【番外編 #1】全方位型B2B IT営業を目指して
全方位型B2B IT営業とは
そんな言葉はありません、私が勝手に言って勝手に目指してるだけです。
今回はこれまでのキャリアと経験の話に入る前に、「自分はこういう風になりたいな」という理想像を思うがまま書き連ねていきたいと思いますので、IT系を志す方や現役の方の参考になれば幸いです。
オールレイヤー補完計画
IT系営業の方なら分かるかもしれませんが、自社の担当営業をしばらくやっていると自社の強みにフォーカスしてしまって知識が偏る事って無いでしょうか?
例えばインフラ系のSIerであればLANや仮想基盤の領域は強くてもデータベースや業務アプリケーションなどの領域は範疇外なのでよく知りません、など。
IaaS,PaaS,SaaSベンダーでも自社データセンターのネットワークやセキュリティがどういう仕組みになっているかよく分かっていない、など。
提案を受けるお客様からしてみたら、使う目的を理解していない御用聞きベンダーやインフラがよく分かっていないクラウドベンダーから買いたくないですよね。
そんなことを思いながらシステム全般の事やお客様の業務の事が理解できる営業になりたいな、と考えるようになり私は複数社経験するようにしています。
※まだまだ道半ばです。
オンプレ/IaaS/PaaS/SaaSについて
用語解説は省略しますが、よく見るのは以下のようなイメージ図ですね。
構築するシステムの自由度や運用容易性など諸々要件・要望を考慮してどのサービスを選択するか判断します。
■オンプレ
一社目で経験した領域ですが、まずここでネットワークなどITインフラの基礎を学べたのは今考えても良い経験だったと感じています。
というのも2社目のSaaS系ベンダーでもインフラの知識を活かせる場も多く他社との差別化などに大きく寄与したからです。
どのサービスがどのくらいセキュリティレベルが高いのか、データセンターとお客様拠点をどのように接続するのか、など自分の頭で理解しながら話せるのは説得力もありオブジェクションハンドリングも容易です。
オンプレシステムのデメリットは、「モノ」であるが故にいくつも存在します。
・昨今の半導体不足による納期遅延などの影響を受けやすい点
・機器検査や初期不良、配送遅延、電源等の形状確認、規格確認、ケーブル本数確認など構築までの手間がクラウドと比べ格段に多い点
・構築前の要件確認、サイジング、構成検討などに時間を要する点
・構築完了までかなりの時間を要する点
・作業者が構築や障害の際に現地対応しなければならない点(障害の内容にも依る)
2社目以降のクラウドを経験すると、営業としても受注前、構築時の手間は激減しました。
ケーブルや電源などは不用なので言わずもがな確認不用、サイジングも使うリソースやユーザー数課金であれば途中で追加も出来るため想定外の仕様にも対応可能、システム開始も受注当日中に出来てしまいます。
■IaaS
AWS,Azure,GCPなどが有名所のサービスです。
最近はPaaSにも近いフルマネージド型のサービスやサーバレスなどのサービスも増えたことから抽象度は高くなってきています。
2社目のSaaS系ベンダーを経て3社目で経験した領域ですが、この領域で強いのはほぼ外資系クラウドベンダーの印象です。
(日本政府がガバメントクラウドをAWS,GCPを候補にしているくらいなので)
時代の流れとしても一昔前はクラウド=先進的なイメージがありましたが、最近はクラウドがデファクトスタンダードと化してきています。
日本政府も「クラウドバイデフォルト」原則を謳うほどです。
参考: https://cio.go.jp/sites/default/files/uploads/documents/cloud_policy_20210330.pdf
ただ従量課金という考え方が日本の調達方式にマッチしないケースが多くまだまだ先進国と比べ導入は遅れているため、テクノロジーとか違った観点の課題がまだまだありそうです。
■PaaS,SaaS
2社目で経験した領域で、IaaSより導入が早くて楽です。
即サービス利用可能なため、新型コロナウイルスの影響で早急にシステムが必要となった陽性者の管理や各種補助金対応などの用途で全国的にかなり普及しました。
日本国民が役所の手続きやワクチン接種の予約、ゴミ収集の依頼などのシステムは自治体にも依りますがPaaS,SaaSで作られているケースが多々あります。
また、コーディングを必要としない、または最小限で済むローコード・ノーコードでシステム構築が出来るため全国的な人手不足により大手企業、中央省庁、自治体でも広がってきているシステム内製化にも役立っています。
結局どこにフォーカスするか
※ここからはただの個人的見解と考察です。
全方位を目指すとはいえ、どこかの組織に属する以上はどこかにフォーカスしなければなりません。
営業としてどこにフォーカスすれば一番稼げるか、どこの市場が今後成長するか、という観点で考察していきます。
これから日本はますます人口が減少し経済縮小していくと考えられます。
電気代も高く災害も多いので国内データセンターを使ったサービスは競争優位性に欠けると言えそうです。
日本国内向けの半導体やそれを使った機器の納期もまだまだ遅延していますが、メーカー側からするとより多く高く買ってくれる国向けの納期を優先すると思われるので日本向けはどんどん後回しにされるのでは?とも考えています。
そうなると今後はIaaSから上位レイヤの領域、規模の経済観点で競争力がありサービスの幅も広い外資系クラウドベンダーという結論で現在の3社目に至ります。
この考えに至ったのは1社目からの経験があってこそなので、次回はその1社目から経験と考察を書いていきます。
それでは👋
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