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短腓骨筋の停止部。新規の『type5』が報告された

📖 文献情報 と 抄録和訳

短腓骨筋の特異な挿入部の症例報告

Ruzik, Kacper, et al. "Case report of unusual insertion of the fibularis brevis muscle." Surgical and Radiologic Anatomy 44.3 (2022): 485-489.

🔗 DOI, PubMed, Google Scholar

✅ Olewnikらによる短腓骨筋の4タイプと今回発見されたtype5(OlewnikらによるFBM筋のタイプ aタイプ1、bタイプ2a、cタイプ2b、dタイプ2c、e今回の症例報告で新規に発見されたタイプ。)

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📕 Olewnik, 2020 >>> doi.

[症例報告概要] 下腿の外側コンパートメントに属し、短腓骨筋と長腓骨筋の2つの筋肉があります。短腓骨筋は形態的に変化に富み、特に腱の数と挿入位置が異なる。我々は、73歳の女性死体の解剖に基づく症例研究を発表する。腱は第5中足骨に挿入される3本のバンドを有していた。腱は3本のバンドで第5中足骨に挿入されており、腓骨筋と融合している第5中足骨が共存していた。このような解剖学的な差異を認識することは、再建手術やリハビリテーションのプロトコルを計画する際に有用であると思われる。

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✅ 短腓骨筋の特異な挿入部の症例報告。FBM Brevis筋,FLM Longus筋,FDQ Digiti Quinti線維,VMB V中足骨

🌱 So What?:何が面白いと感じたか?

Form follows function(形態は機能に従う)

当たり前のようだが、構造が違えばその機能が異なってくる。
臨床中、僕たちは自分の学習してきた『解剖図』をもとに臨床思考過程を組み立てる。
時折、その解剖図から考えると、不可解と思われる現象に出くわすことがある。

「(触診にて)あれ、なんだろう。こんなところにこんな線維あったっけ?」
「起始・停止から考えて、この代償運動の意味がわからない・・・」
・・・

そんなとき、僕たちの計算式(臨床思考過程)が間違っている、という以外にも可能性は存在する。
そもそも、前提として考えている『解剖図』自体が違っている可能性
以前、半腱様筋の起始部にも新発見があったという論文を抄読した。

違和感を覚えた際には、①自分の臨床思考過程が誤っている可能性②解剖図に新発見がある可能性の両者を検討することが望ましいだろう。
そう考えると、臨床の可能性は無限になる。
いま、この瞬間に生まれた人間は、解剖図を塗り替える可能性があるわけだから。
面白い。

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