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はじまりのはなし

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第52回新潮新人賞に応募しましたが、擦りもしませんでした。 お手柔らかに読んで頂ければ幸いです。
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#根源

はじまりのはなし…拘束感⑤

はじまりのはなし…拘束感⑤

「私が光の粒だった頃…決して自由ではありませんでした。
手も足もございませんから…動く事も容易ではありませんし、コロコロと転がる事は出来ますが、永遠に広がる真っ暗な空間には、距離も時間もないのですから、全く意味を持ちませんでした。
まるで小さな籠の中で滑車を回すハムスターのように、何処にも行く事は許されませんでした。
見渡す限り暗闇なのですから、何かを選び出そうにも、その物質自体がなく、全てが空な

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はじまりのはなし…無力感④

はじまりのはなし…無力感④

「一粒の身体で何が出来るのでしょう?小さな光で何が照らせるのでしょう?…消えてしまいそうで…消えてしまいたくなりそうで…ただ、ぼんやりと虚空に浮かぶばかりの私は、弱さ以外には何も持ち合わせていないのです」

目に見えて痩せ細って来た…彼女も僕も。

「今年こそ痩せるぞぉー」

それが彼女の口癖だった。でも、彼女のダイエットが続いた事は一度もない。胃袋には逆らえないと言って、いつも寝る前にはプリンや

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はじまりのはなし…孤独感③

はじまりのはなし…孤独感③

「小さな小さな…光の粒…私はまるで蛍の呼吸のようにゆっくりと弱々しく、なんとも頼りなく瞬いていました。
周りは見渡す限り真っ暗闇で…何一つ無い物静かな場所でした。そんな空間では、私と言う一粒なんて、いつふとした瞬間に闇と同化して消えてしまっても、決して不思議ではありませんでした」

よくもまぁ…ここまですらすらと言葉が出て来るなぁと毎回関心してしまう。
彼女がはじまりの話を語る時は、決まってベッド

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