見出し画像

なぜ痩せようとしても体重が元に戻るのか?

・痩せようと食事を我慢するけど全然体重が減らない

・一度ダイエットに成功してスマートな体を手に入れたけど、リバウンドしてだらしない体になってしまった

このようにダイエットに失敗する人多いのではないでしょうか?

・ハンバーガー
・カツ丼
・ラーメン

など高カロリーで美味しいものが溢れている現代では「食べたい!」という欲求に抵抗するのは難しいですよね。

実際、厚生労働省の調査では男性の3人に1人、女性では5人に1人が肥満というデータがあります。

なので今回は、「なぜ食事を食べ過ぎてしまうのか?」について解説します。

肥満の原因はホルモンが関係している

肥満になる原因はホルモンにあります。

視床下部と呼ばれる脳の部位がホルモンの中枢を担い、食欲、性欲など本能的な欲求をコントロールします。

実際、ラットを使った実験では視床下部の一部を傷つけると肥満になることもやせ細ることも分かっています。

つまり、視床下部が体重管理を担っているということです。

では具体的に視床下部では何をしているのでしょうか?

レプチンで食欲をコントロール

視床下部での食欲コントロールのカギとなる物質がレプチンです。

レプチンは脂肪細胞から分泌され、濃度が高くなると食欲を下げて対処を上げ、逆に低くなれば食欲を上げて代謝を下げます

これにより体重管理を行っているのです。

そして、ダイエットしようとするとホメオスタシスと呼ばれる現象が働きます。ホメオスタシスとは体は一定に保とうとする働き。

これによりダイエットしようとしても脂肪が落ちづらくなっているのです。

たとえば、ダイエットをしていて、なかなか体重が落ちない時ってありますよね。この現象にレプチンが関わっています。

痩せようとして体のエネルギーが減ってくるとレプチンの分泌を抑えます

これにより、食欲を上げて、代謝を下げるので元に戻ろうとする。これが原因で脂肪が落ちづらくなっているのです。

満腹ホルモンと空腹ホルモンも食欲をコントロール

また、食欲に関わるホルモンはレプチンだけでなく満腹ホルモンと空腹ホルモンも関係しています。

胃や腸などの消化管にあるセンサー細胞は摂ったカロリーを測り、視床下部に信号を送り届けます。

そして、視床下部は信号に応じて空腹ホルモンのオレキシン、満腹ホルモンCRHという2種類のホルモンを使って食欲をコントロール。

これにより、ご飯を大量に食べて、満腹状態になれば満腹ホルモンが増え、空腹ホルモンが減ります。

逆に、食べるのを抑えて、空腹状態になると満腹ホルモンが減り、空腹ホルモンが増えます。

このように満腹ホルモン、空腹ホルモン、レプチンを使って食欲をコントロールすることで体重を一定に保とうとする働きがあるのです。

食事は報酬

さらに、食べすぎには食欲をコントロールするホルモンだけでなく、快楽物質であるドーパミンも関わっています。

分泌されるほど身体が「気持ちいい!」と感じるようにできているため、食べるのを止めれません。

たとえば、ラットを使った実験では餌を食べ始めたときにドーパミンが放出されていることが分かっています。

そのため、ドーパミンの分泌量をコントロールすることで食事量をコントロールできます。

覚せい剤を使って脳内のドーパミンをいっぱいにすると食欲は無くなります。これは、脳内のドーパミンが多いと食事で分泌させる必要がないためです。

逆に、ドーパミンの受容体の働きを妨げて快楽を感じづらくすると餌の量が増えるます。

ドーパミンによる快楽が少ないと感じて食事量を増やしてドーパミンをもっと分泌させようとするためです。

つまり、ドーパミンが満足できるレベルに達するまで食べ続けるということです。

ドーパミンを感じづらいと太る

また、肥満体系の人はやせ型の人よりもドーパミン受容体が少なく、快楽を感じづらくなっているため食べ過ぎてしまうことが分かっています。

どれだけ食べても満足な量のドーパミンを得られることができないのでカロリーを取りすぎて太ってしまうのです。

さらに、肥満の人の脳活動を見てみると食べる前にドーパミンが最も分泌され、実際食べると少ない。

そのため、期待に対しての報酬が少ないと感じ欲求不満を解消するためにより多く食べてしまうのです。

痩せる方法①プチ断食

痩せるにはプチ断食がおススメです。

プチ断食とは1日の内食事を摂るのは8時間に抑えて残りの16時間は食べ物を摂らない方法です。

これによりレプチン抵抗性の働きを抑えることができます。

レプチン抵抗性とは、食欲制御がマヒしている状態で、食べても食べても満腹を感じません。肥満になる原因は意志の弱さではなくこのようなホルモンの分泌の異常から来るのです。

そして、この異常な状態を治すのがプチ断食です。

プチ断食が大事とはいうものの「毎日空腹を我慢するのは難しそう」と感じる人もいますが次第に身体が慣れてきます。

ある実験ではプチ断食を実践して2日も過ぎればほぼ空腹を感じなくなるということも分かっています。

なので、まずは1週間続けてみて意外と「食べたい!」という欲求が減ることを実感できると思いますよ。

痩せる方法②ストレスを減らす

痩せるために必要なのがストレスを減らすことです。特に、人間関係などの慢性的なストレスが肥満の原因になります。

慢性的なストレスによってホルモンバランスが崩れ、レプチンの働きを抑制。それにより、過食が起こるのです。

たとえば、36人を半年間食事制限で飢餓状態にしてストレスにさらした後、食事制限を解いた実験を行いました。

その結果、飢餓状態のストレスの解消に最大5カ月かかり、過食や食べ物への異常な執着を見せました。この結果はホルモンのバランスが崩れたからでしょう。

また、仕事が忙しくてストレスが溜まっている時はドカ食いしてしまうことありますよね。これはホルモンのバランスが崩れているためです。

ストレスを減らすことができれば、ドカ食いすることなく、適度な食事に戻せるでしょう。

まとめ

この記事では、なぜ食べ過ぎが起こるのかについて解説しました。

・食欲のコントロールはレプチンなどのホルモンがコントロールして、バランスが崩れることで食べすぎが起こる

・食べること自体にドーパミンが分泌され喜びを感じるようになっているため、肥満になりやすい

・食欲をコントロールして痩せるには、プチ断食とストレス対策が必要。これにより、ホルモンバランスを適正に保つことができる

痩せたいと思っている人はまずは、ストレス対策とプチ断食をしましょう。それだけで体に大きな変化が生まれるはずです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?