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読書日記~「林哲司全仕事」Edited by VANDA 編。

 昨日、林哲司さん「歌謡曲」について書いたので、この本を自室に入って探したところあっさりありました。
そう、「林哲司全仕事」が。まずは昨日書いた記事のリンクを貼っておきます。

 この本は音楽、アニメにマンガとカルト的存在のミニコミ「VANDA」編集ということで2001年に発売された本ですね。
この時期、林さん関連のCDがまとめて発売されたことがあって、それも絡めた上でこの本も出たという記憶があります。
2000年には当時行き着けだったレコード屋さんの店長も寄稿した「ソフト・ロック in JAPAN」(音楽之友社)もVANDA編集でした。
タイツや松岡モトキさんについての記事についてアドバイスというか簡単なチェックをしたようにも思います。。

 その「ソフト・ロック in JAPAN」について萩原健太さんのイベントで(結構厳しい)感想をアンケートに書いたこともあったなぁ。。すいません。

・「林哲司全仕事」Edited by VANDA (音楽之友社)

 この本は林さんと竹内まりやさんの対談から始まるんですが、この対談がまた素晴らしい。お二人にしか語ることができない内容ですね。
竹内さんがメディアに出る時は山下達郎さんとの関係が前面に出てしまうので
竹内さんが林さんをどう思っているかについて語る機会はかなり貴重だったと思うわけです。

 林さんのヒストリーに続いて、ソングライターとしての部分にスポットを当てたコラムもかなり興味深い内容です。

 そして、いよいよ登場する林さんのロングインタビューとフェイバリット・アーティストの紹介もまた素晴らしいです。
特にフェイバリット・アーティストの紹介文は林さんの嗜好を明らかにするだけではなく、各アーティストの紹介も丁寧にしてあるのが、かなり親切だとも思うわけです。

 林さんの代表曲、竹内まりやさん「セプテンバー」、中森明菜さん「北ウィング」に杉山清貴&オメガトライブ「君のハートはマリンブルー」のスコアと、代表曲研究が続いてます。
これは力作ですね。なぜこの3曲を選んだのか興味があります。
そして、スコアが載っていない曲の分析がまた興味深い。
この本の進行をメインでやった鈴木英之さんと近藤正義さんの対談で構成されているから、難しいことでも割とすんなり入ってきますね。
この辺の記事はこのCDを聴きながらだと、更に楽しめるはずです。

・V.A. 『林哲司ソングブック -Hits & Rare Tracks-』(VPCD-81401/VAP)

 林さんの代表曲とかなりマニアックな曲を収録したCDでライナーも充実している最高の内容です。
本当ならこういうコンピレーション盤はカタログにずっと残してほしかったのですが。。

 「林哲司全仕事」に話を戻しますと、林さんと縁深い杉山清貴さん、萩田光雄さん、新川博さん、藤田浩一さん(!)、朝妻一郎さんに奥山和由さんという顔ぶれのインタビューは圧巻です。
締めには林さん全作品リストと圧倒的な仕事です。
もし、できることなら「林哲司全仕事」の増補改訂版を出してほしいですね。

そういえば、この本は松原みきさや藤田浩一さんがまだご存命だった頃に出たんだな。。と思うと、ちょっと寂しくなってしまう私です。
松原さんと藤田さんの仕事が正当に評価されたのは、この本が出てからの話だったのが残念ですよね。。

 明日もこの勢いに乗って杉山清貴&オメガトライブの研究本について書くと言いたいところですが、杉山さんとオメガトライブのCDに雑誌とか、もう少し揃ってから取り上げますので、お待ちください。
明日はまた出たとこ勝負で、近くにあった本を取り上げます。お楽しみに。

 ではまたー。

 




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