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居酒屋ってなんだろう? - 現代の“安かろう悪かろう”

北海道へ来ています。金曜日のナガサキです。

“泊まれるレストラン”ともいわれるオーベルジュスタイルの『余市SAGRA』に泊まりました。

札幌で10年間イタリアンのお店をやっていた方が余市の登(のぼり)という人口600人ほどの町の山の中に作った場所で、宿泊は一日二組のみ。

文章でこう書くととてつもなくラグジュアリーな響きですが、ロッジのような木のぬくもり溢れる空間と気さくで朗らかなオーナーご夫婦との会話でとてもアットホームな雰囲気で過ごせました。

余市は海に面していながら後ろはすぐ山という、海のものも山のものも食材あふれる町で、2011年に国からワイン特区として認定され個性的なワイナリーもどんどん増えています。

・この土地のものを使う
・食材をなるべく使い切る

そんなオーナーの想いから生まれた料理たちは、魚はわたも魚醤やソースに、骨は砕いてフライの衣に、たくさん採れた野菜はドライに、お茶は野草を陰干ししたものを、など工夫溢れるものばかりでした。


あらためて思う[居酒屋ってなんだろう]

SAGRAで食事をしながら考えていたこと。

・価格先行モデル
・価値先行モデル

現代の飲食にはふたつのモデルがあり、世の中の居酒屋の多くは“価格(客単価)先行”であるということ。
居酒屋はじめファストフードが頻繁に値下げ競争に巻き込まれるのもこれで納得。

“安かろう悪かろう”は自分側目線の昭和的発想で、現代での“安かろう”はどこかの誰かにしわ寄せがいっていることを意味する。

使う側として“いいものをより安く”という気持ちは分かるけれど、“安い”ということがどういうことなのか、あらためて考えるよいタイミングなのかなと思います。

[居酒屋=安い]という固定観念から居酒屋自身がどう抜け出すか?

そこが大きな課題でありチャンスであると感じるよい時間となりました。


さて、来週はもう9月。
みなさまどうぞよい週末を。


~今週もありがとうございました~

◆今週のトピック
月:「美味しいは正義
火:「新業態
水:「情報の整理整頓
木:「気遣い心配り

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