才能こそが最強の武器である
『勝てる土俵で、勝負する』
これは、スポーツでもビジネスでも、勝敗がある戦いであれば全てに通じる考え方である。
戦いに挑むという状況で、「負けていいです。むしろ負けたいです」という人はいないのではないだろうか。
(おっと、ひとつだけあった。親が子供と勝負する場合においては、わざと負けたいと思うこともある。)
戦いでどうにか相手に勝ちたいと思った時、様々な作戦を立てることになる。
「どうすれば相手より早く走れるか」
「どうすれば相手より高く跳べるか」
「どうすれば相手より強くなれるか」
しかし、今回お伝えするのはもっと楽して、簡単に勝負に勝つことのできる方法である。
早速始めよう。
例えば、クラスに走るのがとても速いA君がいるとしよう。
元々足がとても速いうえに、毎日誰よりも一生懸命陸上部で走り込みを行い、県大会で優勝した経験もあるA君だ。
一方で、クラスでビリのB君がこのA君と100m走の勝負をするとしよう。
ここで問題。どうすればB君はA君に勝てるだろうか?
どうだろう?
少し考えてみてほしい。
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仮に陸上のプロトレーナーをつけたらどうだろう?
…ん~、少しは早くなるだろうが、正直同じように練習しているA君に勝てる気はしない。
では、A君と同じ練習をしたらどうだろう?
…ん~、こちらも、B君は成長するだろうがA君も同じように成長するので勝てる作戦ではなさそうである。
何となくお気づきだろうか。
ぶっちゃけ、B君がA君に勝つのは難しい。
弱音は吐きたくないが、かなり分が悪い。
まずはこれを素直に受け入れよう。
そしてここで、もうひとつ考えてみる。
なぜB君はA君に勝てないのだろうか?
極めてシンプルな問いだ。
なぜ勝てないかというと、それは
A君は走るのが得意で、B君は苦手だからである。
ウサギとカメの昔話があるが、あれもウサギとカメが走って競争するという構造自体に無理がある。
誰がどう考えてもウサギの方が早いし、カメが努力しても勝てない。
昔話ではまさかの、『ウサギが途中で寝る』というウルトラCをカマしてくれたおかげでカメが奇跡の勝利をおさめたが、2度目はない。
いくら何でも、ウサギがもう一度競走中に寝たら、かなりのおバカさんである。
では話を戻そう。
どうすればB君はA君に勝てるだろうか?
例えば、
①B君がめちゃくちゃ得意な神経衰弱で勝負する
②B君がめちゃくちゃ得意な将棋で勝負する
などが良いと思う。
えー、それはズルいという意見は、気持ちはわかるが一旦スルーさせていただく。そう、
そもそも人生は、自分が何で勝負するかは自分で勝手に決めればいい。
別に、100m走で勝てなくても人生においては大した問題ではない。
大切なのは、
『自分が自信をもって勝負できる土俵を持つこと』
この土俵はなんでも良い。
一生懸命努力しても上手くいかないのであれば、そこは自分の土俵ではないとあきらめることも、素晴らしい判断だ。これを
戦略的撤退
という。
かっこよく言い換えているが、要は逃げただけだ。
全く問題ない。ガンガン逃げよう。
そして、この考え方は勉強、スポーツ、ビジネスなどあらゆる物事に通じる。時として土俵を変えることを考える勇気が必要なのだ。
「こんなに努力をしたのにうまくいかないなんて。結局、努力したって無駄だ。努力すれば報われるなんて、嘘なんだ。」
こんな声を耳にすることがあるが、これは半分正解で半分間違っている。
要は、その領域に才能があるかどうか。私の考える成果の方程式は、
成果=才能×努力×運
なのだ。
悲しいかなこれが現実。
努力しても報われないこともある。
才能が0であれば、掛け算した答え(成果)も0だ。
加えて、肝心な場面で運が0なら成果は0だ。
あのエジソンもこう言っている。
1%の才能がなければ、99%の努力は無駄になる
そうとなればやることはただ一つ。
さぁ、今すぐ自分が得意なことを探そう。
得意とまでは言えなくとも、好きで取り組めることであればそれは才能だ。
1%でも才能がある領域に、圧倒的な努力を投下する。
これこそが、勝負に勝つための非常に重要な秘訣である。
だからこそ、
才能こそが最強の武器である
と私は考えている。
ひとりでも多くの方に、最強の武器を手にしていただきたい。
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