『心理学的支援法』の本で、理論の整理!
今朝の朝日が昇る前の柔らかな薄暗い空のグラデーション!
夜の静寂の中、群青色の空のベールに、暖かな柔らかい光が溶け込む。
その空から感じる空気が心に注がれる。今日も気持ちがいい!
この連休ゆっくり過ごす中で、心理学の本を読み直ししている。
『心理学的支援法』カウンセリングと心理療法の基礎 末武康弘著 誠信書房
比較的新しい内容のもので、心理支援や心理学的支援法という広義の内容を包含した用語を使用している。
カウンセリングと心理療法の基礎の内容で、主要理論が、わかりやすく簡単にまとめられていたので手に取り購入した。
自分に合う理論を探していて、どの理論もいいわけなのですが、さまざまな理論の中で、自分に合うものを選んで引き出しに整理していきたいわけなのです。
私が実際にカウンセリングを経験して感じたことを整理すると、
変容していくには、自己洞察、自己理解、自己受容のプロセスが必要!
これはとっても大切ですね!
自己理解は理解しただけです。
次の自己受容をして初めて変容は起こります。
変容しようと思っていない人は、そもそも洞察をしていません。
苦悩している状態を変えることは、今ある自分を変容させて今までと違う考え方や感じ方を持ち、ストレス耐性をつけたり、苦悩を軽減したり、乗り越えていく力を身につけ自信を持てる自分に成長させることと感じます。
もちろん、これが全てではないので、問題によっては環境を変えることがいい場合もありますが、変容するということの意味は、成長ということではないかと思います。
ロジャーズ が概念化した理想的人間像に「十分に機能する人間」という提示があるのですが、その人間像へ向かっていけます。
理論は、ロジャーズ の自己理論をもとに、自己概念と体験の一致する領域を適応的な状態に修正することを行ったと理解しています。
初回にカウンセラーさんから、自己理論の説明がありましたが、自分が不一致していることや否認していることに気が付けていなかったのでピンと来ませんでしたが、自分が体験したことを振り返ると、まさにこの自己理論だなと感じます。
カウンセリングは、カウンセラーさんの持っているスタイルがあるんです。
カウンセラーさんの重要としている哲学ですね。それを軸にして、カウンセラーさんがその時その人に合う理論や技法を使い分け用いています。
私のカウンセラーさんは、実存主義で、ロジャーズ の理論が軸でした。
ロジャーズ の心理療法のようなものは、ヒューマスティックなセラピーといって、実現傾向や統合性を重視した理論で、人間性心理学や実存哲学などを基礎として展開されています。
個人の個性を尊重し、個人のもつ潜在的にある力や資源を引き出すことを重視する立場になります。問題解決のための技法を提供することよりも、自己実現の機能や肯定的側面を重視しています。
他には、ゲシュタルトセラピー、フォーカシングなどがあります。
実存哲学にある、個々の人間の存在の意味やあり方を問題とする思想が自分に合うなと思います。ロジャーズ の理論が好き!
では、ロジャーズ だけでいいかというとそういうわけではないのです。
自己洞察、自己理解するために、無意識の部分であったり、感情や思考、行動という理解が必要になります。
私の場合ですが、解釈は、精神分析にある知識から解釈したように感じます。
精神力動的な心理療法は、フロイトの精神分析から発展した立場で、解釈的な方法を中心に無意識的な力への洞察や理解が深まる援助をする心理療法になります。
精神分析、自我心理学、対象関係論、アドラー心理学、ユング心理学理論などです。
本の説明に“発達段階や養育環境の中で個人に獲得されてきた自我機能、対象関係(親や他者の内的な関係のあり方)といった要因を重視する“と書かれていたので、納得しました。(笑)
ヒューマスティックセラピーや認知行動療法と比較して、特徴は、
1、無意識的な力動性の重視
2、親子関係や生育史の重視
3、問題や苦悩の意味やその洞察の重視
4、対人的関係の重視
フロイトの精神分析理論は、局所論、力動論、エネルギー経済論、発達論、構造論、防衛規制論などです。
防衛規制とは、脅威を感じたときや受け入れ難い状況にさらされた時に、自分の身の守り方として、無意識的なメカニズムのことです。フロイトが発見して、娘のアンナ・フロイトが体系化しました。
防衛規制(抑圧、合理化、反動形成、同一化、投影、退行、昇華など)
防衛規制は、自分の身の守り方として必要な機能ですが、過度や未熟に働くとそれもまた問題になります。
精神分析や精神力動的セラピーの方法の特徴は、人格の変容を目指す解釈的で洞察思考的なものであると本にも書かれてありますが、経験からも、まさにそのように感じました。
では、自己理解しても、わかっちゃいるけど一体どうしたら良くなるんだろう?みたいになってきますよね!
今度は解決的なアプローチが必要になってきます。
そこには、認知行動的なカウンセリング、認知行動療法(CBT)の知見や実践で、いい感じに生かされていると思います。
行動主義心理学から発展した行動療法と、認知的な機能を重視する認知療法が合わさって展開されている立場で、直接的な行動や認知を修正によって変容させる解決指向的です。
行動療法、行動分析、モデリング、論理療法、認知療法、CBT、SST、弁証法的行動療法、マインドフルネス認知療法、ACTなどで、主要な理論としては、行動療法、認知的アプローチ、第3世代認知行動療法です。
ここの内容はちょっと書ききれないので、簡略して書きます。
・行動療法の理論は、刺激ー反応ー結果の繋がり、三項随伴性で捉えます。誤学習や未学習の修正していく技法などがあります。
・認知的アプローチの理論は、刺激と反応の間に、認知(思考、感情、記憶など)が存在する考え方です。ベックの認知理論は、「自動思考」「スキーマ」「推論の誤り」という3つの認知を想定した考え方です。認知再構成法が代表的な技法で、パターン化した自動思考を修正していく技法です。
・第3世代認知行動療法は、弁証法的行動療法、マインドフルネス認知療法、アクセプタンス&コミットメントセラピーの総称。講義では最近の主流と話されていました。
さまざまな技法が多くあり、問題解決的に心理教育や指導のようなイメージを感じます。
私は、自動思考や感情の調整で、カウンセラーの方から、その都度の状態に合わせて、セルフモニタリング、認知再構成法、マインドフルネス認知療法の方法をカウンセリングの中で教えていただきました。
すぐに取り入れることに抵抗を感じながらも、自分のタイミングで少しずつやってみようかなあ〜という感じでやってみたりしていました。
私がカウンセリングで経験した感じ方に、自分が一つにまとまり自分が息を吹き返していくような感覚、自己理解で解釈できたと感じた感覚、自分が実践して自分をコントロールできた感覚、という3つに分かれており、カウンセリングは一つではなく、主軸にロジャーズ 、解釈に精神分析、実践にCBTだったなあという感覚がありました。
それを調べるべく、理論などがまとまっている本を探していたので、この本で、自分の感じていたものが合致して、頭も心もスッキリしました。
そして、これを書き出して整理しようと思い、備忘録として記事にしました!
誤った解釈などもあるかもしれません。もし誤っているところがありましたら、ご指摘ご指導をしていただけたら嬉しいです!
備忘録まで
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