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世界のランニングあれこれ

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私が自分の目で見てきた世界の陸上・ランニングについて書きます。
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2020年7月の記事一覧

女子1500m(3:54.99)・5000m(14:23.92)全米記録保持者シェルビー・フーリハンから学ぶべき4つのポイント

女子1500m(3:54.99)・5000m(14:23.92)全米記録保持者シェルビー・フーリハンから学ぶべき4つのポイント

※トップ写真:The Extra Year: Episode Three (Shelby Houlihan) — Bowerman Track Clubより

先日、バウワーマントラッククラブの女子エースのシェルビー・フーリハンが5000mで14:23.92(世界歴代12位)という素晴らしい全米新記録を樹立。

最近、彼女についての記事がいくつか上がっているので、そこから学ぶべきポイントを4つ紹介

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大迫傑の“Sugar Elite”ってなんだろうか。を考えてみる。

男子3000m、5000m、マラソン日本記録保持者の大迫傑選手が本日(7/15)、自身のSNSでエリートチーム“Sugar Elite”の発足を公式に発表した。

“Sugar Elite”の名前の由来は?Sugarは砂糖という意味があるが、彼の高校時代の大先輩でエリートランナーの“佐藤”悠基選手がいる。そして、男子1500m(佐藤清春)、5000m(佐藤秀和)、10000m(佐藤悠基)の高校記録

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バウワーマントラッククラブ(BTC)から学ぶ期分けとチーム内T.Tの活用法②

バウワーマントラッククラブ(BTC)から学ぶ期分けとチーム内T.Tの活用法②

前回の記事は以下。

BTCの期分け:基礎構築 → 高地合宿 → 調整 → 試合はじめにことわっておくが、彼らは秘密主義なので練習メニューが公開されることはほとんどなく、またコーチもメディアを敬遠しているのでほとんど情報がない。

ただ、彼らがSNSで発信している内容や、出ているレースをじっくりと追っていくと、ピリオダイゼーション(期分け)で大事にしているポイントとして以下が挙がる。

① 基礎構

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バウワーマントラッククラブ(BTC)から学ぶ期分けとチーム内T.Tの活用法①

バウワーマントラッククラブ(BTC)から学ぶ期分けとチーム内T.Tの活用法①

2020年6月30日の夕方に、オレゴン州ポートランドのイエズス高校の公認トラックで“Nike Bowerman Track Club Meet”が開催され、男女の5000m、女子1500mで今季(2020年)の世界最高記録が出た。

この公認競技会は、事前に米国陸連の公認申請を取得したもので、BTCの選手のみで行われた“T.Tスタイル”の公認レースである。

ちなみに、6月10日にオーストラリアの

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