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2023年2月の記事一覧

2023年2月の読書記録

2023年2月の読書記録

長らく読後即つぶやきで投稿していた読書記録ですが、本を読みすぎてつぶやきの割合が増えてしまうこと・字数が限られることから、こんな形で半月〜1ヶ月ごとにまとめて投稿することにしました。

少しずつ工夫を凝らしていけたらと思うので(選書理由書いたり)、読書好きのみなさん、改めてよろしくお願いします🌱

町田そのこ『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』 

いわゆる連作短編集。ミステリーじゃないけど各話に

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千早 茜『男ともだち』
関係の冷めた恋人、不倫関係の愛人、大学の先輩である男ともだち、がいる主人公。危険な感じがして最初読むもの間違えたんじゃないかって思ったけど、どうしようもなく惹かれて読み進めると、この小説が愛される理由がわかった。第5章の神名と美穂の会話、好きです。

辻村深月『噛み合わない会話と、ある過去について』
人間関係に関する過去の傷を描くもはやホラーな小説。『パッとしない子』と『早穂とゆかり』は佑とゆかりに共感の嵐で、美穂や早穂に苛立ちしかなかった。傷つけた側ってほんとおぼえてないよね。解説も心理士の方なだけあってわかりみしかない。

よしもとばなな『デッドエンドの思い出』
『キッチン』『ミトンとふびん』で完全に虜になったばななさん3読目。根拠のない明るい励ましではない方法で、絶望の中のこころの動きに寄り添って心を絶望から浮かしてくれるような言葉を紡いでいるような小説。幽霊の家と「おかあさーん!」がお気に入り。

吉本ばなな『ミトンとふびん』
人生を眺めているだけのなんてことないお話。さりげない、軽い。だけど読み終えると心が静かになる。そんな想いで書かれた作品。ばななさんにしか紡げない、魔法のような言葉が詰まった、一生手元に置いておきたい宝物です。

午後『眠れぬ夜はケーキを焼いて』
スイーツや軽食のレシピと日記が交錯する漫画エッセイ。お菓子作り用の道具なく作れる工夫や洗い物を少なくする工夫、材料を入れるタイミングも教えてくれていて至れり尽くせり。エッセイは自分の怠惰さや暗さを責めてしまう人に読んでほしい言葉に溢れてます。

安壇美緒『ラブカは静かに弓を持つ』
主人公の心が溶けていくスピードと比例して、ゆっくり静かにはじまってじわじわ加速していく物語。本屋大賞ノミネート前にマークしてたけど、見送っているうちにノミネート後、本屋からこの本だけが消えてました…。見つけたら手に取ることをおすすめします!