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なぜ喫煙者は所得が低い職に就くのか?

社会で成功するには将来のために今の快楽を我慢する必要があります。

・将来事業を起こすために、今の出費を抑える
・会社員として働くために、大学で勉強を頑張る
・長生きするために、毎日の運動を欠かさない

このように将来のために行動できる人は後々成功する可能性が高いです。

このことを分かっている人は多いのですが、理解と行動は天と地ほどの差があります。

・ダイエットしようと思ってお菓子を我慢しようとしていたけど食べてしまった

・数学の勉強をしようと思ったけどついついYouTubeを見てしまった

・ジムに行こうと思ったけど明日にしようと思って通わなくなった

このような現在の誘惑に負けやすく、将来の投資が少なくなることは喫煙とよく似ています。

なので今回は喫煙者ほど将来への投資が少ない理由について解説します。

喫煙者ほど将来の投資が少ない

喫煙者ほど将来の投資が少ないことが分かっています。

事実、1984年にアメリカで行われた職業別平均喫煙率を調べると喫煙率が高い職業ほど賃金が低いことが分かっています。

たとえば、全体の喫煙率が37.6%であるのに対して、

・ウェイター:55.4%
・トラック運転手:50.9%
・建設作業者:47.6%

など給料が低く成長率も低い職業に喫煙者が多いです。

逆に、喫煙率が低い職業ほど高い賃金と高い成長率な職になります。

・プログラマー:20.8%
・小学校教師:9.4%
・秘書:28.3%

日本で考えるとウェイターは平均年収288万円になるのに対して、小学校教諭は約550万円です。およそ2倍の差があります。

なぜ喫煙者ほど賃金が低いのか?

このように初任給が平均よりも低く、昇給で給料が上がる割合が低い職業に就くのが喫煙者の特徴です。

でも、なぜ喫煙者ほど賃金が低く、成長率の低い職業に就くのでしょうか?

その理由は、将来にあまり関心を持っていないためです。

そのため、自分の教育や投資量が極端に少なく、スキルが必要な職に就く割合も減り、給料が少ない傾向にあります。

たとえば、ウェイターはアルバイトなどで誰でもなれることができますが、小学校教諭やプログラマーは資格を取ったり勉強が必要です。

誰でもなれる職業は他人との差別化が図れなくなり、自然と給料が落ちてしまいます。

また、就職してもスキルや知識が向上しないので昇給の可能性も少なかったり、遠い将来に高い賃金が支給される年功序列型の支払い方法を好まない傾向にあります。

年功序列型の仕事は終身雇用制度が取り組まれていて安定的。生涯の賃金受け取り額も大きいですが、長期的な視野が重要視されます。

この長期的な視点を持つことができず、今が全てなので、たとえ将来たくさんのお金がもらえるとしても関係ないのです。

喫煙者ほど危険を回避できない

また、喫煙者ほど危険を回避できないことが分かっています。

18歳~87歳のアメリカ人にアンケートを取ると喫煙率が低い人ほどシートベルトの着用率が高い傾向にあり、喫煙率が高い人は正反対の結果でした。

これは、喫煙とシートベルトの危険性を真に理解していないことが原因だと考えられます。

喫煙を繰り返せば将来不健康になる可能性を低く考えて、シートベルトをしない人は事故によるリスクを甘く見ます。

この共通点があるため、喫煙者ほどシートベルトをしない人の割合が多くなりました。

このように喫煙者ほど危険を回避できない傾向はアメリカ人だけでなく日本人でも同じです。

2009年に日本人を対象にしたインターネット調査では喫煙者は非喫煙者よりも現在を重視する傾向が強く、危険回避度が低いことが分かっています。

そのように現在を重視して危険を回避する能力が低い人がハマるのはタバコだけではありません。

飲酒・パチンコ・ギャンブルにハマりやすい傾向があることも分かっています。

なぜ喫煙者ほど危険を回避できないのか?

このように喫煙者ほど将来の危険を回避する能力を持っていません。

なぜこのような傾向がみられるのかというと将来を悲観的に考える傾向があるためです。

たとえば、喫煙者は非喫煙者よりも不況を予測する確率が4.17%も高く、将来の社会保障のカットも3.34%も低いのです。

つまり、将来を悲観的に考えているから今のうちに楽しみを消費していこうと考えているのでしょう。

喫煙者から見るとそのほうが効率的に楽しめると考えられているのです。

たとえば、あと1カ月で会社を辞めるのにシャカリキに頑張って、毎日残業なんてことはしないですよね。頑張ってもスグに辞めるので。

これと同じ考えで喫煙者は未来を悲観的に考えているので、今の喜びを重視するのです。

まとめ

この記事では「なぜ喫煙者ほど将来のために頑張れないのか?」について解説しました。

・喫煙者ほど将来の投資が少ないため、賃金が低く成長率も低い

・将来の危険を回避する能力がないため今を重視して、不要なリスクを負う

・将来のことを悲観的に見るため焦点が未来よりも現在にくる

禁煙は勉強と同じです。

どれだけ今の快楽を我慢して将来の喜びに目を向けられるかで変わります。今ストレス解消するより将来の健康を見たほうが長生きできてポジティブに生きれますよね。

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