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ビジネスでタイミングを合わせることの重要性

虎視耽耽(こしたんたん)
→ 機会をじっと狙っているさま。

私の理想としているビジネスのやり方は、まさにこの虎視眈々というところだ。

ただ、誤解して欲しくないのだが、じっと狙っているというのは、ずっと待っているということではない。

じっと狙うために、その何杯も何十倍も、いや何百倍も動き回って情報を集めて自分で試して、タイミングを合わせるといったイメージだ。

なにかをやりたいと思ったとき、まずは行動を起こすことの重要性は何度も説いている。

そもそも行動を起こすことができる人が世の中には圧倒的に少ないので、そこまでで差が生まれるのだが、そこからやり遂げるためには、とりわけタイミングがポイントになると思っている。

今さら聞けないタイムマシン経営ってなぁに?

その昔、ソフトバンクの孫正義氏が、アメリカのインターネット事業の伸びをいちはやく体感して、それを日本に持ち込み成功を収めたことをタイムマシン経営と名付けた。

世界的にインターネットが急速に普及を始めた1990年代当時、孫正義氏はアメリカでインターネット関連のスタートアップやベンチャーをメインターゲットに投資を行っていた。

その中に創業間もないYahoo!もあって、その可能性に魅了されてしまう。

すると、1996年に同社と合弁で日本にYahoo!を設立し、インターネットバブルにより莫大な利益を上げることに成功した。

その後も、インターネット関連企業を次々と設立、まら出資した企業を次々に上場させるなど、タイムマシン経営による時間差を利用していくわけだ。

その結果、ソフトバンクはグローバル企業になったという経緯がある。

この先見の明というか、孫正義氏が唱えたタイムマシン経営は現在にも通ずるところがあると私は確信している。

タイムマシン経営が現在にも通ずる理由

改めて、私なりのタイムマシン経営の定義を書いておこう。

端的にいうと、情報の差分をビジネスに変えるということだ。

つまり、アメリカで流行っているものを日本に持ってくれば成功確率が高いというのが、孫さんのいうタイムマシン経営だということだ。

この私なりのタイムマシン経営はなにも海外から引っ張ってくる必要もなく、日本国内でも十分にこの影響はあるということを声を大にして言いたい。

結論からいうと、東京で流行っているものを地方へ持っていけばそれなりに上手くいくということだ。

それは、私の経営している、stak, Inc. という会社は広島を拠点にしているが、私自身は頻繁に東京に行っている。

そこで感じるのがまさにこのことなのだ。

そして、今だから総感じるというわけでもなく、実は創業当初からこのタイムマシン経営に通ずるものがあったことに気がついた。

創業当初はこの違和感を言語化できなかったが、今はそれがしっかりと言語化できる。

インターネットの普及によって、誰でも簡単に情報にアクセスできるようになった。

これがインターネットが世界を小さくしていったといわれる所以だ。

一方で、情報にはタイムラグが生じる。

要するに、一斉に情報を取ることは不可能で、情報は伝播していくという特性がある。

この伝播していくスピードが圧倒的にはやくなったとはいえ、まだまだラグがあるということを主張している。

例えば、Facebookというサービスが日本にも上陸した。

Facebookの創業は2004年で、その4年後の2008年に日本にやってきたわけだが、当時は日本ではFacebookは流行らないと多くの人が語っていた。

けれども、少しずつ日本でも浸透し始めた。

私のFacebookを見るとアカウント登録したのは、2010年6月となっているので、おそらくこのくらいから使い始めたという人も多いのではないだろうか。

当時は東京にいた私の周りでも使い始めた人も多かったが、たまに帰省したときの広島で使っている人は本当に一握りだった。

それから、私の感覚では3年後くらいだろうか。

ようやく、広島でも使い始める人が増えたといった感覚だ。

もう1つ、最新の事例でいうと、タピオカミルクティが東京で流行ったが、その流れが広島に来たのは1年半後くらいの感覚だ。

これはまさにタイムマシン経営そのものだと私は理解している。

なぜ日本国内でタイムマシン経営が通じるのか?

サラッと東京でFacebookが流行り始めて広島で浸透するまでには3年、タピオカミルクティの場合には1年半くらいの感覚と書いたが、実はこれが非常に重要だ。

なぜFacebookは3年かかったが、タピオカミルクティの場合には1年半だったかというと、ここには情報が届くまでのラグが短くなっていることが理由だ。

日本国内のほとんどで3Gから4Gの通信環境が網羅され、SNSが身近になったことで、より情報は拡散されやすくなった。

とはいえ、流行はやはり人の集まっているところから生まれるという事実は不変だということを鑑みると、東京発信で地方に派生するという構図は継続されているということだ。

つまり、情報拡散スピードがより上がっているとはいえ、まだまだラグはあるということだ。

逆にいうと、このラグを上手に使うことで、ビジネスを立ち上げることは可能だということである。

タイムマシン経営を基盤とした強み

私は先駆的なことをやりたいという願望が強い人間で、だからこそ起業したという背景がある。

起業したきっかけはレトログッズに特化したフリマアプリ、Retro Market(レトロマーケット)を世にリリースするところからといったところだが、その後も様々なサービスを出した。

その中でも、タイミングの重要性を本当に理解したのが、クラウドファンディング事業だろう。

8年以上前のことになるが、当時、クラウドファンディングのことをいろいろば場所で説明して回ったが、本当に理解されなかった。

説明に来て欲しいといわれたから行ったにも関わらず、全く誰も聞こうとしないような姿勢やそもそも興味がないような態度を取られるという辛酸を嘗めたことを昨日のことのように覚えている。

広島県の職員たちと二度と関わりを持ちたくないと思ったのも、まさにこのあたりがきっかけだ。

それが今やどうだ。

二度と関わりを持ちたくないと思わせてくれた広島県の職員たちが当たり前のようにクラウドファンディングのことを口にしている。

正直、あれだけ必死に私が説明したにも関わらず上の空だったのにと憤りを感じたこともあるが、今はそこを完全に言語化できるので問題ない。

それが、タイミングの重要性というところに繋がるわけだ。

タイミングを合わせることの重要性

東京では1歩も2歩も先をいったことを存分にやっても大丈夫だ。

それは、人が多く集まっているので、十分に理解してくれる人も協力してくれる人も多いからである。

でも、地方でそれをやってしまってはダメだ。

理解されないというよりは、理解しようとしないからである。

せいぜい半歩先を見据えて動くことがマネタイズするポイントだということを私は理解している。

そして、そこに時代よって情報へのアクセススピードが変わるという変数が入ってくるので、そこも見越さないといけない。

これが現在にも通ずるタイムマシン経営の日本国内バージョンで、そこに気付けるのは、東京と地方を頻繁に往復している人だけだ。

それが、私、植田 振一郎の大きな価値の1つであると言い換えることができる。

まとめ

今、stak, Inc. では多くのことを同時多発的に進めている。

その基本にあるのは、stakという機能拡張モジュール型IoTデバイスおよびそれを制御する管理システムを普及させ、世の中を便利にしていくことは不変だ。

けれども、そのミッションをコンプリートするためには、戦略を大きく変える必要があったし、実際にそれが功を奏している。

ジワジワとその成果も出てきており、まだまだ仕掛けを続けているので、あなたも気がついたら、stakに触れていたなんてこともあるだろう。

そんな日が1人でも多くの人に1日でもはやく訪れるように、私は全力でタイミングを合わせにいく。


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植田 振一郎 Twitter

株式会社stakは機能拡張・モジュール型IoTデバイス「stak(すたっく)」の企画開発・販売・運営をしている会社。 そのCEOである植田 振一郎のハッタリと嘘の狭間にある本音を届けます。