詩『海と星』
人は羊水の水中に育まれ
水生生物の頃より現在に至るまでの進化の過程を経たのち
陸へと産み落とされて
呼吸を開始する
人の血液を構成する元素の濃度は
海水がその起源であることを示しており
心臓から一定のリズムで押し出される血液は
潮の満ち引きに似た波動をもって
体内を規則的に循環し
月の引力の囁きに呼応して 寄り添う
人の呼吸は波のリズムを模している
ゆえに 波のリズムは人の呼吸を導き 癒す
そして忘れかけていた遥か遠い記憶の在処を
そっと 思い出させてくれる
血液という海水を全身に絶え間なく巡らせながら
外側から内側へ 水や食物を取り込み
余分なものを排出し
その命の姿を 儚く保つ人の身体は
この星に存在する他のあらゆる自然と完璧なまでに響き合い
その微細な一部を奏でる
であるならば
人は 海
人は 星
遥か昔
人は望めば
動物や植物に
そして 海になることさえ 可能だった
彼らは
時に人であり
時に動物や植物であり
海だった
そこでは優劣も違いも無しに
皆 同じ言葉をもち
深く そして力強く 繋がっていた
生命は 海
そして 星
守さんへのお礼
上記の「詩」は、「海のイドバタ会議」こと、海の守り人、守 雅彦さんとのnotoでの出会いにより生まれました。
※当初エッセイとして記した1万字程のものを、記事を上げようとした際に「こりゃ長すぎる!(笑)」と気づき(いや書いてる段階で気づけよっ!😅)、数日間の絶望、思考停止、そして放置を経た後、大幅に修正&編集……、というか表現方法まで変更し……もはや原型を留め……(以下略)
守さん。いつもありがとうございます。
海、今年の夏も、楽しみです。
守さんにも、最高に楽しい「海時間」が、沢山訪れますように……