「本と夜の街〜ヘーゲル、ショーペンハウアーと共に〜」
紅顔の哲学者を目指して#1
2024年4月20日(土)
今日から僕が哲学者になるまでの道のりを記録に残すという目的のもと、この日記を始めていこうと思う。
書いていく中で慣れると良いが、この日記では日々どんなことを思索しているとか、どんな文章を書いているとか、はたまたどんな本(主に哲学書)を読んでいるとかその感想とかを書こうと思う。
できれば毎日やるのが理想だが、日記を毎日書くということに限っては、三日坊主にすらならないのが毎回のオチだ。日記を書くということに限ったことではないが。
他にも書いている日記はある。例えば自分自身の哲学・思想体系を生み出すために日常に潜む些細なことなどから問いを立て自分なりの答えや糸口を見つける哲学日記。あとは、これは朝限定で書くものだが、何も考えずに今考えていることをそのまま書き出す、朝日記のようなもの。(両方とも最近は書けていないが)
それとこれはまだできていないが、僕は精神疾患を抱えていて、毎日の心と身体の状態を記録することで自己精神分析をする日記も書きたいし、ただ単にその日にあったことを書くいわゆる普通の日記も書きたい。
でもとりあえずは、哲学者へとなる道のりを記すこの日記を始めよう。
さて、何を書こうか。
こういう時は深いことは何も考えず、思いのままに書いていこう。
今日は本屋で仕事があって、その後は喫茶店に寄って本をひたすら読んだ。
勤務前も勤務中も早く本が読みたくてムズムズしていた。最近はそんな感じだ。
外でも家でも本は読んでいるけど、読みたい本はたくさんあるし(それは哲学関連のもの。それ以外のジャンルでも読みたい本が山積している!)、読む時間をもっともっと欲しいと思って最近は過ごしている。
それはとりあえず幸せなこととして置いておいて、今日家から持ってきて喫茶店で読んだのは、
ヘーゲルの「精神現象学」(作品社)とショーペンハウアーの「意志と表象としての世界Ⅰ」( 中公クラシックス)の2冊。2つとも大学の図書館で借りた。
ショーペンハウアーは新書サイズで電車でも読みやすいが、このヘーゲルの「精神現象学」は分厚いのは良いけれど大きすぎる。
今まで出会ってきた本の中で一番大きいかもしれない。なので、きょうは2冊だけにしておいた。
そして、喫茶店でモンブランとアイスコーヒーを頼んでそれが席に届くとすぐには手をつけず、まずはショーペンハウアーを読み始めた。
とりあえず、先に読みたかった。
「意志と表象としての世界」は前に彼の解説本を読んでいて、ずっと読みたかったものだった。
原書は全4巻の翻訳本は3巻構成で、1巻が認識論、2巻が自然哲学、3巻が芸術哲学、4巻が倫理学についてである。てんこ盛りでとても嬉しくなる。僕としては、芸術哲学がとても気になる。
この第1巻には原書の1巻と2巻が収録されている。
今日の朝に、1巻の認識論、「表象としての世界の第一考察」を読み終わった。なので、喫茶店では2巻の「意志としての世界の第一考察」を読んだ。
全く意味不明だ。
笑。
本編に入る前のショーペンハウアーの生涯についての箇所や1巻の最初のあたりは「うんうん、なるほどなーと。」という感じで読み進めていたが、1巻の途中からはほぼ分からないという具合だった。
2巻に突入してからもところどころ分かるところはあるけれども全体として、とても難しいなと思いながら読んだ。
でも、たくさん読みたいのはヘーゲルの方だから早めにショーペンハウアーは切り上げて、精神現象学に移った。
まず本編に入る前にまえがきとはじめにがあって、まえがきを読み始めた。
このまえがきが一般的にいう前書きの域を超えていてすごく長い。
でも読み始めて、すぐにいいなあと思った。
ヘーゲルの文章のうまさに圧倒されまくった。
難しいことを硬い文体で書いているはずなのに彼の文章はスラスラと頭の中に入っていく。
彼みたいにかっこいいかつ綺麗に整った文章が書けたら良いなあと憧れを抱くのと同時に惚れ惚れした。
正直、まえがきから難しいなとは思いながらも読書の合間にコーヒーとモンブランを挟みつつ楽しく読んでいった。
ラストオーダーの確認の声がけがあって、そこから閉店時間ギリギリまで読んだ。でも、まだまだ読み足りないので次の本を読めるユートピアを目指して電車に乗る。
そこはユートピアなんかではなくただのマックだが。こんな夜なのにすごくたくさんの人で賑わっていた。
ファンタグレープとポテトのMサイズを買って2回の席についた。
もちろんまだ、読み足りていない精神現象学を読み進める。
その前にポテトを食べる。
喫茶店に行く前にカツカレーを食べてお腹いっぱいになってはいたが、本を読んだからかお腹は不思議と空いていた。
そして、ポテトを食べながらこの日記を書き始めた。
以前から、自分が哲学者へとなるまでの道のりを日記として記録しようと考えていた。そして書く時はもちろんパソコンやスマホではなくノートとペンを使おうと思っていた。でもだからか、書こうとは思っていても面倒くさくてできないでいた。だがふと、喫茶店からマックに向かうまでの移動中に日記をノートに書くのではなくスマホに書いてそれをnoteに投稿する方がよいのではないかと思いついた。
最初、この日記を書こうと思いついた時はまず紙に書いてそれをnoteに投稿しようと考えていた。でもそれでは一向に僕は日記を書かないことに気づいた。
だからスマホに最初から書けば続くだろうと。そう考えた。馬鹿らしいが、これは僕からしたら画期的な考えだ。
そして、ヘーゲルを読む前にポテトを食べながら片手にスマホを持ちフリック入力をし始めた。
まず、本文を書く前にこの日記の題名を決めなくてはいけない。
どうしようかと悩んだ挙句、とりあえずそのまま「哲学者までの道のり」と入力したが、ありきたりすぎてつまらないなとなって即消した。
そうこう考えていると、ふと哲学者や批評家のように「〜者」とか「〜家」といえば柳家小三治の「落語家論」(ちくま文庫)が思い出された。
というのもその本の中に"紅顔の噺家諸君!"という見出しがあって、それを思い出したのだ。
この"紅顔"という単語を使って"紅顔の哲学者"というふうにしようと思った。
そして、これは哲学者になるまでの過程を記すので「紅顔の哲学者を目指して」とした。
ただ、この"〜を目指して"はあまりしっくりこないのですぐに変えるだろう。
何か良い表現はないだろうか。
ちなみに、最初この"紅顔"という言葉が"素人"とか"半人前"または"初心者"といったような意味であると思って何も考えずにこのような題名にしたが、その後で調べてみたら全然違ったのだ。
"紅顔"というのは「若々しい血色の良い顔のことを言うらしかった。かなり見当違いな間違いをした。
よく「紅顔の美少年」というような使い方をするらしいが、別に美男子哲学者を目指しているわけではないのでこの題名に決定したことを少し恥ずかしく思った。
でも、孤高の哲学者とか有名な哲学者とかよりは良いのではないだろうか。
そして、いざ題名を決めたらあとは日記を書き始めた。
閉店まであと2時間もない中あまりにも時間がかかりそうだったので日記を書くのは途中で切り上げ、ヘーゲルを閉店時刻ギリギリまで読み続けた。
今日は喫茶店とマックとでかなり読んだし日記も途中までだが書けたので普通だったらそれで満足するだろうが、まだ読み足りなかった。
23時。流石にやっている喫茶店なんてそうそうない。
だから、外で読むことにした。
最近、明るい夜の街にでて本を読むことが時々ある。
今日も読み足りないからそうしようと思った。
この前はよく行く駅前の本屋の目の前のガードレールに座って読んだ。
その時はそこで資本論2巻の残り少ないページを読み切った。
ちょうど「意志と表象」がもう少しで読み切りそうだったからこの前と同じ場所で読むことにした。
30、40分くらい気が済むまで読んだら、目の前にある本屋へ入った。
前回もこうやって気が済むまで本を読んだら目の前の本屋に入り気が済むまで本を眺めた。
今日もそうした。
かなり寝不足でそこまで体力がなかったから、いつもよりは滞在時間は少なかったが、色々と見れた。
最近はこの前治ったはずだった社交不安障害が再発してしまって寝込んでいる時間が多く、その反動からか分からないがここ2、3日はこんな感じで喫茶店の閉店時間まで作業をして、それから本屋の前で読むということをしている。
ここで本を読んでいると、酒で酔った人たちの騒々しい声や電車の通る音、駅のアナウンスの音、車が通る音、そしてトラックから忙しそうに荷物を上げ下げしているような音など色々な生活音が聞こえる。
いつも本を読む時はサブスクで音楽を聴くかラジオで音楽番組を聴いているかのどちらかで、外で読む時は外の環境音がその代わりになってくれているようでとても心地よい。
それに4月の寒くも暑くもないちょうど良い気温と適度に吹いている風が心の乱れを落ち着かせくれる。
こんなにも夜の街で本を読むのが素晴らしいことにここへきて初めて気づいた。
これからもある程度元気な時、気が向いた時に夜の街で本を開こう。
本屋を後にし、家までは一駅分しかないため電車は使わず散歩がてら歩いて帰った。
最初の日記にしてはとても長い文章になってしまったが許してほしい。書きたいままに書き連ねたらこんなに長くなってしまった。日記ってこんなに長いものじゃないよな。多分。
明日もこの日記を書ければそれはとても幸運で(誰が幸運なのかは知れないが)、なるべく書けるように頑張りたい。
よし。明日も気楽に生きよう。
じゃあな。
おまけ?
最近お酒が飲めていなくて、というより飲めないから凄くお酒が飲みたい気分だ。
この日記のためにカメラロールをあさっていたらビールの写真が出てきて無性に飲みたくなってイライラしたからここで貼り付けておく。
なんで飲めないかというとこの日記でも買いたように、僕は随分前から精神疾患を抱えていてそのための薬を処方して飲んでいるからアルコールは飲めない。
悔しい。飲みたい。酔いたい。お酒と美味しいご飯が食べたい。
近所のオシャレなミュージックバーに早く行けるといいな。地下にあって凄く居心地がいいい。
早く治してたくさん飲もう。
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