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UX専門デザイナーの仕事はみんなで同じ景色を見られるようにすること #UXデザイナー #UIUXデザイナー

こんにちは、VoicyでUI/UXデザイナーをしているスタミです。
7月〜8月にかけて私がパーソナリティを務めるVoicyチャンネル「プロダクトハック」に毎回2名ずつ、合計8名のデザイナーさんをゲストに招いてのデザイナートークセッションをお届けしてきたのですが、毎回私の直面している課題に対して大変参考になるお話やデザイン界隈の今がよくわかるお話ばかりだったので、しばらくそれらの放送の書き起こし記事を投稿していくことにしました。
UI/UXデザイナーはもちろん、PdMやその他の職種でもデジタルプロダクトに携わる方でしたら参考になるお話ばかりかと思いますので、音声、テキスト、またはその両方でお楽しみください🙏

初回はなんと、ゲストが得意とするAIを使った収録音声からの書き起こしテキストをご提供いただいたトークセッションをお届けします。

🎙トークテーマ
「UX専門職とUI/UXデザイナーってどのくらい違うの?」

🎉ゲスト
Experience & Prompt Designer しょーてぃー
事業会社所属デザイナー フルサワ


事業の企画をデザインに変換する翻訳者

スタミ
本日はテーマを設けてまして、「UX専門職とUIUXデザイナーってどのくらい違うの?」っていう。

きょーちゃん
めちゃめちゃ興味ありますね。結構もう UX UI ってある程度セットで語られちゃうことも増えてきているからあんまりちゃんとそれぞれの専門性というか…ちょっとフワッとしちゃってるなっていうふうには個人的に思ったりしてました。

スタミ
そうですよね。そこへ来てしょーてぃーさんは UXだけを担当されてきているっていう。

しょーてぃー
そうですね、自分の事業会社で UX デザインをやっていたんですけど、ずっと本当にグラフィックとかUIのデザインっていうのは実際に自分でやることはなく、いわゆるUXデザインっていうのだけをやってきていますと。
だから大きい違いとしてはビジネスの方だったり企画マーケティングの方と一緒に企画に入ることがまずは多いっていうのは1点あります。で、その人たちがビジネスでこういうことを達成したいんだよねっていうことを最終的に「それってユーザーに対してどういう価値があるんだろうか」っていうところに変換するっていうのが主な役割かなぁ。

スタミ
すごいちょうどいいですよね。居てほしいです。

きょーちゃん
そう、さっきもお話ししてて、やっぱり今のところそこが親随なんだろうなって思いつつ、結構現場では「事業対UX」みたいな話もあったりするじゃないですか。もちろんそこって本当は一体化していくべきなんだけど、それを繋げるにはどういうスキルとか、どういうことを頑張ればそこにいけるのかな?って思ったんですけど。

しょーてぃー
これは難しい話ですね。自分が好きな言葉でD.SCHOOLっていうスタンフォートでやってるデザインスクールあるんですけど、そこは3、4年前かにD.MBA(デザインMBA)っていうデザイン版のビジネス学校みたいなものを開校したんですね。そこで「ビジネスコンフィデンス」って言葉を言っていて、デザイナーさんがやっぱり持つべきはまずはビジネスに対する苦手意識みたいな、数字を聞いたら、KPIという言葉を聞いたらなんかもうアレルギーみたいな。

スタミ
よくいますからね。(笑)

きょーちゃん
苦手ってなる。(笑)

しょーてぃー
その辺、コンフィデンスにたどり着くまでのいくつか勉強とかね、経験とか必要だと思うんですけど、まずはそのアレルギーを無くすっていうのは結構大事なんじゃないかなって思いますね。

きょーちゃん
めちゃくちゃ大事ですよね。 私もアレルギーないと言ったら嘘になるというか、「データかー…」ってなってしまう。
最初からそういうの大事だなって思ったのか、やっていくうちにそこが大事だなって思ったのか、そもそもそういうものを知っていて UXデザインをやりたいと思ったのか、どんな風にUXデザインにのめり込んでいったか、その道に行こうってどういうプロセスでなっていったんですか?

しょーてぃー
一番最初本当にUXデザインっていいなっていう風に思ったのは、もともと自分はストリートダンスをやっていて、中学3年生くらいの時に始めたんですけど、自分は才能がないなって当時から感じていて、みんな音楽かかったらすごい良い舞台を作る人もいるし、あんな動きができるんだって思って、俺なんか絶対思い浮かばないよみたいなのがあったんですけど、いろんな舞台を見ているとやっぱり観客を盛り上げる感情曲線の作り方とか、こういうふうに思ってほしいからこういう動きをしているんだな、みたいなのがなんとなく見えてきて、当時たまたまゼミでサービスデザインていう「イノベーションをどういう風にしたら起こせるんだろう」みたいことに取り組んでたところで、ちょっと顧客リサーチとか学んで、そういうのをちゃんと可視化今まででいうカスタマージャーニーとか、可視化するものがあるんだって。
これって要するに俗人化していなくて自分でもなんか人のこと感動させたいとか、思ったように使ってなんかサービスを使ってもらえるのかもしれないって思った時に、それがダンスを重ねた時にもうちょっとやってみようって。

きょーちゃん、スタミ、フルサワ
えー!!!

スタミ
やばっ!
いや、ダンスの話始まった時に「なんか長そうだな」って思った。でもすごいスピードでそっちに(笑)

しょーてぃー
トークセッションの尺が10分て聞いてるので(笑)

きょーちゃん
へ〜、ダンスがUXに紐づいた人ってしょーてぃーさんしかいないじゃないのこの世に(笑)
面白いですね。感覚とかセンスとかじゃなくてちゃんと再現性のある形に、理論に落とし込めるみたいな興味があったみたいな感じですか?

しょーてぃー
おっしゃる通りですね。再現可能性がある程度を担保される。で、いろんな人がそのように取り組んだ時に同じフレームなのか同じような思考プロセスとかを辿ってある程度いいものができていくよみたいなところって面白いなと思いましたね。
ただ先ほどの話で最初からビジネスに理解があったのかっていうとやっぱりそうではなくて、いい舞台作ろうっていうのは多分「いいプロダクトをとりあえず作るためにちょっとユーザー調査しようぜ」みたいな。わりと変わらなかったですね。
そこは事業会社に入ってからも辛い風あたりを何度も感じる中でどうしたらいいものっていうのを届けられるんだろうかっていう、やっぱりそこはだいぶ悪戦苦闘…正直何年もありましたね4、5年ぐらいはあったかなと思いますね。

フルサワ
逆に4、5年を経た上で何が紐解けて少し楽になったんですか?

しょーてぃー
それは難しい質問ですね。もちろん自分の要因だけではなくてやっぱりKPIとかも同時に進化していかなくちゃ実はいけなくて、自分の中で「エクスペリエンスKPI」とか呼んでるんですけれども。
こういう印象を与えたらユーザーさんってどうなるんだろうか?で、普通はそういう2つだとビジネスの人って「いやそれってCVR上がるのか分かんないじゃん」っていう風になるんですけど。結局CVR上がる要因とかっていうのをいくつかに分解できて、例えば「ECのカート、そこに物が入っていく、そこの保有感がすごい良いと思ったから自分は買ってる」とか言ったら、その保有感の作り方っていうのもUXもそうですし、保有感を出すんだったらデザイナーさんはどういう出し方があるんだろうかっていう表現レイヤーのことを考えればいいんで、そこのビジネスからその中間に必要なその心理とか態度変容っていうところそれプラスそこのKPIみたいなものが結びついていろいろ提案もしやすくなったりとか逆に言うと向こうからのビジネス課題っていうのを分解して最終的に要件に落とし込めるようになったっていうのは多分大きい。

スタミ
聞けば聞くほどデザイナーにとって必要な翻訳者ですよね。

きょーちゃん
本当「翻訳者」ってすごいなんかしっくりくる。ビジネスとデザインのクリエイティブみたいなところが。実は本当は同じ方向を目指すべきなのにちょっとこう、現場で言うと言語が合わなくて対立しちゃうみたいなことがある中でしょーてぃーさんみたいな方がいらっしゃると、そこが繋がるイメージありました。

みんなで同じ景色を見られるようにする

スタミ
UXの専門職の人ってUI/UX デザイナーとの間に立ってめちゃめちゃいい翻訳してくれそうな職種の方だなっていうことがわかってきたんですけど、じゃあ逆に UI/UX デザイナーっていうのは「UX」と付くからには一体何をしとるんじゃい?っていうところを挙げていってみたりしてみますか。

きょーちゃん
普段自分たちのお仕事の領域の中で「ここは UX デザインやっとるな」って思ってる時何をしているかですね。

スタミ
私「デザイン」って言ってるのにリサーチしてる時にすごいUX のことについて注目してるかもって思ったりしてます。

きょーちゃん
リサーチって例えばどんなことですか?

スタミ
ユーザーに直接話を聞くインタビューとかは結構そのユーザーの体験の話とかを直接聞くので、今「UXのことすごい考えてる」って認識するんですけど、それでもデザインをまだしていない段階の話なので、これって実はデザイナーの領域なんですかね?どうなんだろう?

きょーちゃん
確かに UXリサーチャーという職もありますもんね。
フルサワさんはどうですか、UXやってるなっていうフェーズでは何やられてますか?

フルサワ
やっぱりデプスインタビューしてる時ってユーザーと直接話してるからだと思うんですけど、めちゃめちゃ顧客設計、顧客の体験設計にやっぱりフォーカスするじゃないですか。UX全振りで考えられる瞬間ってやっぱりインタビューだなと思いますし、かつインタビューの中で例えばプロトタイプを使って触ってもらいながら体験設計これで問題ないんだっけみたいな話を持っていきたいってなった時に、ユーザーがいなくてもプロトタイプを作っている過程でもやっぱりめちゃめちゃユーザーのことを考えて設計をするので、そのフェーズもすごい自分UXって領域に両足ちゃんと浸かってるなって思うかもしれないですね。

きょーちゃん
ユーザーの解像度をめちゃめちゃ上げている時みたいな感じなんですかね?

フルサワ
確かに集約するとそこに落ち着くような気がします。

きょーちゃん
やっぱり私たちは「誰に何を提供しようとしているのか」みたいなところをすごい掘り下げているフェーズがUXなんじゃないかって思っているかもしれないですね。

フルサワ
「何のために」「誰のために」って考えている時間はすごい距離が近いんじゃないかなと思います。

しょーてぃー
そこはやっぱり自分も共感する部分もありますね。N1に思いを馳せる瞬間っていうのは個人的にやっぱり大切だなと思いますし、そこから抽象的に机上で、パワポの上でやってたものとは違う発見とかがあるので、「これが生の言葉だな」とか「これが生の行動なんだな」っていうふうには同時に思います。
でも自分の中でもう一つ、そのUXにはいくつか階層があるのかなと思っていて、今のは結構リアルな話、ちょっと短期的な話のことが多いんですけど、半年とか1年とか使ってもらう時のより長いいわゆるジャーニーとかどういう育成のフローを描くのがいいんだろうっていうのもパッとはそこの場では見れないですけど、それはUXかなっていう風には思ったりはしますし、そこのいくつかレベル感があると思うんでそこは意識してそうですね。頭切り替えてるかなって気はします。

きょーちゃん
時間軸みたいなものの意識っていうところですかね。

しょーてぃー
そうですね。時間軸と、あとはいわゆる「これ使いにくいな」みたいな話なのか、それとももっと感情を動かすような仕掛けみたいなものを取り入れてる時。例えば前者だったら結構ユーザビリティとかそういうところになると思うんですけども、よりプロダクトのコンセプトを反映している、Voicyだったら録っている時になんかその自分があたかも収録スタジオにちょっといる感覚がするとかってもしかしたら作れるかもしれないとか、そういうのってちょっとまた違うと思うんですよね、毛色が。そういう体験は頭の使い方が分わかれている気がしますね。

きょーちゃん
特にその半年一年みたいな、長期で考えるのってすごい難しい。短期だったら本当インタビューだったりとかその場でプロトタイプ触ってもらってどう感じるかみたいなのである程度拾えるけど、長期ってどう設計していくのかなって思いました。

しょーてぃー
そうなってくると現実的にやっぱりそこでデータが必要だったりとか、ビジネス側の力っていうのはすごい必要になってくるんですよね。ログが取れてたりとかするのと、僕らがある種線ではなく点的に集めたデータともう少しログデータを掛け合わせたりとかすると徐々に解像度が上がっていくので、ビジネス側の人が定性の情報欲しいって思う時もあれば、僕らもUXを解像度を高めるためにデータがないときついなとっていうのでお願いをしたりとかっていう時もあるのかなと思いますね。

フルサワ
確かに。

きょーちゃん
そうですよね。 だって1年間お付き合いしながらインタビューし続けるとかできないですもんね(笑)そこはもう全体の傾向みたいなところから読み解くみたいなことも大事ですもんね。

しょーてぃー
そうですね、その傾向っていうのもそうなんですけど、傾向っていうのはあくまでも今ユーザーさんがそうなってしまっている。それはいいか悪いかっていうのは僕らはやっぱり判断しないといけないと思うんですね。「UX的には良いかもしれない、悪いかもしれない」「ビジネス的には実はもっとこういう行動とかユーザーの状況に持っていかないとちょっとお金にならないんだ」っていうことも現実的にはあるわけで、そこをやっぱりちゃんと戦略とかプロダクトのKPIとかとすり合わせて、「じゃあ右じゃなくてちょっと左に持っていかないといけないんだったらUXもちょっと軌道修正して考え直さないとね」みたいな感じで。要するにビジネスと考えていることとそのUXの溝というか。それを結局は同じものを、共通のものを見れるようにしていくっていう、「同じ景色を見ようよ」っていうことかなと。

スタミ
すごい良い言葉でましたね!

きょーちゃん
同じ景色を…!
なんか つい対立ってわけじゃないけど、うまく話ができないなとかに終始しちゃいがちですけど、目指しているものは一つのはずだから。いいですね「 同じ景色を見ようよ」って言えるようになりたい(笑)

しょーてぃー
今日は言うだけだから(笑)

スタミ
連携しているチームで最近会議で出た似たような言葉で「見てる方角は一緒になってきたね」っていう。

きょーちゃん
でもまだ同じ景色を見えてないんですよね(笑)

スタミ
同じ画角で見たいですね(笑)

きょーちゃん
いやーめちゃくちゃ名言ですね。

しょーてぃー
多分、同じ方角を見るとよく言われると「北極星はこっちだ」みたいな話。見てる方向が違うと、ちょっと輝きが違ったりとかやっぱり自分がいる状況によってこっちからは陰ってたけどあっちからは月が綺麗に見えてるみたいな話あるわけじゃないですか。で、そこの見る角度を揃える。
あとはそれによって行き順がやっぱり人によって違うので、行き順で揉めないようにするっていうのは大事ですよね。

きょーちゃん
いい話やー。いい話。いい話言いすぎた(笑)

スタミ
ありがとうございました!UXデザインの専門職の方に対する解像度が今日爆上がりしましたので。

きょーちゃん
ちょっと使っていきたい言葉もいろいろと(笑)表面的ですけど(笑)まずはちょっと形から入りたい。

スタミ
確かにそれでイメージを共有することで協力者とかを作っていきながら、しょーてぃーさんみたいなポジションの方を自分たちの中に生み出していく感じで解決していきたいですね。
ありがとうございました!

全員
ありがとうございました!


スタミの1人エンディングトーク

いかがだったでしょうか?
こんなポジションの人いてくれたらめちゃめちゃ助かりますよね…!
ただ実際問題としてはUXデザイン専門のポジションを設けられているスタートアップってほとんどないんじゃないかと思うので、デザイナーやPdMがそこの役割を担うものとして、それこそUI/UX デザイナーっていうポジションがあったりもするわけなんですけども。
じゃあ事業の企画をデザインにうまく変換するっていうことをできているかと言われると、私は全然できていなかったなぁと改めて思います。
こういう時にイメージって結構大事だなと思って、ただただデザイナーの職務を全うしようというマインドセットではなくて、「事業の企画をデザインにうまく変換する」だとか「みんなで同じ景色を見られるようにする」だとか、こういうイメージを持って動くとだんだんアクションが変わってくるかもなって思ったので、しょーてぃーさんから出てきた名言を胸に今日からまた頑張っていこうと思いました!
今回はしょーてぃーさんにフォーカスしてお話ししたんですけども、次回はフルサワさんにフォーカスして 今時のデザイナーの職務領域の広さについてというテーマで放送をお送りしたいと思っています。
今回のテーマとも通ずるところがかなり大きいので今回面白かったっていう方は次回もぜひ聴きに来てください。



次回の記事もどうぞ

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ここまで読んでいただきありがとうございます。
Voicyのデザインチームでは絶賛UI/UXデザイナー、リサーチャーの方との横のつながりを強化中です!ぶっちゃけリファラル採用を視野に入れつつw
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