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今、教師がZoomでできること (実践編①)

前回、講義型授業ならZoomじゃなくてYoutubeの方がいいんじゃないの?っていう記事を書きましたが、その続きです。前はYoutube寄りで書いたので、今日はZoom寄りで書きます。

Zoomを使った授業に関しての研究は、教育ジャーナリストやその他関係者の方々が色々な記事や動画にまとめていただいてるのを拝見しました。

ですので私はあくまで教員目線で、私が現場で実践して感じたことをメインに書きます。「こうしたほうがいいよ!」と言っているわけではなく、あくまでこいつはこんな感じでやってるんだなーくらいに思っておいてください。

さて、Zoomのメリット沢山あるんですけど、私は前の記事で書いた通り長々と話すのが好きではないので、たった2つだけに絞って書きます。そして、今日書くのはそのうちの1つだけ、続きはまた次回ということで…。では、行きましょう。

メリット① 普段繋がることのない人と生徒が繋がれる

私の友人が今ベルギーに住んでいるのですが、彼にお願いをして授業中にZoomを用いて国際中継を繋ぎました。まあ国際中継というと大袈裟かもしれませんが、1授業にZoomで参加してもらったわけです。

生徒は物凄く驚いてました。生徒からしたら、家でZoomを見てるだけなのに、このZoomがベルギーと繋がっていると思うと不思議な気持ちになったと、終わった後の感想文でも書かれてました。

せっかくなので15分程度、彼が今までどんな人生を歩んできて、なぜ今ベルギーに住んでいるのかなど、プレゼンをしてもらいました。もちろん私は英語の教員なので、英語や国際経験をメインに人生論を語ってもらいました。

講演会自体は15分程度だったのですが、その後自由参加で質問会を実施したところ、1時間半質問が止まることがありませんでした。(それでも終わらず、講演後に文面で質問に答えて貰いました)

常々思いますが、学生は本当に狭い世界を生きています。身近にいる大人と言えば、保護者、先生、習い事の先生くらいの生徒がほとんどでしょう。

だからこそキャリア講演会などを学校は実施しますし、本校にも沢山の素晴らしい方々に講演会来ていただいてます。その取り組み自体は素晴らしいと思います。

ただキャリア講演会の最大の欠点としては、講演者を身近に感じることができないことです。体育館などで話を聞くと、大抵の場合は講演者1人に対し生徒が数十人、もしくは数百人で聞くので、なんか自分に向かって話してる感じがしない、どうしても受け身になってしまうのが大半の生徒だと思います。

それに、そういう講演会の最後にありがちなのは「質問ある人いますか?」的な感じで司会者が最後生徒に話を振るのですが、そんな数百人の前で手を上げて質問ができる生徒なんてごく一部です。

ところがZoomでは、画面上に講演者の顔とスライドが大きく映っているので、なんとなく距離感が近く感じます。そして講演が終わったあと、「質問がある人は、コメント欄に質問があります!って書いてね」というと、普段なかなか手を上げて発することができない生徒も質問をするようになったのです結果的に、コメント欄は長蛇の列になりました。

これはZoomでしかあり得ない現象だなーと思いました。もちろん、Zoomでなくても積極的にコミュニケーションが取れる生徒を育てるべきだ、という意見もあるでしょう。ただ私はこのZoomをきっかけに、普段繋がれない人と繋がり、対話し、教室で得ることのできない学びを深めることは大事なことだと思いました。

ちなみに他の例として、これは私の授業ではないですが、他学年の英語の授業でインド人をZoomに招待している先生もいました。生徒は先生たちのアメリカ英語やイギリス英語には慣れていますが、インド英語なんて聞くの初めてという生徒がほとんどでした。

そんな普段できない経験を沢山積ませてあげることが、今の私たち教師の仕事の1つなのかなと私は思ってます。

ではでは、また続きを書きます。

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