りょう

よろしくです

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最近の記事

木枯らし

 随分と外の空気が変わった。それはもう、新年を迎えた時みたいな雰囲気で。つい先日まで暑苦しかったのに、今となっては過ごしやすい気温に包まれて夜の散歩が楽しい。年々短くなってきている秋の初日を迎え、心が高揚している。今年は紅葉でも見に行こうか。毎年そう言ってるにもかかわらず結局赴いたことはなく、なんだかんだで冬を迎えている。私がこの季節を楽しむにはあまりにも時間が足りなさすぎるので、思い立ったが吉日という言葉にある通りなるべく早く見に行こうとは思う。秋になるとこぞって企業が「月

    • トップシークレット

       電車の車窓が歯車が滞った街を写していく。やけに遅い電車に乗りながらそんなことをふと思う。そういえばディズニーで買ったお土産がまだ残っているなとか、今日は何を食べようか、とか考えるこの時間は結構好きだ。片道1時間半の通学もさほど苦痛ではなく、ただひたすらに考え事に費やす。もしくは寝てる。電車の中には片手で数えられるくらいの人数しか乗っていなくて、彼らもまた寝てるか外を眺めている。謎の一体感が生まれつつも誰も他人のことに興味など持ち合わせておらず、精々下車するタイミングでチラッ

      •  夜が涼しくなって夏が通り過ぎたように感じる。まだまだ日中は日差しが強いし、蝉はやかましく鳴いているが夜になると打って変わって涼しくなり鈴虫が外で鳴いている。思い返してみれば自分にとって夏はどうやら結構印象に残る季節らしい。  去年の今頃は漸く受験の対策が始まったくらいで、あの頃は自分でも結構頑張った方。だと思う。夏休みなんて存在は自分からは程遠くて、暇さえあれば学校に行って面接の練習をしたり作文の添削をしてもらったりしていた。しかし、案外これでも「夏休み」というイベント自

        • 晴れのち曇り

          また、来た。 ひたすらに陰鬱な時期。夜に一人で泣きそうになり、どこかへ走り出したくなる。山月記に出てきた李徴のように、虎になってどこかへ走り出した方が楽なんじゃねぇかなんて思う程に今自分がいる場所は身体に合わないように感じる。だから今はひたすらにぼーっとして蛸壺のように、部屋に籠っていようと思います。  「他人と比較するな」と人は言う。理由を聞くと「他人と自分は違う人間であって、自分と他人が別の人生を歩んでいるのは当たり前のことだから。そもそも他人のことを気にかけて生活して

        木枯らし

          勇者

           追い込まれている課題から目を背けて息抜きがてら思いの丈を綴ってみることにした。なんだか最近はひどく忙しい。ありがたいことだけれど。課題は無間地獄のように終わらないし、勉強は周りの環境と自分のレベルの差に圧倒されて関心する反面、ひどくセンチメンタルになる。だからといって何もできないわけでもなく、ひたすらにかみついて後をついていってます。もうダメだってなったときは、なるたけ早く寝て全てを忘れるくらいにはまともになりました。  友人が優しい。それはもう、怪奇的に。自分は疑心暗鬼

          手紙

          静か。ひたすらに静か。深夜は全てのものが自分が独占しているという錯覚に陥るから面白い。部屋の前を気だるげに猫が通りかかる。きっとお前も眠たいんだろうな。少しばかり付き合ってくれと願いつつ部屋の電気を灯し続ける。 手紙が好きだ。その人の思いだとか、感情、歴史が知れるから。だから手紙を渡すのも好きだし、手紙を渡されることも好きである。これまでにもらった手紙は全て保管しているし、たまに読み返しては「ああ、こんなことあったな」なんてセンチメンタルになる。当たり前のことだが、手紙の内

          曇天

           雨が降っている。見渡す限りの曇天模様。少々気が滅入るが、この時期はいつもこんなものかと自分勝手に納得している。台風一号がきているらしい。なんにせよ「一番」はかっこいい。たとえそれが台風だろうが何だろうが「一番」と名がつくものは大抵魅力的なものを秘めている。私はぼちぼち元気にやっています。  大学に入学してからおよそ二か月が経った。思えばこの二か月は私にとって大きく成長した期間だと思う。一つ目は、死にたいと思うことが大きく減ったことだ。今でも思わないことはないが大体一週間に

          最期

          ピッという音ともに部屋にあるタイマーの電気が切れた。なんとなくあっけない終わり方をしていて、生き物が死ぬ時もそういうものなのだろうかと思った。特にここ最近は「死」というものについてよく考えていたから尚更だ。どんなに大成を成し遂げても、どんな功績を残そうともみんなあっけなく死んでいく。そういった意味では世の中は平等なのかもしれない。 卒業が近くなり、学校に行く日数が大きく減少した。あれほど苦痛だった毎日から解放される、と思ったが結局家でやってる事と言えば音楽を聴いて寝るばかり

          スランプ

          何もかもが上手くいかない時期に入った。俗に言うスランプ。そいつは定期的に訪れてきては今の自分を引っ掻き回してどっかへ行く。とんだ迷惑だ。試験が近いのに勉強が身に入らず、検定は落ち、テストの点数も今までの中で一番酷いもの。現状をあげるとキリがないのでここら辺にしておこう。落ちてしまった検定は過ぎたことなので一先ず置いておいて、勉強が身に入らないのはまずい。そんなことを思いながら自分の納得のいく文章を作っている。 スランプの時期に陥った時、自分はなんでこんなにしょうもないことに

           何も手につかない。勉強しようとしても右から左に文字が流れていくだけ。何故か分からないけど、何もしたくないという感情だけが自分を占めている。窓を見ると空がどんな光も許さないという勢いで暗い。自堕落だなと思いつつも今の自分を正当化しようとしている。  「力」と聞いて何を連想するだろうか。筋肉?それとも社会的地位?色々あるけれど私には圧倒的に欠如している力がひとつある。  それは「許す力」だ。気に食わないことがあると相手を許すことが出来ずに心の中で異常なくらい責める。やってる事

          友人A

          日々低下していく気分に終止符を打つために(ある種の気分転換のために?)自分の周りにはどんな人がいるのかを考えてみた。決して多いとは言えない私の友人の中から、高校入学から尊敬している友人Aについて話したいと思う。 私にはAという友人がいる。そいつは私から見たら正反対のような人間で、友達も多いしコミュ力もずば抜けて高いようなやつだ。入学して1ヶ月が経とうとしている時期に偶然授業で隣の席になったので話しかけてみた。当時私は禄に話せるような友達はいなかったのでこの時は信じられないく

          パン

          *今回は悲観的な内容が多く自死的表現を含みます。苦手な方、トラウマのある方は閲覧をお控えください。 夜が更けた。自分はどうしても深夜になると気分が滅入り存在価値さえ疑う。早く寝れるようにしたい。どうやら私は人付き合いが上手くないらしい。今話してる人の感情さえ読み取ることが出来ない。相手が何をして欲しいのか、何をすべきなのか一つ一つじっくり考えなければ何一つ分からない領域に達した。そういうことを考える度にドサッという音が聞こえた。多分幻聴だけれど。だけど、どうやらその音は私の

          出会い

          学校には、それぞれ個性溢れる人間が沢山いる。そんな中で全員と上手く関わっていく、なんて非現実的なことは私にはできない。この人とは関わる…、この人とは関わらないと取捨選択をしていくだろう。でも自分は「全員と仲良くしなければならない」というある種の先入観を持っていた。だから高一の一学期で上手く行かないと気づいた時から自信をなくした。周りに自分のことを知ってくれるような人がいなかった(それも先入観なのだろうけど)。 入学初日。周りには知らない敵のような人たち。緊張。そんな中私は誰

          置き手紙

          自分が思っていること全てを忘れてしまいそうで怖いのでここに置き手紙のように残す。 ひどく気分が悪い。体調が悪いというよりも吐き気がする。この感覚はおおよそ1、2ヶ月程ずっとだ。自分のステータスの様なものが下がっていく。社交性、柔軟性、積極性。原因は分からない。ただひたすらに気分が悪い日が続く。自分らにとって生きることと死ぬ事に違いがあるのかを考える。そこには大差なんて無いものだという結論に至る。どちらも私にとっては苦しいもので、生きるにはハードルが高すぎるし死ぬにはリスクが

          置き手紙

          イマジナリーフレンド

          花火の音が聞こえる。何となく読んでた本を閉じてみる。ここ最近は毎晩のように花火が上がってるような気がする。私は幼い頃打ち上げ花火の音が聞こえる度に「どこかで戦争でも起きてんじゃねぇか」と想像してオドオドしていた。おおよそそれは私がバトル系のゲームにハマっていたからだろうけど。花火は美しい。花火一つ一つに職人の想いだとか、ある種の願いみたいなものが詰まってる気がする。こち亀で読んだだけなんだけど、花火玉1つ作るには相当な時間を要するらしく雨で中止になった時なんかは言葉にできない

          イマジナリーフレンド

          「偉い兄貴になりたくて」

          何かを成し遂げるには到底耐えきれない毎日が過ぎていく。寝ることしか許されないみたいで、どう考えても理不尽な事が身の回りで起き続けている。みなさん、元気にしてますか。私は崖っぷちを生きてます。 「偉い兄貴になりたくて」 このフレーズを知っているだろうか。これはある映画の主題歌に出てくるワンフレーズで、映画を象徴するひと言になっている為かとても頭に残りやすい。この映画はとある男が放浪の旅に出ていて、帰ってくるなり家族や妹の夫、その夫が働いている工場の社長と喧嘩してまた旅に出ると

          「偉い兄貴になりたくて」