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菫の独り言

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とりとめもない話をぽつりぽつりと。
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#エッセイ

彼から見る景色

彼から見る景色

彼の見る世界に映る自分が好きで
いつまでもそこにいたいって思った

私が綺麗な景色に見惚れている間に
彼は綺麗な景色にいる私に見惚れていたらしい
いつの間にか撮られたたくさんの写真の中に
彼は私を映す

久しぶりに感じたじんわりとした暖かさに
涙が出そうになった

陽だまりの世界にいるような
こんな幸せがいつまでも続きますようになんて
おとぎ話のように願って、願って、願って

28歳これから1年よ

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よろしくね、28歳

よろしくね、28歳

誕生日って自殺率が高いんだって

改めて生まれてきたことについて
考えた結果死を選ぶのか
それともこの年齢までは頑張って生きようと
決心してその達成感で死を選ぶのか
わかるけどわかりたくない

私も10代の頃何度も死にたいと思った
生きづらい世の中に絶望して
全てを自分の手で終わらせようとした
死ぬことすらできない自分に嫌気がさして
死んでいく人が羨ましくもなった
だけど親の顔を思い出すと
こんな

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3年ぶりに彼氏ができた話

3年ぶりに彼氏ができた話

口の中でクリームソーダが
弾ける感覚がしてはや2週間
目の前の何気ない日常がキラキラして見えた

忘れかけていた久しぶりのこの感覚に
まだまだ戸惑う
なんだか胸がいっぱいになってしまって
言葉が出てこなくなって
少し更新出来なくなってしまってました

辛い時の方が人間らしくて
心の底に眠っている言葉がどんどん出てきて
辛い時の方が私らしいのかもしれない
なんて自分の幸せが怖くなったあまり
自分で追

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27歳、ぎっくり腰になった話

27歳、ぎっくり腰になった話

ある夏の日
連休だったこともあり気分よく
部屋の掃除をしていた昼下がり
押し入れに物を入れようと持ち上げた瞬間
ピキっという音と共に
金輪際私の腰は動かなくなった

今までぎっくり腰というもの自体
言葉としては認識していたものの
実際に自分が患ったことはなかったため
正直何がぎっくり腰か分からなかった

しかし、ピキっという音が鳴った瞬間
あぁこれがぎっくり腰かと瞬時に認識出来た
腰を動かそうとす

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御局女を反面教師とする

御局女を反面教師とする

どの世界にも御局様はいるもので
例に漏れず私の会社にもバッチリ存在する

自分が御局様になる前は
御局様を確実に目の上のたんこぶというか
嫌な存在と認識するのにも関わらず
なぜなってしまうのだろうか

物事の伝え方1つにしても
次からこうやってくれると嬉しい!
と言えばお互い気持ちがいいものの、
なんでこんなやり方をしているの?
というように1度相手を嫌な気持ちにさせる

正直理解出来ない、という

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夏って病まない?

夏って病まない?

お風呂上がりのドライヤーが嫌
せっかくメイクをしても汗で崩れるし
冷房で体はだるいし
セミはうるさいし

そんな気だるさを帳消しにするために
夏祭りとか花火大会があるのではないか
そんなことを考えてしまうほど
遅れてやってくる五月病に嫌気がさす

心底夏が苦手な私は
夏に外出をすることさえも躊躇う
専ら人混み確定の夏祭りや花火大会
なんてものとは無縁の人間だ
それが理由かどうかは定かではないが

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泣きたい夜には

泣きたい夜には

わざと部屋を暗くして
今まであった辛い出来事を思い出して
ただただ涙が溢れてくるのを待つ

楽しいことだけが続くと
幸せなはずなのに
どうしても生きている感覚が薄れる
天邪鬼な人間だ

勝手にあるわけがない人の温もりを求めて
布団にくるまる
ありったけの想像力で
抱きしめられていると錯覚させて

そのまま密のように沈んで溶ける

小さな幸せを感じ続けるには
辛さを実感し続けないといけない
そんな心

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平成が恋しい

平成が恋しい

歳をとったということだろうか
懐かしい話によく花が咲くようになった

好きな人だけ着メロを変えたり
デコレーションメールを送るために
沢山絵文字を集めたり
まだメール来ないかなってセンターに
問い合わせてみたり
決して便利ではないけども
そんな時間がもどかしくて好きだった

プロフ帳なんて今思えばすごかった
あんな大量の個人情報を片っ端から集める
っていう笑
好きな人に渡すのは分かるけど
クラス全

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陽キャマインド

陽キャマインド

自分を陰キャだと自覚したのはいつからだろうか
いや、正確には自分を陰キャと認めたのは
いつからだろうか
小、中、高と陰キャを隠してというか
この性格に抗って生きていた
陰キャあるあるだと思うが
家族の前で友達が多いフリしてみたり
一軍女子と仲良くしてみたり
まぁどれも長くは続かず大学生の頃には
すっかり自分が陰キャだと自覚していたのだが

最近海外のVlogをYouTubeで見ることに
ハマってい

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どうやって日が暮れていくのかも知らずに生きてる

どうやって日が暮れていくのかも知らずに生きてる

晴れの日って夕焼けが見えるじゃない
曇りの時ってどんな景色の中
太陽って沈んでいくんだっけ
空ってオレンジになったっけ
灰色のまま暗くなる?

ブラインドがかかったオフィスで
パソコンを見つめる日々
考える時間も余裕もなかったみたいだ
生まれて27年にもなるのに
そんなことも知らない人生を送っていた
自分に悲しくなった

いつもは離さないスマホを置いて
太陽が沈んでいく様子をずーっと眺めて
答え合

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続:失われた2年間を取り戻すように生きる

続:失われた2年間を取り戻すように生きる

少し前に私がブラック企業に勤めていたが故
人生のほとんどの時間を
仕事と睡眠に費やしたという
心が死んだような2年間を過ごし
その結果、心の成熟に引け目を感じ
まさに今宣言通りその2年間で死んだ心を取り戻すように生きている途中である

昔から人が情熱を持って創り上げたものからは
とてつもない熱意が伝わってきて
それが自分の活力になると信じている私は
分かりやすくその活力を生むべく
人の情熱に触れる

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ソロ活女子のススメ

ソロ活女子のススメ

私の大好きなドラマ
ソロ活女子のススメ
最近ようやく市民権を得てきたソロ活
ソロ活好き、江口のりこさんも好きという
私のためのドラマと言っても過言ではない

江口のりこさん演じるソロ活女子の
五月女恵は結構攻めたソロ活をする
私のイメージするソロ活というか
私が実際にやったことがあるものは
焼肉、お寿司、温泉、
頑張ってせんべろといったところだが
五月女恵はフレンチフルコースに
夜景クルーズ、最新

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夏のはじまり

夏のはじまり

桜の花が咲く季節が好きだった
新しい学校に新しいクラス
淡い期待と一緒に踏み入れた世界では
なぜか生まれ変わった自分になれる気がした

でも咲いた桜の花が散る頃には
また今までの自分が戻ってくる
抱いていた淡い期待も桜と共に散る
叶うはずだった初恋も忘れて
新品のノートに書かれた丁寧な字も
いつの間にか走り書きになった

環境が変わらないと変われない自分に
気だるさを感じてどうでも良くなった
穴の

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幸せの価値

幸せの価値

日曜日の朝
ふと気づいたことがあった

あんなに噛み締めて食べた高級レストランの
料理の味を正直全然覚えてない
美味しかった記憶はある
見た目も覚えてる
でも味は?と言われるととてもぼんやりする

なのに幼い頃に亡くなった母の手料理の味や
5年以上前に元彼の家で食べた彼が作ったパスタの味は昨日のように思い出せる
この違いはなんなのか

忘れたくないから覚えようとしたことと
何故か忘れられないもの

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