ぜひ！！こちらの動画をご覧ください。本当にわかりやすいです。全力でおススメする動画です。
また、改めてお伝えしたいのだけど、
(これはホルモン量を調整する薬なので、人によって合う合わないがあるのは当然だし、今の日本だと結構値段もするので、これを読んだ貴方に必ずしも試してもらいたい。など全く思ってないです!最終的に選択するのは貴方。)
ただ、
生理痛や生理不順、避妊の不確実性について悩んでいるけれども、低用量ピルの服用を検討したことが無いのなら、ぜひ選択肢のうちに入れてみては？？というのが今回の提案です。特に、変な偏見を理由に遠ざけているのなら、なおさらです。ぜひ、ご自身で正確な情報をとりにいってください。
最終的に選択するのは、あなたなのだけど、【他の選択肢を知るということ。自分で選ぶということ】の大切さを知ってほしいと切に願う。
そして、また、この文章をここまで読んでくださっている方の中に、ピル＝ビッチという偏見を未だお持ちの方がいるのなら、そちらは今すぐここに置いていってくださいね。
あと、ピルを飲んでいたとて、避妊に100%など存在し得ないし、コンドームには性感染症を防ぐというピルには無い重要な役割があるので、皆さまそこの再認識をよろしくお願いします。
各種署名
生理や避妊に関係する２つの推し署名をご紹介します！どちらもすぐ簡単に署名できるので、賛同される方はこちらからどうぞ！😊署名に参加するという形で、社会を変えていくこともできますよ。
➊生理用品を軽減税率対象にしてください！
昨年10月に消費税が8%から10%に引き上げられましたが、政府が生活必需品と認めるモノには、8%で購入できる軽減税率制度がありますよね。生理用品は贅沢品でもなんでもなく、生活必需品であることは明らかなのですが、それらは軽減税率の対象から外されています。それは妥当な判断だと言えるでしょうか？
❷アフターピル(緊急避妊薬)を必要とする全ての女性に届けたい！
望まない性交渉をした際に、自分の身体を守る方法に簡単にアクセスできるかどうかは、マジで女性の人権そのものです。世界76カ国では、処方箋無しに安価に、薬局でもアフターピルを手に入れられますが(国よっては無料のところも！)日本では、警察にいって諸々の証明を済ませるか、産婦人科の処方箋が必要&だいたいは1万円以上など、手に入れる為のハードルがあまりに高すぎます。
日本での、アフターピル入手のハードルを下げるための署名です。
最後までお読みいただきありがとうございます！！嬉しいです。
今日もお互い素敵な一日になりますように。🥰
いつもありがとうございます！ いただいたサポート費は、この自粛生活を生きる自分へのちょっとしたご褒美にまわしたいと思います。☕️🍨❤️