マガジンのカバー画像

トマム滞在記

26
死(派遣労働)の家の記録
運営しているクリエイター

2020年9月の記事一覧

トマム滞在記(XV)

 派遣バイトはそもそも短命であるから、二週間も働けばもう中堅労働者くらいの扱いになるのか…

んねんれ
3年前

トマム滞在記(XIV)

 名大に突如現れた、社会科学研究会を中傷するタテカンの画像を見た。たちまち怒りが込み上げ…

んねんれ
3年前

トマム滞在記(XIII)

 毎日しんどい作業をしていると、ふと休みの日が舞い込んできたときかえって違和感を抱いてし…

んねんれ
3年前

トマム滞在記(Ⅻ)

 「商売はチェスに似ている。物資、社会情勢、地理的要因、いろいろな駒を、利潤最大化できる…

んねんれ
3年前

トマム滞在記(Ⅺ)

 ちゃんと調べたことがないから経験でしかわからないが、トマムリゾートは雲海を売りの一つに…

んねんれ
3年前

トマム滞在記(Ⅹ)

 今日は八時間、休憩込みで九時間働いてしまったので、疲れにいつもより一層圧倒されている。…

んねんれ
3年前

トマム滞在記(Ⅸ)

 『賭博者』は『悪霊』と並び現時点では僕が最も好きなドストエフスキーの作品である(当然『カラマーゾフの兄弟』は省いてある。あれは別格であり、ここで同じ系列に置く気にはなれない)。ルーレットにのめりこんで財産を蕩尽したり、一種病的に縋りついたりする様を「ロシア的」という言葉で片付けてよいのか、僕には少し疑問だ。祖国の文運に資することもできるような才能ある人材がゲームだのパチンコだのに手を出したが最後、時間をほとほとに使い尽くし破滅へ向かっていく姿なんか僕の周りでいくらでも見てき

トマム滞在記(Ⅷ)

 長い拘留生活になるので、退屈するまいと『流体力学』(ランダウ=リフシッツ)に40枚ノートを1…

んねんれ
3年前

トマム滞在記(Ⅶ)

 ゴリャンチコフを見ていると、どんなに閉鎖的で非創造的な空間においても、人間同士の関りを…

んねんれ
3年前

トマム滞在記(Ⅵ)

 北海道山中での服役が始まって明日で1週間ほどになるが、周りの人間の要領良さに圧倒されて…

んねんれ
3年前

トマム滞在記(Ⅴ)

 北海道で過ごす夜に、既に厳しい冬の匂いがしている。ここは北海道それも山間部で、冬はマイ…

んねんれ
3年前

トマム滞在記(Ⅳ)

 滞在記といってもしていることは労働だけなので、そのうち日々の新鮮な経験が減っていき、更…

んねんれ
3年前

トマム滞在記(Ⅲ)

 この世の嫌なエッセンス、労働、雨天、空腹、それを絞り出して頭上からぶちまけられたような…

んねんれ
3年前

トマム滞在記(Ⅱ)

 向いているいない以前の問題、僕にはからっきし素質がないと諦めているものが二つあって、それがイラストと武道なのだが、今日はそこに新たな項目が加わった。1日の三分の一、起床時間の半分をマニュアル肉体労働に充てる活動を行い、絶え間なく出る指示と習熟度確認で脳みそがタコ殴りにされてしまった。今は寮で目を回している。一日で物事に習熟できるだけの器用さを不幸にも持ち合わせていないし、来るべき社会生活に不安しか残っていない。コンプラ的に労働の内容をここに書くことはできないが、ただ疲労感が