S. Terada

英日翻訳者。出版翻訳&記事・マーケティング翻訳。訳書『最新科学が証明した脳にいいことベ…

S. Terada

英日翻訳者。出版翻訳&記事・マーケティング翻訳。訳書『最新科学が証明した脳にいいことベスト211』(文響社)。英語教師歴はそこそこ長い一児の母。

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    イギリス文化やイギリス英語についての投稿まとめ

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【しらふ日記】 飲みたい理由を理解すれば禁酒も楽になる

昨日の記事では、なぜ禁酒をしているのかについて書いた。今回は、そもそもなぜお酒を飲みたくなるのかについて書きたい。 まず大前提として、飲みたくなるのは脳がアルコールに依存しているからだ。大変な一日が終わって、「あ〜、ビール(あるいはワインでもウィスキーでも)飲みたい!」と思うなら、程度の差こそあれ、それはアルコールに依存している証拠だろう。こちらの記事で紹介したルイス・デイビッドの『The 10-Day Alcohol Detox Plan』でも以下のように書かれている。

    • 【しらふ日記】 なぜ飲まないのか?

      「今日は飲まない」  こう言うと、同席者からかならず「どうして?」と訊かれる。 私が禁酒をする最大の理由は、 「酒を飲むと生産性が下がるから」 これに尽きる。 いまの仕事は翻訳者。頭脳労働が95%の職業だ。脳はいちばんの仕事道具であり、命綱でもある。そんな脳が二日酔いで使えなくなると・・・・・・待っているのは職業的な死。つまり、禁酒は私にとって命をかけた戦いなのだ。 そう説明すると、「二日酔いになるまで飲まなければいいじゃん」と言われる。そう。その通り。もしそれが可能な

      • 【しらふ日記】 最初の山が一番たいへん

        前にソバー・キュリアスの記事を書いて以来、相変わらず飲酒と禁酒を繰り返している。本当は完全断酒が理想なのだが、飲みたいときは好きに飲んで、体の調子が悪くなったり仕事が忙しくなったりすると1〜3週間ぐらい酒を抜く、というスタイルで飲酒と禁酒を続けてきた。今年の夏は禁酒関連の書籍を読む機会が多くあったので、また禁酒にチャレンジしている。現在ノンアルライフ11日目。I’m 11 days sober. だ。これまで何度も繰り返してきた禁酒経験から思うところや得られた知見が溜まってい

        • 訳書『脳にいいことベスト211』が発売されました!

          7月初旬、翻訳を担当した『最新科学が証明した 脳にいいことベスト211』(原題:Brain Hacks)が文響社より刊行されました!某翻訳スクールの出版翻訳講座の授業初日、「いつか自分の名前で訳書が出せれば……」と自己紹介してから約2年。ようやくひとつの夢がかないました!本書の翻訳ばなしや感想を文章に残したいと思います。 『脳にいいことベスト211』とは?アメリカの大手出版社アダムズ・メディアにより編集・刊行された『Brain Hacks: 200+ Ways to Boo

        【しらふ日記】 飲みたい理由を理解すれば禁酒も楽になる

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          「春画」に見る翻訳の難しさと面白さ

          昨日放送されたタモリ倶楽部の「第1回春画脇役大賞」が話題ですね。 あいみょんさんが2015年に永青文庫で開催された春画展の図録を紹介していました。この春画展、当時はかなり大きな話題になりました。来場者数は4ヶ月間で20万人以上と、予想以上の大盛況だったもよう。私も見に行きましたが、こじんまりとした小さな美術館に長蛇の列! 芋洗い状態で春画を鑑賞しました。 実は、それに先駆けて開催された大英博物館での春画展を、2013年のロンドン滞在中に見ていたんです! たまたまタイミング

          「春画」に見る翻訳の難しさと面白さ

          英語の発音が一瞬で上達する方法【子音編】:RとTH発音のコツ

          前回に引き続き、今回は子音編です。 はじめに前回の記事と今回の記事に書いている内容は、英語の音声学をもとにしたものです。音声学については、海外大学院の専門的な授業から一般市民向けの公開講座レベルまで、計3回、3名の大学教授より学びました。その中で、知識を得ることで英語の発音について目からウロコが落ちる瞬間が山ほどありました。その中でも、私の発音の上達に特に役立った知識をブログに書いています。 おそらくこの記事を読んで参考にしていただけるのは、英会話では中級以上の方々かと推

          英語の発音が一瞬で上達する方法【子音編】:RとTH発音のコツ

          英語の発音が一瞬で上達する方法【母音編】

          英語の発音はずっと悩みの種でした。大学時代に英語の先生から「カタカナ英語ねぇ」とダメだしされて以来、数々の発音矯正の参考書を読んで練習しました(「単語耳」とか、フォニックスとか)。だけれどどれも中途半端な知識はつくけれど、それが上達している実感は持てず… それが、英語の音声学について学んだところ、一瞬でコツが分かりました!なぜこれまでの英語の先生達はこのことを教えてくれなかったのか! まぁたまたま私の英語学習スタイルに合っていただけかもしれません。ですが、もし今現在、英語

          英語の発音が一瞬で上達する方法【母音編】

          人生がときめくノンアルの魔法:Sober Curious (ソバーキュリアス)

          Would life be better without alcohol? 私は酒飲みだ。朝起きてすぐに飲むような重度のアルコール依存症ではないが、毎晩仕事が終わったら飲みたくなる程度にはアルコールに依存している。両親ともに酒好きで、お客さんをよんで家で飲み会をよく開いていたし、母が仕事で忙しい時には近所のなじみの居酒屋で晩御飯をとることもよくあった。つまり、子どもの頃からアルコールは生活の一部にあった。もちろん子どもの頃には飲まないが、酔って機嫌よくなる大人を見るのは好

          人生がときめくノンアルの魔法:Sober Curious (ソバーキュリアス)

          欧米文化圏におけるSmall Talk(雑談)の重要性

          small talk 〔親しい間柄での軽い〕おしゃべり、世間話 ・He is good at small talk, so he makes friends easily. : 彼はおしゃべりが上手なので、すぐに友達をつくれる。 ・Let's skip the small talk and get straight to the point. : 雑談は抜きにして、さっさと本題に入りましょう。 (引用元: 英辞郎on the WEB Pro)  数年前ロンドンに住んでいた時

          欧米文化圏におけるSmall Talk(雑談)の重要性

          ロンドンのスーパー・ダイバーシティ

          数年前、ロンドンに留学して最も驚いたのは、多種多様な人種・民族があふれているということです。 ロンドン居住者の民族構成ロンドンに住んでいる人々のエスニック・グループについて、イギリスの国政調査(2011年)よりデータを抜き出し、グラフにしてみました。 データ元:Census 2011 (Office for National Statistics 2011) まず驚いたのは、ロンドンの総人口が800万人強ということ。あれ、首都なのに意外と少ない? ロンドンって大都市のイ

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          洋書で現代ミステリ!英語学習にオススメのミステリ・シリーズ

          私の英語力の大方は多読で身についたものだと思っています。 私が洋書にはまったきっかけはハリー・ポッター。2巻まで翻訳版を読んでいて、3巻の翻訳が待ちきれずに洋書に手を出しました。最初は英語で読むことに抵抗があったのですが、物語の面白さに引っ張られ、スルスルと最後まで読了。その後はハリー・ポッター・シリーズは全部英語で読んでいるし、ミステリやラブコメ系や中心に洋書多読に励んでいます。 洋書で読むことのメリットは「翻訳されていないものが読める!」こと。洋書を読むようになって、

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          ウィルス陰謀論なら『インフェルノ』が面白い

          ダン・ブラウンのラングドン教授シリーズが好きです。『天使と悪魔』『ダ・ヴィンチ・コード』は何回か読み返し、映画もそれぞれ3回以上は見ています。 舞台となった場所も、米国が舞台の『ロスト・シンボル』以外はほぼ制覇しています。 『天使と悪魔』に出てきたベルニーニ作の「聖テレジアの法悦」や、 『ダ・ヴィンチ・コード』のロスリン礼拝堂も訪れました。 ロスリン礼拝堂はスコットランドのエジンバラからバスで30分ほど。ローマやパリと違ってなかなか訪れづらい場所です。『ダ・ヴィンチ・

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          近くて遠い東アジア──韓国人・台湾人と話して面白かったこと

          イギリス留学中は東アジアの留学生とも友達になりました。タイやシンガポール、フィリピンから来てる人たちとも仲良くなったけれど、やっぱり感覚が似ているなぁと思ったのは韓国人と台湾人。音楽やテレビドラマ、映画などのポップ・カルチャーはかなり共有しています。例えば、日本の人気少女漫画「花より男子」は韓国でも台湾でもドラマ化されていますし、日本に入ってきている韓流文化は言わずもがな。 韓国・台湾というと、日本が終戦まで統治していたことで、様々な歴史的・政治的な課題があります。特に韓国

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          密です!

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          米ドラマ「リベンジ」が廃人必須の面白さ

          最近、アメリカのドラマ「リベンジ」にはまりすぎててヤバいです。あいている時間ずっと見ています。子どもの相手するよりリベンジ見たい、というくらい完全に「リベンジ廃人」化しています。「外出自粛中で家にいるの飽きた~!」って方は是非!いったん見始めるとテレビの前を離れるのが嫌になるくらいはまりますから。 リベンジってどんなドラマ?タイトルの通り、「復讐」しまくるドラマです。主人公のエミリー(本名アマンダ)は、大好きな父親が飛行機テロの罪を被せられて死んでしまったことについて、罪を

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          英国のフットボール(サッカー)文化

          イギリス留学中、フットボール(サッカー)の試合を見に行きました。(イギリスでは "soccer" でなく"football"の呼称が一般的です。 )観戦したのはアーセナルFCの本拠地、エミレーツ・スタジアムです!対戦カードはアーセナル対ハル・シティ。もともと野球派なのでサッカーにはあまり興味がなかったのですが、留学生仲間がチケットを安く譲ってくれたので(たしか27ポンドくらい)、イギリスのフットボール文化を体験しに行きました。その時に感じたことの記録です。 フットボールは男

          英国のフットボール(サッカー)文化