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欧米文化圏におけるSmall Talk(雑談)の重要性

small talk
〔親しい間柄での軽い〕おしゃべり、世間話
・He is good at small talk, so he makes friends easily. : 彼はおしゃべりが上手なので、すぐに友達をつくれる。
・Let's skip the small talk and get straight to the point. : 雑談は抜きにして、さっさと本題に入りましょう。
(引用元: 英辞郎on the WEB Pro) 

数年前ロンドンに住んでいた時は、お店や道ばたでやたらと声をかけられました。一人だからと油断してボーっとしてるときにいきなり声を掛けられると、咄嗟に英語が出てこなくて焦るので、常に英語で答えられるモードにしておく必要がありました。

よくあったのが「○○にはどうやって行けばいいの?」という道案内系。住んでいたところがロンドンの中心街だったため、観光客が多いのでこれは仕方ないです。分かる範囲で教えてあげました。しかし、明らかに東アジア人の私に道を尋ねるのが多人種が住むロンドンらしいですね。だって東京の街中で、観光客が白人さんや黒人さんに道を訊くことってあまりないんじゃないでしょうか。(ロンドンの民族構成の多様性については前回記事もご参照ください。)

たまにあったのが洋服の買い物中。他の買い物客から話しかけられるんです。ある時は、私が持っている服を見て「その服どこにあったの?」。「あそこの柱の下ですよ」と教えてあげました。またある時は、服をその場で試着しながら、「ねえ、ねぇ、これどう思う?似合う?」。店員さんと間違われてるのかな、と思いながら、"You look gorgeous!"と答えときました。店員さんから話しかけられることは予想できるけど、まさか他の買い物客から話しかけられることは予想していなかったので、最初は驚きました。やがて慣れたけど。

そして一番多いのが、お店の人とのsmall talk。例えばカフェでコーヒーとサンドイッチを買うとき。レジ係の強面のおじさん店員から、
「調子はどうだ?」
「午前中はよく働いたか?」
「天気がよくなってきたな」

と矢継ぎ早に話しかけられたり。笑顔で必死についていくのがやっとでした。

また、ロンドンのユニクロの店員さん(北欧系かな?)からは、
「おまたせしてごめんね!」
「このお店は初めて?」
「どこから来たの?ロンドンは長いの??」
「日本人なの!日本にはユニクロいっぱいある?日本のユニクロには行った事ある??」
「日本は行ってみたい国の一つよ!」

と、やたら愛想よく話しかけられたこともありました。北欧系の人は総じて愛想の良い印象です。

日本でもちょっとした雑談はとても重要です。これまでの仕事の経験からも、人間関係を円滑にするために雑談が重要であることはとてもよく分かります。だけど欧米では、その「雑談をする人」の範囲が広い気がするんです。顔見知りじゃない初めて会った人、この先会わないであろう人、ともsmall talkをする。

以前、カナダ人の友達と日本の「合コン文化」について話をしたことがあります。その時彼女が言ったこと。
「なんでわざわざ出会いを目的としたパーティをするの?だって出会いなんかそこら中にあるでしょ。バーとか、犬の散歩してるときとか。」 
(あ、それ、私が大好きなアメリカドラマ "Sex And The City"で見たことある!バーや犬の散歩中に連絡先交換するやつ…) 

彼女曰く、
「カナダでは知らない人とでもちょっとしたsmall talkをするのが普通。カナダは複数の文化、複数の人種が集まって成り立っている国だから、お互いに歩み寄ってできるだけ"くっつこう"という意識が強い。そのために必要なのがsmall talkよ」
とのこと。

なるほど。雑談って私が思っている以上に重要なんですね。だけど、長く英語を学習してきて思うこと。

雑談が一番難しい!!!

プレゼンみたいに事前準備できないし、話の流れがどうなるか予想できないし、スラングとか慣用表現多いし、何より、話す内容がとっさに浮かばない!

ははは、英語の問題というより、コミュ障なのが問題なのですね。私のような人は、まず話したい内容を作ることが大切なようです。
以下、small talkの重要性についてのforbesの記事を貼っときます。ネイティブ話者にもsmall talkが苦手な人がいるようで、ちょっと安心しました。


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