◯拷問投票226【第三章 〜正義と正義〜】
テレビの電源を入れると、公共放送のチャンネルで、この一日に起きた出来事をまとめたニュースが流れている。ディスプレイ上には、『17:56』との時間表示があった。背後のレースカーテンのむこうからはまだ闇が流れてこない。
「もう? ちょっと待ってよ」
理子は、慌てた様子でリビングに駆け込んできた。その両手で、タブレットをひとつ握りしめている。
「まだ、やってる途中なんだけど」
どうやら、アップデートが終わっていないらしい。べつに、完了するまで監視する必要はない。
「そんなの、