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テレビの報道番組の定点観測を趣味とする写真好き。酢豚にもピザにもパイナップルを許容しま…

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テレビの報道番組の定点観測を趣味とする写真好き。酢豚にもピザにもパイナップルを許容します。 ●Twitter https://twitter.com/suburbian5 ●Instagram https://www.instagram.com/suburbian.cat/

最近の記事

想像で色を抜く、想像で色を加える

普段はカラーで撮って後からモノクロにすることが多いのだけれど、この日は久しぶりに設定をモノクロに決め打ち。 とてもカラフルな店内装飾で、綺麗な花も飾られていたのだけれど、モノクロの階調で表現するのもいいんじゃないかということでの1枚。フィルムカメラの頃に、ガムテで目張りをして暗室もどきにしていた自室で印画紙に浮かび上がる像を思い出しました。 その頃、まだ乾燥していない印画紙のヌメッとした階調が好きで、このままバットの中に置いておきたいなどと思ったこともありました。 たま

    • 小さな矛盾

      日差しの強くなってきた初夏、大きなコンサートホール脇の長い階段を黙々と上っていく人を見かけたので遠くから1枚撮らせて頂きました。 ズームレンズを持っていたらもっと寄りたくなったかもしれないし、レンズ交換ができたなら28mmぐらいの広角で撮ってみたいと思ったかもしれないのですが、今使っているカメラはRICOH GRⅢx。40mmの単焦点なのでそのまま撮るしかありません。でも、一眼資産もレンズ資産も全て手放した現在は、それを楽しんでいます。 2年近く撮り続けていてようやく自分

      • 寄り添い合戦

        とりあえず写真の紹介を。 20年以上前に半分仕事で出かけたイギリスのバースという街の駅での風景です。 世界遺産の街ではあるのですが、大学もあって、街にいる人のバランスがよく、心地よく過ごすことができました。そんなこともあり、電車を待つ間にベンチで戯れている学生さんの楽しそうな表情が撮れたかなと思っています。 「出汁」という謎のネーミングがなされたBento BOX屋さんも写っています。 で、「学生が戯れあっている」ところから、何となく本題。前回の続きみたいなものなので

        • 目的と手段と、偶然と。

          ※文末に追記があります 以前も書いた気がしますが、ショーウィンドウなど、ガラス越しに何かを撮るというのが好きなのです。 ショーウィンドウはプロフェッショナルがディスプレイしたものが美しいと感じるというのもありますが、ガラス越しというのも大きな理由の1つです。それは、何かが偶然映り込むという楽しさがあるからです。 この写真は、図書館に併設されている防音室で開かれていたピアノ教室のカットなのですが、書架が映り込んでいて意外な仕上がりになりました。 デジタルとはいえ、ファイ

        想像で色を抜く、想像で色を加える

          レトリックとロジック

          開店前のバーカウンターに置かれていた空いたグラスを見つけました。 前の晩から残されたままなのか、それとも演出なのか。おそらく後者でしょう。洒落たことをするものだなと思いながらシャッターを切りました。 閉店中でも通行人の目を引くための演出なのだと思いますが、素直な気持ちでいいじゃないかと感じました。引っかかったなぁとは思いませんでした。 偶然であっても、演出であっても言葉に中身があれば届くのだと思います。あくまでも中身さえあればです。 最近、友人たちが開いてくれる幾つか

          レトリックとロジック

          広場のメンテナンス

          機材:Panasonic DMC-FX150、撮影データ:不明 ブリストルというイギリスの港町にある安いB&Bの部屋から見えた風景です。 明るいうちは廃墟なのかと思っていたのですが、夕方になって暖かい色の灯りが付いたので、人が住んでいるということが分かりました。よく見るとどの部屋にも新しい窓枠が付いていて、きちんとメンテナンスがされているようでした。 この港町は大きな教会があったり、大学があったりととても住みやすそうな街だったのですが、地元のパブでビールを飲んでいた方が

          広場のメンテナンス

          もう一言だけ多く聴く

          RICOH GR IIIx , 絞り優先AE f4.0 , 1/200sec , 0EV , ISO200(オート) かなり季節外れですが、昨年のクリスマスシーズンのショーウィンドウ。ボブスレーの選手がモチーフなのでしょうか。 どのお店だったのかは忘れてしまいましたが、蛍光灯やLEDの青白い照明の中で、電球色のライトアップが印象的だったのを覚えています。 どんな相手であろうが、イベントがあろうがなかろうが、贈り物を選ぶ時に誰しもが注意するだろうこと。何を贈ったら喜んでも

          もう一言だけ多く聴く

          勝手に期待して勝手に飽きないこと

          RICOH GR IIIx , 絞り優先AE f4 , 1/500sec , -0.3EV , ISO100(オート) 今回は書きたい内容を優先したので特に写真との関連はありません。 人間って勝手だなと。 勝手に期待して、どんどん期待値を上げて、勝手に盛り上がって、勝手に飽きていく。 過剰に正しさを求めて、95点の残り5点が気になって仕方なくなる。満点に足りない5点だけに注目するようになってしまう。 飽きた結果、失望した結果、そして残りの5点だけにこだわった結果、非

          勝手に期待して勝手に飽きないこと

          磨りガラスの向こう側

          RICOH GR IIIx , 絞り優先AE f4 , 1/1000sec , -0.3EV , ISO100(オート) タワーマンションやショッピングモールが建ち並んでいる再開発地区にぽつんと取り残されていた仕立屋さんの窓越しに見えた小瓶です。 お店の方に声を掛けずに写真を撮っていたので「ちょっと、何してんの?」とお叱りを受けてしまい、カメラに入っていた写真を全部見せて理解をいただき、お茶までごちそうになってしまいました。 小瓶の中には仕立て直しに使う古いボタンが沢山

          磨りガラスの向こう側

          マイノリティについて語ること、マイノリティであること。

          RICOH GR IIIx , 絞り優先AE f4 , 1/30sec , -0.3EV , ISO800(オート) 決して健康によいとは言えない、とある薄暗い閉鎖空間の中で撮ったものです。美しく見えますがとても汚れていて、手を触れる気持ちにはなれない代物でした。 一見綺麗に見えるものが薄汚い中に埋もれていること、綺麗だと思っていたものが、実はとても汚れていたのだと気付く出来事がありました。 とあるSNSで漢字二文字のネットスラングに接しました。その言葉は、子どもを持た

          マイノリティについて語ること、マイノリティであること。

          テレビニュースと視聴者の相互不信

          RICOH GR IIIx , 絞り優先AE f4 , 1/1600sec , -0.3EV , ISO400(オート) 鉄道を撮る趣味はないのですが、逆光の中で光っている雑草がいい感じだったのでシャッターを切ってみました。少しトリミングをしていますが、35ミリ判換算で40mm相当というGR Ⅲxの焦点距離もぴったりだったかなと。 何分かおきに酷い強風にさらされて、たいした養分も得られないのに頑張っている感じがなんともけなげ。 強風にさらされているといえば(と、いつもの

          テレビニュースと視聴者の相互不信

          広場があったり、なかったり

          機材:不明、撮影データ:不明 2009年にイギリスのバースという古い街を訪ねた時に迷い込んだ中庭です。フィルムカメラを2台持ち歩いていたのですが、あいにくフィルム切れ。仕事で使っていた機材はすべては安いB&Bに置きっぱなし。ポケットに入っていた小さなデジカメで撮影しました。 クリケット場があったり、温泉があったり。世界遺産の観光地ではあるのですが、こぢんまりとしたとてもいい街だった記憶があります。 この写真の場所は、古い中庭をカフェとして利用しているところだと思うのです

          広場があったり、なかったり

          友人たちへ

          RICOH GR IIIx , 絞り優先AE f5.6 , 1/1000sec , -0.3EV , ISO200(オート) ぎょっとして二度見しました。ショーウィンドウに飾られた大きなデスマスク。主題を強調したかったので、少しブラックを濃くして、ポジフィルムっぽくレタッチしています。 お洒落でもなんでもない普通の眼鏡屋さん。お店の奥ではお年を召した男性が店番をしていたので、このディスプレイはどういうメッセージが込められているのか聞いてみたかったけれど、そんな度胸がある訳

          友人たちへ

          色を消すということと、元の色を想像すること

          RICOH GR IIIx , 絞り優先AE f5.6 , 1/250sec , -0.3EV , ISO200(オート) カメラメーカーでファームウェアを作っている方には申し訳ない気もするけれど、せっかくデジタルなのだから、モノクロで撮ると決め打ちせずに、後から彩度を落としたり、コントラストを調整する方が好みだったりします。 写真を撮ること"だけ"を目的に外出をすることは殆どないので、まずはシャッターを切ることを最優先としていることも関係しているかもしれません。写真やカ

          色を消すということと、元の色を想像すること

          それぞれの仕草と距離感と

          RICOH GR IIIx , 絞り優先AE f2.8 , 1/50sec , -0.3EV , ISO100(オート) 大通りから一本外れた路地にあったワインバーと思わしきお店で見つけました。コルクで作った人形らしきもの。まだ開店前でどなたもお店にいらっしゃらなかったので、一枚だけ撮って早々に退散。 テンションが上がってはしゃいでいるロボット君と、それを静かに眺めているコルク君。私にはそんな風に見えます。 自分で撮ったそんな写真を眺めながら考えたこと。 コロナ禍で外

          それぞれの仕草と距離感と

          溜飲が下がるコンテンツ

          RICOH GR IIIx , 絞り優先AE f5.6 , 1/1000sec , -0.3EV , ISO100(オート) モノトーンの集合住宅が建ち並ぶ一角にぽつんと建っている郵便ポストが印象的でした。置かれている空間の中での大きさも絶妙で、これはもしかしたら現代アートなのではないかと思ってしまうぐらい。 郵便ポストとか公衆電話を被写体として好む方って多くいらっしゃいいますね。私もショーウィンドウと並んで好きな観察対象です。日常生活の中で、色鮮やかなものが目に入る瞬間

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