《教育連載#4》日本の教育が目指す場所〜フィンランドから学ぶこと〜

こんにちは!タノ🦒の教育連載#4です。
最近毎日新しい人と会っています!
・「きょういくの未来」NEXT ACTION
・探求学舎
・ティーチャーズアソシア
・先生の幸せ研究所
・プログラミングViscuitの開発者のお知り合いの方
・フィンランドで教育現場で働いたり外部に発信している方
など。
教育について色々な仕事や考え方を教えていただけて勉強になります。

この連載では「学べる」「役立つ」「たまに面白い」教育情報を
中高御三家男子校(その中でのワースト経験)→MARCH大学
個別&集団塾講師3年、小学校アシスタント2年、小学校教師7年間の経験を元に
お伝えします。
最新の教育情報と実践での効果を組み合わせて、
教育現場で働く方・先生を志す方・子育て中の方向けの記事です。
(教育業界で一生働くタノの学びの整理も兼ねています✏️)
約10回を予定している連載です。
この記事が、少しでも教育の未来のためになればと思います💡

#4のテーマは、
”日本の教育が目指す場所〜フィンランドから学ぶこと〜”です。
本来は違うテーマ”お試し行動”についてをしようと思ったのですが、
昨日フィンランドにいる田中さんのコミュニティの

フィンランド(オウル)小中学校・現場勤務リポート!
幸福度世界一&生徒が楽しくアクティブに学べる秘密とは?!
&学校視察風ツアー付き 

が面白かったので、学んだこと・感じたことを報告いたします(*^▽^*)

「フィンランドすごい」で終わらないように、
日本の学校に取り入れられることを考えていきます!

1、フィンランドの学校の特徴

 〜オウルインターナショナルスクール〜

 (1)校舎

・とてもきれい
・1〜9年生まで同じ校舎のことが多い
・給食メニューが電灯掲示板に掲示
・クリスマスには暖炉の飾り付け
・行事では校内を飾り付けする
・ご飯は食堂で食べる

 (2)先生の仕事環境

・職員室にはたくさんソファがある
・お昼休憩を必ずとるという法律がある
・作業スペースとリラックススペースがある
・紅茶やコーヒーなどの飲み物がオウル市だ提供している
・金曜日にはみんなで手作りの食べ物を持ってきてねぎらう
・8時間働いて、8時間休んで、8時間余暇を過ごすという感覚がある
・スクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラーの専門家がいて、
 それらの人にガンガン任せる感覚がある
・毎日先生の誰かが休むことができる。
・休んだ人の代わりに自主的に空いている人が入って、その分の給料をもらう
・そのあたりの給与のことはものすごく厳しい

 (3)学習や特別支援

・同じクラスでも宗教や言語の違いで、変える時間が違う
・タブレット(iPadで語学の勉強・ゲームもある)
・子どもたちは基本的に紙を使用する
・電子黒板100%普及、教師の電子教科書と連動
・個別指導用の教室もあって、個別支援の子どもも大きく変わる
・特別支援、個別支援の部屋に行くことを子どもは楽しみにしている
・25人がMAXの人数
・英語はフォニックス
・自習中にリラックスミュージックが流れる
・掲示板に時間や静かにできているかが色で分かる
・活動を3つの種類に分けて行う
・席も柔軟に席替えして行う
・色々な机や学べる環境がある
・活動形態を自分で活動の仕方を選べる
・少人数クラス 2クラスを3、4人など
・歴史について価値観を学ぶ
・深呼吸やジャンプで気持ちを整える練習
・塗り絵はたくさんやる
・感情表現の練習はやはりたくさんある
・おもちゃを1つ持ってきて良い日がある
・子どもにかかる費用は全て無料
・履歴書をダウンロードして書いてみる活動もある
・宗教の授業がある(福音派)

 (4)個別支援

・多動傾向が強い子は落ち着くような物をもつ
・イボイボのクッション
・重い犬を持って授業を行う
・恐竜の絵を見たら、廊下の絵を見て体を動かして戻ってくる
・読み聞かせの空間が教室の後ろにある
・助けが必要な時に伝える手段が机の上に貼ってある
・バランスボールに乗れる
・一人のワークの時には耳栓ができる
・1人用のワークスペースがある
・教室の前のマークを叩いて行く
・インクルーシブ 特別支援の方法
・全体のクラスに入れて、サポートを入れて行う

 (5)自己評価・自己理解

・自己評価のツールがある
・自己評価を必ずするように推奨して行う
・自分は今日どんな気分?と教室の入り口に貼ってある
・気持ちを大切にしている
・自分で自分の感情を理解する
・自分を表現する方法を教える
・ポジティブフィードバックを行う

 (6)ウェルビーングデー

・みんなが参加
・20分、1スポット
・専門家がワークショップを行う
・睡眠と食事のスポット、セクシャリティ、セクハラについて、
 感情、心を鍛えるなど
・ユースワーカーも来て、家庭などで悩む人は繋がれる
・ストレスフリー ストレスをなくすための方法がたくさんある


 (7)ハブラボ

・3Dプリンター
・大学のプロジェクト、研究機関と連動している!

 (8)スクールトリップ

・お金は自分で貯める
・生徒が商品を売るとその分の利益の一部が生徒のものになる
・商売ができる
・自分たちでモノを作って、売ることが学校で行われている

 (9)マイシティ ミーandマイシティ

・NPOが事前に授業のやり方をレクチャーする
・全10回
・お金の計算
・銀行の話
・税金の話
・ビジネス

2、ツアーで感じたこと

◎全体的に
なんというか、すごくゆとりがある。
◎校舎
校舎の仕組みが違う。カラフルな感じ。広い。
◎教えること
・教えることはもちろんある。
・でも自分で学び方を選んで行うことが多い。
・課題を自分でやることが多い。
◎根本的に違うのは、
・勉強が優先順位の1位ではない。
・勉強も大事だけど、遊ぶのも大事。
・夏休みには勉強のことを一切心配しなくていい。
・休みだから、リラックス。
・親と話したり、価値観について考えたりする。
◎個別支援が前提にある
・教室が広い!スペースがある!
・自己理解、自己表現、活用(アウトプット)を重視している
◎私は私だということを伝えるメッセージがたくさん
・セルフケアのやり方がいたるところにある
・あなたはあなた、ユニークなんだよ
・心のことを考える、絵を書く、体を動かす、好きなモノを食べる
・歌う、ゲームする、話す、好きな香りを嗅ぐなど
◎全員が納税者になる意識
・文部科学省からの通達があって動くことはあまりない
・先生の自由度が高いのが、一番にある
・先生は、伴走者として子どもを育てている
◎正解がある教育と正解がない教育
・結果や成果物が出きなくても、プロセスを大事にする
・完成させることが目標ではない、チェックをしないことも多い
・でもテストをして力が身についているかをチェックはする
・いつか自分が仕事をする時を考えている
・セルフアセスメントする文化
・インプットではなく、アウトプット
・小さい頃から環境教育をしている

3、フィンランドの歴史と理念

なぜ、フィンランドはこのような教育をするようになったのか。

それは主に20〜30年前のこと。

・1970年代に教育に向けてスタート
・1990代にアクセルを踏み
・2000年にPISAテストで1位になったという背景

・きっかけは1990年のソ連崩壊。
・それが大打撃だった
・フィンランドは日本の25分の1の人口で国土は同じ位
・印象は田舎の国。
・資源がそんなにない。
・だから、教育に力を入れていきみんなが働き手になる。
・お金を稼ぎ、全員が納税者になるという意識がある。

この意識があるから、
・詰め込みではなく、セルフアセスメントする
・インプットではなく、アウトプット
・シティズンシップ教育を行う
・セルフケアのやり方を教える

4、日本の学校に生かせること

「フィンランドすげえ」で終わらないために
日本に活かせることを考えてみる。

まず、日本の課題だが、
・フィンランドのような自己表現の文化はない。
・公的な潤沢な資金援助も人的援助もない。
・教室も狭い。
・以前として夏休みも反復練習することが大切だ、
 受験が心配だという価値観がある。
・学歴社会はいまだに根強い。

一方で、フィンランドから取り入れたいことは
・先生と子どもの幸せを叶える仕組みがある
・先生が本当にやるべき仕事が明確になっている
・個別支援の体制がしっかりしている
・子どもが大人になった時に働くことを前提に教育をしている

だから、これからの日本に必要なのは、
・先生が本当にやらなくてはならないことは何かと切り分けること
・”働き方改革”を行って先生の幸せを考えること
・外部とつながって、業務時間の削減を行うこと
・外部とつながって、キャリアや心の教育を委託すること
・”学力をつける”から”社会で生きるため”とマインドチェンジすること
・個別支援のための取り組みを真似して行うこと
・勤務体系を本気で自治体と連動して変えること
このあたりだと思います。

5、タノが行うこと

じゃあ、私がこれから行うことです。

①マインドチェンジ
今までやってきた学力をつけるための授業を、
”人生を豊かに社会で生きるため”にマインドチェンジする

②本気で働き方改革を行う
・ティーチャーズアソシア
・先生の幸せ研究所
・校務支援システム開発企業
と連携して、理念だけでなく
実際にできる働き方改革のための方法を学ぶ。

③できるようになったことは発信していく
・noteや繋がった方々がいるので、
 発信することを継続していく。

フィンランド教育は、やはり考え方の土台が違うと感じました。
ですが、日本の教育の優れているところはたくさんあります。
実際、先生の数値的能力と読解力は世界最高レベルです。
ピアック(2016)では世界No.1でした。
PISAの生徒へのサポートも12位と高い水準でした。
”授業研究”に至っては、OECDに絶大な評価を受けました。

結論から言うと、
これ以上現場の先生にエネルギーや時間を要求する教育改革に
「NO!」と言って、環境を改善することが大切です。

そのための指針がフィンランドにはあります。
色々なところと連携して、必ず良くできるようにしていきます!



今回はここまでです!
読んでくださっていつもありがとうございます💡
タノ🦒でした!またね!







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