人生のラットレースから抜け出すために必要な唯一のこと
ご機嫌いかがですか?思考の整理家®の鈴木と申します。
普段、僕は著者としての活動や講演、研修、コンサルなど「思考の整理」をテーマにした仕事をしています。
今日は、思考の整理の中でもとても大切なお話をしたいと思います。
突然ですが・・・
「ラットレース」という言葉があります。
あなたは聴いたことがありますか?
これは、動いても動いても一向に苦しい状況から抜け出せない状態を、回し車の中を走るネズミにたとえて称されています。こうなると、先行きは不安になり不要な労力どころか心労まで重なってしまいますね。
自分にとって「何が大切なことなのか」など考える余裕すらなくなります。
このレースから抜け出すためには、いち早く回し車を止めて降りなければなりません。忙しい状態から、自分の中にある一時停止ボタンを押して立ち止まってください。
「このままでいいのだろうか?」と薄々感じているレベルから、いったん流れを断ち切り、意識的に立ち止まって「今の自分の状態はどうか?何が本質的に大切なことか?今後どうしていくか?」などの「振り返り」を行って欲しいのです。
そうです。お察しの通り、タイトルに対する回答は、「振り返り」の大切さにあるというわけです。
振り返りを行わずにやみくもに前進することは、バックミラーをつけずに高速道路を超過速度でぶっ飛ばすようなものです。危険極まりないですよ。
振り返りは「リフレクション」とも呼ばれ、自分と向き合って「内省」することを言います。
自分を否定するようなタイプの反省ではありません。
あくまでも、余裕を取り戻すためにいったん時間を止め、日々の情報や仕事に流されないようにリセットする前向きなものです。
ある起業家の友人の話です。
創業から3年、事業は拡大中でとても忙しくしていました。激しい競争が続くIT業界での戦いに勝ち抜くために、常にビジネスのことで頭がいっぱいです。
ところが全速力で走っているものの、最近、顔色がよくありません。そこで飲みに行った際に聞いてみたら、案の定、振り返りの時間を持っていなかったのです。
結果を出すことに夢中になっていると、考えることややるべきことが多くて、ついラットレースに入ってしまったようなのです。友人が陥った全速力で突っ走ったことによる落とし穴は3つありました。
(落とし穴1)
いっぱいいっぱいになってスピードが落ちる
毎日、顧客開拓、資金繰り、採用と頭がいっぱいいっぱいになっているうちに、優先順位が分からなくなってしまい全てが中途半端に。会社の成長スピードまで落ちてしまいました。
(落とし穴2)
部下が育たず、仕事も非効率になる
また、全ては「自分でやった方がはやい」と考え1人で抱え込んでしまい、部下が育っていませんでした。
これまでお話してきた原則「捨てる、減らす、自動化する」は考える余裕すらなくなっていたのです。
(落とし穴3)
自己肯定感が下がる
その結果、何のためにビジネスをしているのか?何がもっとも大切にしたいことか?を忘れ、自分は社長の器ではないのではないかと、自分の存在意義にすら自信が持てなくなってしまったのです。
これは起業家ではなくとも、会社員でもよく起きることです。私のクライアントの中でも、特に上司や部下の間にたって奮闘する多忙な中間管理職に良く見かける光景です。
せっかく努力して忙しい日々と奮闘している中で、流れを断ち切るように振り返りをすることは勇気がいることかもしれませんね。
それでも立ち止まる勇気をもたなければ、頭に余裕がなくなるばかりか心身の不調もきたしてしまいますよ。自分一人で生きているわけではありませんから。
もっと自分のことも大切にして欲しいのです。
たった10分でもいい、いや3分でもいい、少しだけでも頭の中を空っぽにし、時には振り返る時間をもってくださいね。
というわけで、本日は年末だからこそ大切にしたい「振り返り」の大切さについて整理してみました。
振り返りに関してはノートで振り返る方法から、1日10分で実践するメソッドまで本も出していますので、こちらもご参照くださいませ。
それでは、また会いましょう!
著者・思考の整理家® 鈴木 進介
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