017. お金のために働く今だって、きっとそう悪くはない/仕事と自己実現の間で
私にとって仕事とは長らく、『自己実現』と同意義だった。「たとえ収入が少なくても、好きなことを仕事にしたい」とずっと思っていたし、だからこそずっと自分のすべての時間をそこに注いでいた。けれどままならない事態になって初めて、その前提が崩れた。
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今日は仕事の日だということは、ちゃんと頭のなかに入っていた。それなのに、どういうわけか家を出る時間のことはすっかり頭から抜けていて、のんきに朝ごはんやらお弁当やら子どもたちおやつやらを準備して、さて朝ごはん、とテーブルについたときに