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『ゴシップガール』が教えてくれた、ネット社会と恋愛のハナシ|Netflix

時は少し遡って、2020年12月末。年内にハマったものは年内に消化しようと思って、海外ドラマ『ゴシップガール』をNetflixでひたすら観ていた。元々、アメリカのスクールものが大好きなわたしには、この作品はかなりハマった。ファイナルシーズンを含めて全6シーズンとかなりの長丁場ではあったが、最後まで目が離せず、飽きることはなかった。ネタバレがないようざっくりとした物語の流れだけを載せ、感想に早々うつる予定なので、作品が気になった方は是非、後ほど調べてみて欲しい。



シーズン1
ニューヨーク・マンハッタンのアッパー・イースト・サイド。ハイソサエティなこの街の高校生は、酒にドラッグ、パーティー、セックス、そしてお金。何でも無制限にアクセス可能。自分の体面さえ保てばどんなにハメを外そうとお咎めなしなのだ。そしてそんな彼らの間で人気を集めているのは、正体不明の「ゴシップガール」なる人物が管理する情報サイト。街の人気者に関する目撃情報で成り立つこのサイトで、今もっとも注目されているのはセリーナ・ヴァンダーウッドセン。1年前、何も言わずに街を去りコネチカット州の寄宿学校に転校してしまった彼女が、なんと突然舞い戻ってきたからだ。長身にブロンドの完璧なセリーナは、女子なら誰もがなりたがり、男子なら誰もが手に入れたがる女の子。そんなセリーナの突然の帰還は、ゴシップ好きの高校生たちの間で大きな波紋を巻き起こす。セリーナが居ない間学園の女王として君臨していた親友のブレア”Queen B(ee)”は突然居なくなったセリーナへの怒りは収まらない。ブレアの恋人だがセリーナのことが心にある容姿端麗で優しいネイト、バス産業の一人息子であり学園の中でもトップクラスにリッチだがその性格が災いしネイトしか友達の居ないチャック、リッチな学園に馴染めないブルックリンに住む”孤独な僕”ダン、その妹でセリーナやブレアに憧れるジェニー、皆がセリーナの帰還を待ちわびていた。(Wikipediaより

要するに一言にまとめるなら、マンハッタンセレブの学生たちがどんちゃん騒ぎの青春をしながら、時に裏切り裏切られ恋愛をし成長する話である。



▲錚々たる役者陣を起用した、マンハッタンセレブの面々(出典:https://pickup.cinemacafe.net/articles/103)




主人公のダンはそんなマンハッタンのお金持ち生活とは無縁の、ブルックリンに住む学生。彼が一目惚れしたのは、学園のアイドル・セリーナだった。ふたりと周囲の個性的な友人たちには事件が絶えない。パーティにセックスに学校に夢。彼らは常に忙しく、シーズンを追うごとに日常は変化していく。

この物語がただの乱痴気騒ぎの海外ドラマと異なる点はタイトルにもなっている【ゴシップガール】の存在が大きい。



【ゴシップガール】は彼らの世界で人気を誇る匿名のブログサイトで、運営者ももちろん不明。それでも、彼女の元にはあらゆる写真やネタが日々送られ、彼女はアメリカ中にそれを発信している。つまり有名セレブであるセリーナ一味の恋愛事情は、ゴシップガールに上げられることと隣り合わせ。目撃情報によってバレる浮気、真実、裏切り。ゴシップガールの正体は、最終話に明かされる。



序盤、ゴシップガールを観ていて思ったことは「こんな世界(自分の恋愛模様が赤裸々に書かれてしまう世界)なんて信じられない!」だった。ところが、観終わる頃にはこの世界は現代の若者社会を先取りした物語であるような気がした。原作である小説が公開されたのが2002年なのでおよそ20年前、今ほどSNSがまだ浸透しきっていなかった時代にこの作品。もちろんわたしは芸能人でもないから、セリーナのようにパパラッチがくることもなければ、赤裸々に恋模様を公開されることもない。ただ、SNSを通じて、恋の矢印を見てしまったことは割りかし若者世代なら誰しも経験があると思う。それによって傷ついた記憶もあったりするかもしれない。



例えば、Twitterの裏アカウントでどこかのカップルが惚気を投稿していたり。親しい友達で流れてきたインスタグラムのストーリーで、恋人が昨日嘘をついてまで誰といたのかをなんとなく予測できたり。好きだった人の元恋人をフォロワーから探りに行ったり。


ネットが恋愛に絡んでこなかった時代って、きっともっと公にされる相関図がぼんやりしていたんだと思う。だから人は直接会わなくちゃいけなかった。遠距離恋愛に対しては、SNSは相性がよく絶大にプラスの効果を発揮したと思うけれど、それ以外の面でわたしはSNSのせいで見たくもないこと、知りたくもないことを今まで何度も目にしてきた。非SNS世代の大人に、そんなの見なきゃ良いじゃん、と言われたこともある。しかし、元々見れないのと見ることができるけど見ないのは全然違う。匂わせ(恋人がいること、または特定の誰かはっきりと明言するわけではないものの、「それとなく恋愛関係をSNSで思わせる」こと)やネトスト(恋人のSNSを探りに探ること、ネットストーカー)の情報を踏まえて、そっとしまった恋心だってあったりするでしょ。ゴシップガールの席は、今や全世界誰もが現在進行形で座ることができるようになった。


情報は麻薬だ。わたしは今更SNSを手放すことができない。ドラマの中でも、ゴシップガールを見ない人たちは時々出てくるが、いずれも最終的にはゴシップガールを利用しようとしたり、投稿者としてのめり込んでいく。恋愛なら尚更で、相手の全部を知りたいと思う。過去のことなら、特に。自分が出会う前の、時間を共に過ごす前のその人のことを知りたいと思うのは普通で、その材料が転がっていたら飛びつくのも当然。知りたいと思う気持ちは本能、だから恋愛とSNSは相性が最悪。わたしたちをのめり込ませて、いろんな意味でダメにしてしまうから。



ちなみに、わたしの一番好きなキャラクターはダンの妹のジェニー。最後登場シーンが少なくなってしまったことが悲しかったけど、とにかく芯があってカッコ良かった。あとはチャック。「俺はチャック・バスだ」って言われてみて〜〜!!


▲ダンの妹、ジェニー・ハンフリー(出典:https://pickup.cinemacafe.net/articles/103)



あとはとにかくセレブの生活の絵面が綺麗で最高です。お洋服もご飯も煌びやかで◎現実逃避したい方、日常に刺激が欲しい方は特にオススメかも……!








xoxo.ゴシップガール






2021.1.4

すなくじら



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