転倒の要因は3つに分類される
📖 文献情報 と 抄録和訳
転倒予防:アドヒアランス、転倒の恐怖、評価、介入
[レビュー概要]
■ 転倒の危険因子は多く確認されており、内在的因子、行動的因子、外在的因子に分類される (📕Rubenstein, 2006 >>> doi.; 📕Todd, 2004 >>> pdf.)
🌱 So What?:何が面白いと感じたか?
思考しようとする対象の情報量が膨大な場合、そこに戦略が必要になる。
なぜなら、いっぺんにその全ての情報と対峙すると、情報を処理しきれない状態になるから。
その情報を処理しきれない戦略を「一辺対峙戦略」と呼ぶ。
まず、なぜ「一辺対峙戦略」では情報を処理しきれないのか?
それには、『マジカルナンバー7±2』という概念を理解する必要がある。
ひとが、一度に対峙できる情報量(ワーキングメモリ)は7±2個ほどであるらしい(📕Miller, 1994 >>> doi)。
そのため、一辺に100個の情報が来たとき、その情報を処理しきることは困難になる。
では、どうしたら良いか。
「ピラミッドストラテジー」を使えばいい。
ピラミッドストラテジーとは、ざっくり言えばフォルダ仕分けである。
例えば、先ほどの100個の情報も類似と包含関係があったりする。
それを整理し、仕分けるのだ。
そうすると、100個の情報が以下のような感じで分けられる。
・4つの大フォルダ→5つずつの中フォルダ→5つずつの小フォルダ
すると、何が起きるか。
まず、大フォルダのことを考える。
そうすると4つしかないから、処理しきれる。
次に、着眼したある1つの大フォルダの下位項目である中フォルダのことを考える。
そうすると5つしかないから、処理しきれる。
同じように小フォルダに着眼しても処理しきれる。
このような感じで、一辺に対峙せず、順々に対峙していくことで思考容量の限界を超えずに処理することができる。
「転倒の要因は?」と聞かれたとき、大小混在したあまりにも多くの要因が明らかにされており、目が回る思いがする。
しかし、今回の論文によって示された3つの区分を用いたらどうだろう。
例えば、「転倒要因→内在的因子→筋力→下腿三頭筋」。
ものすごく、スッキリ整理された。
まず、転倒要因を思い浮かべた際には、3つのフォルダ(内在的、行動的、外在的)が出現し、その下にドメインを整理して行ければ、転倒要因に関する莫大な情報量を処理していけるかもしれない。
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