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「どく友会」(読書会)レポート 2022.9.17開催分

1.読書会(通称:どく友会)とは何か?


僕は数年前から隔月で読書会(通称:どく友会)を主宰しています。

仕事だけの人付き合いや情報では思考に偏りが出てしまう。もっと幅広く自分の好きなことで刺激を受けることはできないかな?と考えていたのですが、世間で開催されている読書会は意識高い系で少し敷居が高いし、好きでもない課題図書を指定されて事前に予習して読み込むのも気が進まないし。

そう考え自分で主催して始めたのが数年前。いつの日かとっても喜んでくれる参加者が増え、とても濃厚で濃密な少人数コミュニティになっていました。

2.どく友会の3つの特徴

主な運営上の特徴は3つです。

①指定の課題図書なし(好きな本を持ち込み)

②少人数制(集客せずにクチコミのみの10名前後・会員は30名ほど)

③SNSへの顔出し写真はアップしない(写真アップは書籍写真のみ)

「自由さと気軽さ」をコンセプトに始めました。自分のビジネスにつなげようとか、流行りのオンラインサロンのように発展させようとか、下心ゼロです。これにより、講師と受講生という主従関係のようなものは払しょくできます。単純に好きな本を片手に好きなことを好きな人たちとで語り合いたい。僕の気持ちはそれだけです。

ここまで思い入れがある読書会ですが、一つだけ弊害が生じました。盛り上がりすぎて毎回時間が足りずに、今では5時間が標準時間。それでも、まだ足りないくらい・・・という感じで、休日に酒も飲まずに喫茶店で熱弁するコミュニティの摩訶不思議さと面白さは日常にはないことです。

最近は、Zoomとの併用で状況に応じて柔軟に開催。

世の中はシェアサービスで熱くなっていますが、”頭の中のシェア”も面白いものです。本を読みたいけど、読むのが面倒な人は、人の推薦図書のプレゼンを聴いて読んだつもりになるのも一瞬で見識が広がる面白い試み、これが自由に本を持ち込む読書会のだいご味なのです。普段、自分なら選ばないであろう本をガチで熱弁されますからね。(^^)

3.当日はこうやって進めます

1人10分、推し本をプレゼンし、10~15分質疑応答と感想レビューとなります。

一番のポイントは、なぜその本を選んだのか?自分の心境や状況と結びついたときに、本だけではなく、参加者の人間性への理解が深まりますので、絆も強くなるという副次効果付きです。

我が会はメンバーが20名ほどいますが、たいてい10名前後がご参加になります。


※顔と名前は非公開

※運営も非公開でメンバーの一般募集もしておりません。参加者を増やすことより少数で質を追求したいためです。不定期ですが、主宰者のメルマガでのみ年に2回ほど募集。

<実施概要>
・参加者:6名+懇親会7名
・時間:13時~18時(5時間!)+18時半~21時半(懇親会)

4.今回持ち込まれた推し本を公開!

というわけで、どんな本が持ち込まれたのか、以下一覧をつけておきますね。特徴的なのは、皆がベストセラーばかりを持ってくるわけではないことです。

だからといって、教養を広げよう!みたいな意識高い系のスタンスは誰もありません。単純に面白いから読む、話す、聴く、「気づき」を得る。それだけです。自然体が一番というのをいつも痛感しますよ。

<1> 数値化の鬼


【Amazon紹介文より】

★大反響! 17万部を突破! !
☆36万部の大ヒット作
『リーダーの仮面』の著者
 待望の第二弾
★今作は、全プレーヤー向けの
仕事術の「型」を体系化。

数字がすべてではない。
ただ、数字を無視して成長した人は誰1人としていない。7年で3000社以上が導入した「いま、もっとも人を成長させるマネジメント法」の識学。そのエッセンスの中から「伸びる人」に共通する考え方の「型」を紹介。

(ざっくり所感)

義理・人情・浪花節を排し、感覚・印象・バイアスにひきずられず、ビジネスを成長させるにはどうすればよいか?適切な数字管理を行い、数字による表現方法にこだわるだけで仕組み(型)として組織は成長する。

それを歯切れの良い著者が、バサバサと通説を覆しつつ、実践的な内容になっている良書でした。

<2> マンガ 認知症


【Amazon紹介文より】

2020年下半期 1番売れた認知症の本! (トーハンTONETS i調べ)
"救われた""心が楽になった"反響止まらず8万部突破!専門家が、認知症の祖母をもつ漫画家にわかりやすく解説認知症の人ともっと幸せに生きる方法

(目次)

序章 認知症ってなんですか?
認知症を心理学的に研究するということ/認知症とはなにか/
予備軍も含めれば日本に一〇〇〇万人/認知・認知機能とはなにか/原因疾患と認知機能障害の関係/
老化による物忘れと認知症の違い/ 「おかしいな」と思ったら

第1章 「お金を盗られた」「強盗にあった」と言うのはなぜ?
中核症状と周辺症状/物盗られ妄想の原因/自己防衛としての物盗られ妄想/
身近な人を疑う理由/認知症と薬/薬をやめてみる 

第2章 同じことを何度も聞いてくるのはなぜ?
さまざまな記憶の種類/短期記憶と長期記憶――陳述記憶のプロセス/
エピソード記憶障害の原因/符号化、貯蔵、検索――記憶のモデル/未来の予定がわからないことの不安/ など

(ざっくり所感)

今のところ、認知症が身内や親族にいないため、まだリアリティがなかった問題なものの・・・いつ自分の問題になるか分からないため、偏見なく全体像から実践的な内容まで知るには入門編として素晴らしい本だと痛感。

認知症問題は誰もが避けて通れないので、必読かもしれませんね。。。


<3> 私鉄3.0


【Amazon紹介文より】

東急電鉄の戦略的ブランディングというサブタイトルにて。

「お金」「経済」「働き方」…今までの定説、常識が通用しない時代がやってきた。従来からの「更新」「刷新」を意味する“2.0現象"は、さまざまな業界で起きている。「電鉄」業界もその例を漏れない。まさしく、時代の転換を迎えようとしている。

『電車に乗らなくても儲かる未来、それが私鉄3.0! 』

そんな中、私鉄が目指すべきさらなる「未来=3.0」を提言しているのが、東浦亮典氏だ。「顧客との決済やポイントを基盤とした新たなサービス」「鉄道、バスの次に来る新しいモビリティ」「ベンチャー企業支援」など、会社の未来、私鉄の未来、首都圏のまちづくりの未来を、東急電鉄の現役の執行役員という視点から大いに語る。

さらに、社名に「電鉄」の名を冠しているが、そもそも電車だけの会社ではない東急は、なぜ、どうやって住みたい路線、駅などで常に上位にランクインされるようになったのか?

なぜ、100年にわたり、高いブランドイメージを保つことができているのか?
東急の歴史を振り返りつつ、路線図には載っていない、新しい私鉄のカタチを大提言! !

(ざっくり所感)

個人的に東急沿線の住民だということを差し引いても、この本はロマンを感じさせてくれ、とっても楽しく発表者の説明を拝聴できました。電車ありきではなく、街づくりありきで電車(路線)を考える構想力。

関西の阪急グループ創始者である小林一三氏が築いたとされる、終点駅にデパートや遊園地などをつくり、拠点駅との間に電車を通せば沿線の価値が高まり、住みやすい町が完成させるモデル。これが今、ベトナムなど新興国に街づくりモデルを”輸出”していることを思うと感慨深く興味深くもある。

<4>  運動脳


【Amazon紹介文より】

「スマホ脳」著者、最大ベストセラー!
有酸素運動で前頭葉は大きくなる! 海馬の細胞が増える!日本発売即・10万部!発売3日で書店ランクイン続々!本国スウェーデン(人口1000万)で
驚異の67万部超え! !

「生物学的には、私たちの脳と身体は今もサバンナにいる。私たちは本来、
狩猟採集民なのである」『スマホ脳』著者アンデシュ・ハンセン最大のベストセラー、それが本書『運動脳』。

従来、脳は成人後、衰える一方だとされていた。しかし、成人後も脳内の前頭葉が大きくなり、死の直前でも海馬の細胞数が増えた人たちがいた――。
彼らに共通していたのは「有酸素運動」を日常的に行っていたこと。たった5分のウォーキング・ランニングが脳に作用する!学力・集中力・記憶力・創造性……脳のあらゆる力を伸ばす運動の秘訣、大公開!何歳からでも、5分から効果があります! !

◎◎本書の要約◎◎
「ストレスを効率よく解消するには?」「集中力を切らさない技術」「底なしの記憶力を手に入れる」「やる気を科学的に高める方法」「学力を高める本当のやり方とは?」など、ありとあらゆるパフォーマンスを確実に高める方法が余すことなく明かされています。

(目次より)
第1章 現代人はほとんど原始人
第2章 脳から「ストレス」を取り払う
第3章 「集中力」を取り戻せ
第4章 うつ・モチベーションの科学 など

(ざっくり所感)

運動すれば脳が鍛えられていいよ!要約すればそれだけの結論。結論が既に分かっていても科学的に論理的に説明されると説得力と理解力が半端ない。やっぱり、適度な運動を継続してみよう!という気にさせてくれる良書でした。

個人的には、『スマホ脳』と併せて読むこともオススメです!


<5> 日本が侵攻される日


【Amazon紹介文より】

★Amazon 売れ筋ランキング 本 社会・政治 軍事入門 1位 (2022/8/27~28調べ)

2027年、日本がウクライナになる――。

決して脅しではない。習近平国家主席が4期目を決めるこの年に、世界は大きく動くことになるだろう。ロシア、中国、北朝鮮に囲まれた我が国の危険性は、日増しに高まるばかりである。

ロシアはなぜ北方領土を手放さないのか、中国が尖閣を執拗に欲しがる背景、北朝鮮のミサイル発射の脅威……。

AIや衛星が主流の現代の戦争においては、海は陸地化しており、島国は安全という理屈も通用しない。元自衛官で「戦場を知る政治家」である著者が指摘する日本防衛の落とし穴。

※画像は『知らないと損する 日本が侵攻される日】(佐藤正久著・幻冬舎刊)Amazonの書籍紹介ページより引用

(ざっくり所感)

この本は、僕が持ち込みプレゼンした本です!一言で言うと、地図を逆さにして、たとえばロシアや中国側から見たら日本がどういう”危険な”位置にあるのか。ロシア・中国側から見たら、ある意味いかに日本列島が脅威にも見えるのか。

逆の視点を持つことで、私たちの今後の国防や生活における危機についても考えるキッカケができると思われる。。。

”逆さ地図”という言葉で画像検索してみてください!地政学上、日本がどういう存在なのかが一目で分かりますよ。

<6> 資産防衛マニュアル


※現在は、タイトルが少し変わって改訂版の文庫版がでましたので、リンクは写真の書籍カバーとは異なります。

【Amazon紹介文より】

2020年以降、
日本の国家財政は破綻する──。

財政収支を改善できなかったらどうなるか、経済官庁で内密に議論されていた「事実」のタイムリミットが刻々と近づいています。しかし、今だにほとんどの人がいまだ何もできずにいます。

人気作家・橘玲氏が、これから起こる3つのシナリオと、自分と家族の未来を守るため、わたしたちにできることを指し示します。2020年以降、日本の国家財政は破綻する──。

これはたんなる推測ではなく、財務大臣の諮問機関が2015年10月9日に公表した「我が国の財政に関する長期推計(改訂版)」にはっきり書いてあることです。財政収支を改善できなかったらどうなるか、経済官庁のなかで内密に議論されていたことがいまや公の場で当り前のように論じられるようになり、その「可能性」を否定する人はもはやいません。

少子高齢化もGDPの2倍に達する巨額の借金も「事実」として広く知られたことばかり。財政破綻もその事実のひとつです。しかし、ほとんどの人がいまだ何もできずにいます。

世の中のさまざまな「言ってはいけない真実」を暴く人気作家・橘玲氏が、2013年に刊行し、日本中に衝撃を与えた『日本の国家破産に備える資産防衛マニュアル』(ダイヤモンド社)を待望の文庫化。これから起こる3つのシナリオと、わたしたちにできる対応策を指し示しつつ、橘さんは語ります。
「恐れる必要はない、しかし、備える必要はある!」本書で紹介する「たった3つの金融商品」があなたと家族の未来を守ってくれる……かもしれません。

(ざっくり所感)

著者がはじめて本書を出した時は2016年。実はこの時に書かれた本書の内容が今、その通りの経済状況になってきているので背筋がゾッとしたものです。この本の内容通りになっている!と、Twitterで話題になった時期があったので、僕も読了済みではありました。

気分は楽観的に、でも計画やリスクヘッジ策は悲観的に準備しておくこと。この典型例であり、そのキッカケとなる指針を与えてくれる本書でした。

で、発表者は、この本とセットで読むことをオススメされた2冊目があるので、以下ご紹介を。

結論は2冊とも同じです。

日本の破綻に備えて資産を防衛しよう!という結論のもとに、防衛の方法が2冊で少し異なるだけのことです。↓

【Amazon紹介文より】

株価は7割ダウン! 5人に1人が失業、給料は実質的に半減、年金は3割減、戦争で株はどうなる?全世界を襲う金融・経済危機から資産を防衛し、さらに増やす方法がある!3倍、4倍に価値が上がるピンチをチャンスに変える投資先とは何か?

大恐慌で利益を出せるたった1つの投資法、これから起きる大不況は過去70年間に経験したどんな危機よりも大きなもので、その前兆はすでに数々のデータに表れている。元アブダビ投資庁のファンドマネジャーが、世界恐慌の発生メカニズムから経済危機をチャンスに変えて資産を激増させる方法までをわかりやすく解説する。会話形式なので投資未経験者でも理解できる。

以上

さて、いかがでしたか?

興味がわいた本はありましたか?

普段、あまり手に取らない本だらけだけど、息抜きがてらに紐解くと、ハッとさせられることが多いものです。

5.どく友会のサマリー

<主旨>

新たな本に出会い、新たな知恵を日常生活で実践するキッカケとする。

<進め方>

開催は、隔月の第3か第4土曜日が基本。(1・3・5・7・9・11月)

参加者が持参したお勧めの書籍の内容レビュー、感想を”ゆるく”、時には熱く、情報交換することが基本の流れです。

(レビュー頂く内容)

①著者の紹介
②ザックリと書籍の内容をレビュー
③印象深い点、気づき、学びを3つほど発表
④質疑応答

<ルール>

(1)一人一冊、必ずお勧めの書籍を持参。
(2)人生や仕事に役立つ本を持参のこと。

※著者・出版社の方は自分(自社)の書籍のPR持参もOK!

●年齢は30代、40代が多いですが、職業もバラバラなので個性的です。
●3分の1は初参加の方です。
●男性6:女性4の構成
●普通にお友達をお連れ頂くのもOK。

<経緯>

毎月平均8冊程度本を読んでいますが、ただ学んでいるだけでは面白くなく、他人がどういう視点で解釈しているのか。また、学びをどう実践するのか。そこに関心がありました。でも、なんだか世間の読書会でぴったりくるのがなかったので、自分でやってみようと思いました。

「新たな書籍との出会い×他人の価値観の学び×日常への実践活用」

この掛け算が僕のコンセプトです。

本好き集まれ!!!!!

著者・思考の整理家®  鈴木 進介



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