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チョコレートから途上国の可能性を開く #Little MOTHERHOUSE

 「途上国から世界に通用するブランドをつくる」ことを理念に掲げ、新たな挑戦を始めた会社がある。

 MOTHERHOUSEはバングラデシュをはじめとした、所謂"発展途上国"に工場を持つアパレルブランド。その土地の素材と技術を使い、今まで見向きもされなかった各国特有の魅力に光を当てる。未だ気付かれていないが大きな可能性を秘めた「想い」を「かたち」にするのが彼らの仕事だ。

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 この魅力を伝えるのはそう簡単ではない。"途上国"と言うとどうしても心理的に同情が入り、モノ自体に焦点が向かなくなってしまう。それでは現地の人々の想いが届かないどころか、生産側の職人意識にも影を落とすことになってしまう。これを克服し、ものづくりを通して途上国を、更には途上国への考え方までも変えていくことを理念にした会社がMOTHERHOUSEだ。

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インドネシアオリジンズ ビターチョコレート

 デザイナー兼代表の山口さんの経歴や副社長の山崎さんの話を聞いていると、この理念に対する想いがとても強い。アパレルは表面であって、本質は「想い」を「かたち」にすることなので、何を作るかは場所や状況によって移り変わる。

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もえぎ(萌黄) 新茶×マンゴー

 Little MOTHERHOUSE(LM)はDari Kとの協業で、新たにチョコレートという接点を以てインドネシア・スラウェシ島からチャレンジを始めた。チョコレート業界の潮流であるBean to Barにこだわり、開発・生産から販売までを一括して行う。これはMOTHERHOUSEのアパレルも同じで、全てを一貫して行うSPAブランドだからこその経営スピードに加え、商品に込められた情緒的価値を社内で共有し、お客様と確実に共有できる利点がある。

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そうかい(蒼海) 月桃×塩

 そんな中でもチョコレートのような"食"を扱う事業はMOTHERHOUSEにとってとても大きなことだろう。チョコレートはバッグや洋服と違って、食べるという目的を果たされる限り必ず無くなってしまう"一瞬のもの"だ。だからこそ、その一瞬に至るまでの過程、つまりMOTHERHOUSEの理念を伝えることがアパレル以上に重要視される。

 食である以上、味のクオリティーを無視することはできない。ただ、Little MOTHERHOUSEは口だけでなく、開発段階から一口に至るまでの過程に想いを馳せ、頭でも食べたいと思うブランドだ。以下、ホームページからコンセプトを引用する。

自然の恵みをいっぱいに受けた
果実や葉っぱ
その恩恵を丁寧に育む
農家さんや職人さん
そこでじっくりと培われた
豊かな食文化
いのちと、思いと、文化
そんなバトンリレーで生まれた
小さな一粒には
訪れたことのない
新しい国を旅するような
ワクワクする出会いが詰まっています
途上国に輝くおいしさの可能性が
あなたの小さな喜びに
つながると信じて
途上国から「食」の可能性を世界に

 このフード事業を立ち上げたメンバーの1人と話をさせて頂く機会があった。彼女が発した「この小さな一粒から」という言葉から、広がるストーリーと無限の可能性を感じた。購入した「インドネシアオリジンズ ビターチョコレート」「萌黄」「蒼海」は別の記事でレビューすることにする。


photo by MiMi


追記(5/24)

追記(6/4)

追記(6/19)

追記(6/21)

追記(7/7)

追記(9/5)

Bean to Barも分かる平野紗季子さんとチョコのお話↓


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