フォントのメリット・デメリット
こんにちは!
資料作成支援会社で働くデザイナーのHです。
今回はIR資料によく使われているフォントについてお話しをします。
はじめに
IR資料は比較的長い説明文やグラフ・表など多様な情報が詰め込まれる性質を持つため、可読性を下げないように慎重にフォントを選ぶ必要があります。
そこで、過去2年間で上場企業様のIR資料を130件以上制作した弊社デザイン部が、代表的な和文フォント3つのメリット・デメリットをご説明します!
①BIZ UDPゴシック
BIZ UDPゴシックは文字がクリアに見えるように工夫されたユニバーサルデザインのゴシック体フォントです。
BIZ UDPの「P」はプロポーショナルフォントの意味で、欧文やかなの文字幅が可変し表示されます。それが文字間のまとまった印象に繋がります。
【メリット】視認性と文章のまとまり感
IR資料に使うメリットは、まず文字の視認性があります。IR資料の中にはグラフなど小さい文字を使う場面もありますが、小さいポイント数でも比較的一文字一文字が見やすいです。
【デメリット】レギュラーとボールドの差があまりないこと
デメリットは、レギュラーとボールドの差があまりない点です。強調する際は文字の色を変えたりと、工夫が必要になる場合もあります。
また、注意点として「P」のついていないBIZ UDゴシックは、名称が似ていますが等倍フォントなので文字間の不揃い感が出てしまいます。
游ゴシック
「昔からある普通の」ゴシック体として作成されたフォントです。
グラフィックデザイナーとして長年勤めてきた私も以前からよく使用していた書体で、デザイナーの中でも人気の高い書体のひとつです。
書体には「ふところ」と呼ばれる画と画が構成している内側の空間があります。それが広いものもゴシック体には多いのですが、游ゴシックは広くなりすぎないよう調整されています。文字の形のバランスがよく、誠実な印象を与えるゴシック体です。
【メリット】可読性に優れ誠実な印象を与える点
IR資料の書体として使うメリットは、長い文章でも一文字一文字がバランスの良い書体なので読みやすいということがあります。また、装飾された書体ではなく、明朝体と並べて使っても違和感のないように作成されているので真面目で誠実な印象にもなります。このことから、読み手に誠実な印象をもたせたい資料におすすめです。
互換性の面でも、MacOSに搭載されているのでWindowsと共通で使用できます。
【デメリット】レギュラーが細すぎる点
デメリットとしてはパワーポイントの「游ゴシック」では書体が細すぎて可読性に難がある点です。本文には「游ゴシック Medium」、見出しには「游ゴシック」のBoldを使うことをおすすめします。
また、等倍フォントのため、やや文字間が調整されていない印象になります。パワーポイントで使用する際には文字間の細かい調整が難しいこともあり、特にカタカナの文字間が広く感じてしまうかもしれません。
③メイリオ
語源は「明瞭」で、明瞭で読みやすいフォントとして設計されたゴシック体です。幅が広めに作られており、ディスプレイ表示に適していています。
【メリット】視認性が高い
IR資料に使用するメリットとしては、株主総会などの大きい会場では視認性が上がることや、レギュラーとBoldの差が大きいので強調がしやすい点が挙げられます。
【デメリット】文字幅が大きいゆえに少し個性がある点
デメリットとしては、文字幅が大きいので少し個性があり、資料によっては内容に合わない場合もある点です。
真面目な企業メッセージなどの場面に使用するにはやや不向きに感じる方もいるかもしれません。文字幅が大きいことはメリットでもありデメリットにもなっています。
また、下の余白が他のフォントより大きくなる特徴もあります。
さいごに
いかがでしたか?
たまに、フォントの長所だけを書いている記事なども見かけますが、どんなフォントも一長一短の性質を持つため、それらを資料作成をする皆さん自身が理解した上で使うのが大切だと考えています。
それでは、また次の記事をお楽しみに!
株式会社ストリームラインはIR資料・営業資料の作成支援サービスをご用意しております。ご興味ある方は是非お気軽にお問い合わせください。
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