本当は誰かを撮るより、撮られる存在になりたかった私。
自分が「可愛くない」と気付いたのはいつだろう。
はっきりとは、覚えてないけれど、私はある日を境にカメラを向けられるのが嫌いになった。
インスタグラムやツイッターでいいねをたくさんもらっている女の子は、とても可愛くてキラキラしてて、それでいて個性的で…アイドルのような、はたまたお姫様のような存在だ。
可愛い。可愛い。可愛い。
そう心で呟きながら、写真を保存しまくる私はストーカーのようなコレクターのよう。
そして同じく、いろんなカメラマンのポートレート写真を見るたび、この構図いいなとか。被写体の人素敵だなとか。景色いいなとか。色んなことを考えながら保存する。
別に誰かに見せるわけでもない。ただそっとアルバムに保存しては、時々眺めている。
私はとにかく容姿に自信がない。多分、可愛い子と並べられた写真を見てそう思ったのかもしれないし、遠回しにブスと言われたからかもしれない。
今はカメラアプリが進化していて、とにかく別人かのような顔で写真が撮れてしまう。自分の本当の容姿から目を背けることができる、この画面のままでいたいほど。
肌は綺麗だし、目は少し大きくて鼻はすらっとしていて、唇も控えめで、顎のラインは引き締まっている。
現実とかけ離れるほど、鏡を見るのは辛く、カメラで撮られた写真に絶望感を抱いてしまう。
横顔を撮られようもんなら、ほっぺは盛り上がり、Eラインは整っておらず、二重アゴが見えている。
正面から撮られても、顔はむくんでいるし、ぎこちない笑顔になっている。
体型に触れるのはもうやめておこう。
そんな私が、撮られる存在になりたいだなんて大それたことだと思うようになっていた。
でもやっぱり思ってしまう。
彼に何気なく撮られた写真を見て、私こんな表情してるんだとか、そういうトキメキが欲しい。
どんな写真を撮ってもらっても、私は可愛くない。としか思わない。
元が良くないと、そんな願いも叶うことがないのかもしれない。
パシャッと鳴るシャッター音に気付いて、
「ちょっと〜!勝手に撮らないでよ〜」
とふくれっ面をして、またその顔を写真に撮られる。
「ごめん、可愛いからつい撮っちゃったよ〜」
と2人でじゃれ合いながらお互いを撮り合うような…そんな理想をいつまでも描いている。
でもそれが叶わないから、私は彼を写真に収めて満足している。
可愛くなりたい。美容整形をしたら、好きになれるのだろうか。色々考えるけれど、現実問題、お金も時間も勇気もない。ただ増えるのは知識だけ。
私は鬱の薬の副作用でだいぶ体重の増減を繰り返した。この1年くらいで10kg以上増減したのだ。正直とても苦しかった。でも落ち着いた今だから、まずは体型だけでも自信が持てるように、少しずつ体重を落とそうと思う。
痩せることは、1番の整形という言葉を信じて。
だいぶ長い道のりになりそうだけれど、写真を撮られる側にもなりたいから、努力しようと思った。
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お仕事中のドリンク代にさせていただきます。ちょっといい紅茶を買いたいです。