朱い空が、落ちてきた日。
台風が去った日は、いつも見慣れた景色とは違う世界が現れる。
窓をグラデーションに染めた、見たことない色に誘われて外へ出る。その瞬間、新しい旅の扉が開かれる音がした。
眼に映る世界と共に、あるバンドのフレーズが出てきた。お気に入りのナンバーが頭の中で流れる。何百回と聞いたメロディーは、私にとって青春の曲。
あの人が、どんな景色を浮かべながら書いたのか一生わからないし、わかるつもりもない。
だけど、この景色を眺めた時、自然と出てきたのだ。その瞬間、私は歌の世界へとトリップした。
その曲は、こんな空の下で、色で、匂いで。
心も身体も優しく包み込むのは、いつだって美しい世界なのだ。
お仕事中のドリンク代にさせていただきます。ちょっといい紅茶を買いたいです。