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文学の意義、開かれた"読み"~『批評理論入門―『フランケンシュタイン』解剖講義』

文学の意義、開かれた"読み"~『批評理論入門―『フランケンシュタイン』解剖講義』

これは良かった。すごくよかった。小説を読む全員に、ぜひとも一冊ずつ持っていてほしい。

「批評理論」の格好の入門書文学作品の読解と批評の技法として発展を遂げてきた「批評理論」。この領域が本格的に産声を上げたのは18世紀末と、意外にも歴史は浅いのだが、現在に至るまで様々な理論が提出されており、素人にはややとっつきにくい。

本書は、そうした批評理論の全体像や、各理論の成立過程と概略を「批評史」として

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骨太すぎて噛み切れない超重厚入門書~『メディア文化論』

骨太すぎて噛み切れない超重厚入門書~『メディア文化論』

と、それについての噛み心地の悪い考察。

メディア学こと始めかの有名なマクルーハン『メディア論』が読みたくて、その前準備として手に取った本書。入門書と銘打たれているのだが、騙されてはいけない。これがしっかりすごい本。

吉見 俊哉(有斐閣アルマ)

メディアの概要・本質理解から今日に至る発展の歴史的経緯・社会的背景に至るまで相当に濃厚で、関連する主要論文もしっかりと引きながら、学問領域としてのその

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