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第19号『アベンジャーズ エンドゲームの話をしよう』

ありがとうマーベル・シネマティック・ユニバース。

アベンジャーズの始まりが『アイアンマン』のED後からからだとするなら11年間か・・・長いようで短かった、その集大成が今作です。

今日はそんな映画の話をしましょうか。ネタバレを含みますので映画観てない方は映画後にでもまた読んでもらえればと思います。

上映時間181分。3時間ですよ3時間!久々の長編映画なので事前にトイレとか済ませておかないと大変です。何人か途中席を立ってトイレ行ってましたからね。映画に集中出来る人は体感では3時間に感じないです。

エンドゲームはアベンジャーズ並びに各マーベルヒーローを何作品見ているかでまた面白さの差異が出そうです。今作が初めてのアベンジャーズなら楽しめないような気さえする。そんぐらい各ヒーローのネタ詰め込んであります。なので未消化になってしまった部分も多いですが、こればっかりは全消化するなら倍の時間ぐらいになりそうだし尺的にしかたないのかなと。

そしてアベンジャーズの中で、自分が好きなヒーローの最後がどうなったか?でまた意見が分かれそうです。自分ですか?自分はキャップことキャプテン・アメリカです!なんで金曜ロードショーは毎週アイアンマン祭りやスパイディ祭りはやるのにキャップ祭りやらないのかと!そりゃあ前者2つの方が派手だけど話の内容だったら負けてないぞ。最初はなんてダサいデザインなんだ!と思っていたのにキャップシリーズ観るにつれてだんだん癖になってくる。なんでだ?これが映画の中で散々弄られたアメリカの尻か?wいやいや自分ノーマルですから。冗談はさておき

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『エンドゲーム』における世界観の解釈

前作の『インフィニティ・ウォー』で全宇宙の半分の人間が消えてしまい、実にフラストレーションが溜まってました。あの終わり方で次回どう着地点を探すのか?皆が納得する終わり方に出来るのか?と。疑問点もありました。

だから今作を待っている間どういう展開になるのか考えてました。おそらくはタイムトラベルで過去へ戻って過去改変をするんじゃないかなと?大抵の人はそう思ったはずです。

そしてタイムトラベル関連作品は数多く観たけれど、その作品作品によって”過去改変の影響の解釈”が変わるのでどの路線で行くのかなと?そこが問題でした。

どういう事か?解りやすく説明するため2つ例を挙げます。

例えば『バック・トゥー・ザ・フューチャー』の世界観でいえば、過去に戻って改変を行えば未来(現在)にダイレクトに結果が反映されるパターン。過去改変可能な世界

けれど『ドラゴンボール』の未来トランクス編のように過去に戻って人造人間を壊しても一度確定してしまったトランクスの元居た時代”人造人間に滅ぼされた未来”は変わらないままで、”人造人間に滅ぼされなかった未来”という新しく分岐した平行世界が出来るパターン。過去改変が不可能な世界

分かりやすいのは前者。けれど仮に過去改変を行えたとしても前者には問題もあります。全宇宙の人口が半分になった世界の未来で産まれた命は、全宇宙の人口が半分にならない世界に書き換わることで産まれなくなってしまう可能性があるからです。過去を変える行為は1度確定した未来を殺すと同義でもあるから。

だからトニーは葛藤したんじゃないかと、愛娘の命をそんな天秤に乗せたくないもの。タイムトラベルは出来る出来ないで言えば多分出来る可能性がある。だから否定していてもずっと理論は考え続けてた訳で、技術者の性ですね。ただし前述したリスクを考えなければという前提条件がある。

初めて家族を持ち愛する娘も出来た。失いたくない掛けがえの無いもの、その一方で失ってしまった掛けがえの無いもの・・・消えてしまったピーター・パーカーの写真を見るたび心を痛めるの繰り返し。

トニーがヒーローを続けているのは”己の過去の過ちの清算の為”な訳でそれでも決断を悩む背中を押したのは妻となったペッパーさんなのが意外でした。そしてタイムトラベルを行うことになる訳です。本当に苦労人だよ

その結果、まさか『エンドゲーム』が『シュタインズ・ゲートゼロ』の路線で話が進むと思ってなかったけれど。

この映画を”タイムトラベルによる過去改変”だと思ってるとまた感想が違ってくるかもしれません。過去に戻ってインフィニティ・ストーンを一時的に借りて、使ったらまた元の時代に返す。”確定した未来を変えず結果だけを変える” これが今回の目指すミッション。

なので『バック・トゥー・ザ・フューチャー』をはじめとする数あるタイムトラベル作品を知っているとなお面白い。というか知らないと分かり辛いネタまであるからある程度、映画を知ってる前提の話になってます。

トニーが「あれは量子物理学的におかしい」と真面目にツッコミみいれてたけど、SF映画にそれを言うのは野暮だろ!wあんたのスーツだって格好良いけれど物理的に色々おかしいからな!w

『エンドゲーム』で好きなシーン

タイムトラベル作品にロマンを感じるのは現在では会いたくても会えない人と、もう一度出会えることですかね。『ドラえもん』ならのび太とおばあちゃんのくだりとかに特に弱いんですよ。

『エンドゲーム』でもトニーは父親と、ソーは母親と、スティーブは恋人と再会を果たします。三者三様で泣けるシーンです。

スティーブは基地内で偶然にも恋人であるペギーに遭遇するものの、ミスの許されない時間制限の任務中なのでブラインド越しに眺めるだけです。向こうは気付かないのがまた切な過ぎる。本当は会いたい、話たい、この手で抱きしめたいって感情があるんじゃないかな

トニーは正体を伏せたまま、父であるハワードにアドバイスを求められ「金で時間を買えたためしがない」とかつて父親から言われた言葉を返すのがね。別れの際に父の執事の名前がジャーヴィスと判明しサポートAIの名前って彼の名前から取ったのかな?と考えながら見てました。ちなみにこの基地内にスタン・リーも出演しているので探してみてください。

ソーはアスガルドにて母親と再会し正体を隠そうとするものの、即座に見破られます。顔をぐしゃぐしゃにして泣く、自分が情けないやらなんやらで、まぁ今の姿見られたくないよね。そしてこの日、母が命を落とす事も知っているから。どんなになってもあなたはあなただと励まされ、過呼吸ぎみでパニック症だったけれど、それでもその眼には力が戻った気がします。現在で砕け散ったムジョルニアもこの時代には健在。その手に呼び寄せると来た、ちょっと時間が掛かるのが本人劣化してるからかw持ち去って良いのかよ!って突っ込みは野暮ですよ。


ちょっとだけ不満に感じるシーン

『スパイダーバース』のピーター・B・パーカーといい、今回の自堕落になってしまったソーといい。ヒーローをおっさん化、ぽよんぽよんお腹にするの流行ってるかい?激しい戦いの中でカロリー消費して元の身体に戻るかと思ったら戻らないのかよ!wって思ってる人多そうだなぁ、自分もです。

あとハルクの人格はサノスに肉弾戦で一度打ちのめされてから引っ込んだままでしたね。ブルース(バナー博士)がガンマ線を浴び続けることで脳と筋肉の融合化に成功し、ブルースの人格でハルクの力を使えるようになった解決法は正直「え?それで良いの?」でした。そこはハルク人格でリベンジマッチして勝たないのかよ!あの手の付けられないバーサーカー、ハルクが還ってきた!ってやってほしかったなぁと。

そしてキャプテン・マーベルの強さの振り切れ方、伊達にマーベルの名を背負ってはいない。登場キャラの中で群を抜いてるというより次元が違うよwただゲームで言ったらバランス崩壊レベルに感じてしまいました。巨大主力戦艦を一人で撃墜・・・いや格好良いよ!でも緊張感がね。サノスもストーンの力借りて攻撃逸らすのやっとでしたから・・・強過ぎてもうあいつ1人でいいんじゃないかな?と思ってしまうぐらい。序盤と終盤しか登場できなかったのこれが原因な気がしないでもない。

『エンドゲーム』における3つのヒーロー像

これはあくまで私的な意見なので読み流してもらっても構いません。

エンドゲームは大まかに3つのヒーロー像に別ける事ができます(メインで活躍した人のみ)

1.超人ヒーロー型

事故や実験によりその身に超人的な力を宿してしまった人達。(異星人も地球人と比べると超人並スペックなのでこちら)とにかく戦い方が派手。キャップが地味呼ばわりされるのはこのカテゴライズだからじゃないか?と思ってる。ソー、スティーブ、ブルース、キャロル等

2.達人ヒーロー型

自身の戦闘経験とスキルのみで超人たちと肩を並べて戦う人達。ナターシャ、クリント等。シリーズで毎回ハラハラしながら応援してるのがこの達人型だったりします。だって生身だもの、キツイ一撃喰らえば死んじゃう可能性が一番高い。そして今回どっちかまたは両方死ぬんじゃないかと思ってたら案の定・・・ナターシャ!(泣)

3.パワードスーツヒーロー型

とんでも科学力だったり謎理論と超技術で作ったスーツを身にまとって戦う人達。装備在りきの浪漫型ヒーローでもあるため生身の戦闘力はけっこうバラツキあり、着る人次第。トニー、スコット等


もうこれ1と2に3着せたりすればいいんじゃね?とか思ってはいけない。ヒーローの持ち味が死ぬ場合もあるから。皆アイアンマンはなんか嫌だw


最も好きなヒーロー2人の話

キャプテン・アメリカについて思うこと

彼の最後の決断についてはキャップ好きの中でも意見が分かれそうです。なのでここでは正直な自分の意見を述べます。

「約束のディナーには遅れそうだ」

そう言ってから70年間、氷り漬けでその後アベンジャーズとして活動してたわけだから、実質100年振りぐらいに恋人と過ごしたって良いだろ!

ヒーロー「キャプテン・アメリカ」としてではなく、一人の男「スティーブ・ロジャーズ」として普通の人生を送った事に不満があるファンも居るでしょう。原作ではペギーとは結ばれなかったけれど、姪と恋仲になったり、超人血清の効果が切れ老体にもどるわけですから。

ストーン返却後も「キャプテン・アメリカ」として戦い続けて欲しい気持ちも自分の中に無いかと言えば、あります。けれど・・・

「君も自分の人生を生きたらどうだ?」

『アベンジャーズ』でトニーから皮肉交じりに言われた言葉ですが、けっこう的を得てた台詞だと思います。正義感や責任感からかスティーブ自身が見ていなかった部分でもあります。

「キャプテン・アメリカ」は米国の”平和の象徴としてのプロパガンダ”がそもそもの始まりです。兵士として国や世界の平和が最優先、そこに自分の人生が介入する余地はありません。

今は亡き親友トニーのアドバイスに従って自分の人生を生きた結果

「素敵な人生だった」

最後まで戦い抜いたんだから、それぐらいのご褒美があってもいいじゃないですか。そういう幸せな世界線があっても良い様な気がします。サムの「ペギーとはどうだった?」という問いに「それは胸に閉まっておこう」と答えるも、このとき薬指に指輪が見えるのがまた、ね。

そして年老いたキャップの後姿を見て悟ったように微笑むバッキーの表情良いよね。やっぱり親友、理解が早い、もうそれだけでもう十分だぜ。今にして思えば過去へ行く前にスティーブとの会話で「キャプテン・アメリカ」として戻ってくる事が無いのを察してたんだろうな。

「帰るまで馬鹿をやるなよ」「お前がいなきゃ出来ない」

だからこそタイムトラベル直前に、かつて別れの台詞になってしまった言葉を交わしていたのかなと。お互い台詞が逆になっているのがまた良い。

過去に戻って特定の人物に影響を与えても未来は変わらないとバナー博士も明言していました。(過去へ行くならサノスの赤子の頃まで戻って殺す案が出た時。)

「それはその人には未来でしかなく、これまでいた現在は過去でしかない。これまでの未来は変わらない」だったかな。もし過去に残る事で未来が変わってしまうのなら、彼はこの選択肢は決して選ばなかったはずです。

スティーブが過去に留まっても過去改変が起きないからこそ、恋人であるペギーと共に生きて、おそらくペギーを看取った後でGPS装置を使って元の時代へ飛んだんじゃないかと。戻るポイントがズレたのもその為かなと勝手に補完してます。そして自身の象徴である盾を後進であるサムへ渡します。

「君のだ、君に託す」

これが次の世代へ変わることを意味しているから寂しく感じてしまいます。それでも

本当にお疲れ様キャプテン! と言ってあげたい。

アイアンマンについて思うこと

アベンジャーズシリーズ一番の苦労人のような気がしないでもないトニーも本当にお疲れ様。基本アベンジャーズが国に頼らず活動出来たのも彼の資産があったからだし、メンバーが壊した建物(主にハルク)とかの損害賠償も彼が払ってたり、災害復興支援団体を立ち上げ寄付を行ったのも彼です。そして一番ブルーレイで見返してるのも『アイアンマン』シリーズです。だってアイアンマンのスーツは浪漫というかパワードスーツ好きには堪らないデザインじゃないですか!搭載されてるAIも好きだしトニーもヒーローらしからぬ所が好き。彼は宇宙で遭難した時も、最後の戦いに赴く時も万が一を考えて必ずメッセージを残しています。こいう打算的で人間臭いところ良くないですか?最後にストーンを使う直前もストレンジに目配せして1400万605分の1の勝機かどうかをジェスチャーで伝えてもらってます。ただし、ストーンの力を行使すれば間違いなく自分は死ぬ。

彼はヒーローとして戦っていますが決して精神も肉体も強いほうではありません。また弱い人々を守るためというスティーブのような理想も持っていません。拉致された時スターク社が売買した兵器が戦争でどういう使われ方をしたかを身を持って体験した事で、その過去の過ちを清算する為戦っています。どちらかといえば罪滅ぼしに近いのかな。

そんな彼が最後に「私がアイアンマンだ」と指を鳴らしてストーンの力を使うわけです。あの場でヒーローらしからぬ彼が一番ヒーローだった。

そしてトニーの葬儀の参列者の中に『アイアンマン3』でトニーを手助けした少年が青年に成長して参列してるのがまた時の流れを感じさせて涙を誘います。

スティーブが前(未来)を見て、トニーが後ろ(過去)見てる。そんな背中合わせの2人が大好きでした。

まとめ

3時間映画なので短く書こうと頑張ったけれど、どうしても長くなってしまいました。各々の世界からヒーローとその仲間が続々と登場するシーンはお約束の王道展開だけれど凄く燃えたし

「アベンジャーズ!アッセンブル!」の掛け声と共に駆け出すヒーロー達は圧巻の一言。いやー楽しかった。ツッコミどころも多いのはそれを肴にしてマーベルヒーロー好き達とお酒を飲みたい。

そしてマーベルヒーロー作品の事を聴かれたらこう返すんですよ

「3000回愛してる」と

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